坪庭で気軽に高原ハイキング『北八ヶ岳ロープウェイ』(茅野市)

長野県

大型ロープウェイで気軽に訪問できる高原地帯。山頂駅の目の前には、坪庭とよばれる園地が広がっており、お手軽に山歩きが楽しめます。難所はほとんどないので、高原植物や野鳥を観察しながらのんびりと散策できます。

2021/7/25(日)

高原のロープウェイ

北八ヶ岳ロープウェイ乗り場となる山麓駅は、くねくねとした山道を登った先にあります。この時点で既に標高は1,771m。澄んだ空気がとっても美味しいです!

おしゃれなロッジ風の建物が可愛らしい大型の駅舎。売店やレストランなど、施設は非常に充実しています。山頂にトイレは無いので、ここで済ませておくのが良さそうです。

ゴンドラはなかなかの大型サイズ。乗車定員は100人という、かなり大型のロープウェイ。発車時刻は20分おきですが、繁忙期は10分間隔になることもあるそう。今回は8:20発の便に乗りました。

山麓駅を出発したロープウェイは、高低差約466メートルを一気に駆け上ります。

雲の上の山頂駅

約7分で山頂駅に到着。駅内には、野菜たっぷりカレーやソフトクリームなどのメニューが揃う山のカフェ2237が入っています。

カフェの中を抜けていくと、スカイアイ2237という展望台。椅子やテーブルも設置されたテラスタイプの展望台で、開放感抜群!麓の街を眺めながら、ティータイムなんて優雅なことも。

さて、駅を出るとすぐ目の前には遊歩道。軽く運動をしたり靴ひもをしっかり結んだりして準備を整えたら出発です!

坪庭散策に出発

山頂駅から広がる園地は、坪庭(つぼにわ)と呼ばれています。ここを抜ける散策路は、一周30〜40分とお手軽な散策コース。多少の岩場はありますが、本格的な登山装備などは不要で比較的気軽に高原ハイキングが楽しめます。

澄んだ空気の高原は、ただ歩いているだけでも気持ち良い。朝一番に訪れたので、人も少なく自然を満喫できます。

少し歩くと、ゴツゴツした岩が散らばる光景が広がります。こちらは全て横岳から流れ出た溶岩が冷えて固まったもの。この坪庭そのものも溶岩で構成された溶岩台地という地形とのことです。

山の中ではありますが、高低差はほとんど無く息が上がることもありません。おそらく一番の難所がこの石段くらいという、かなり楽々なコースです。

豊富な高山植物

足元に咲く高山植物に目を向けてみるのも坪庭の楽しみ方の一つ。特に6~8月頃は多くの花が咲き、坪庭をあざやかに彩ります。

黄色い花を咲かせたミヤマオトギリソウ(シナノオトギリ)。ぶわっと広がる雌蕊・雄蕊が特徴的。そよ風に揺れる様子がとっても可愛らしい。

同じく黄色い花のキンロバイ。離れて見ると色合いがミヤマオトギリソウと似ていますが、雌蕊・雄蕊の長さが違うので見分けるのは簡単です。

可憐な花をつけるシロバナノヘビイチゴ。花が終わると、真っ赤な実をつけます。名前にヘビイチゴと入りますが、少しだけ異なる種類だそう。ちなみに普通のヘビイチゴは黄色い花をつけます。

野鳥と昆虫

坪庭には昆虫や鳥などの生き物多く生息しています。

樹上に見える大きな鳥はホシガラスといい、別名「岳ガラス」とも呼ばれています。カラスの仲間ですが白い斑点があり、それを星空に見たててこのような名前が付けられたそう。倍音がかった不思議な声で鳴いています。

このホシガラスの他にも、あちこちで様々な鳥の鳴き声が聴こえてきます。姿はなかなか見えないのですが、双眼鏡などを持参すればかなり多くの野鳥が観察できるようです。

キラキラの虫は、カラカネハナカミキリ。葉の上に溜まった雨水を飲んでいます。カラカネというのは漢字で唐金と書き、青銅のこと。青く輝く様子が、まさに青銅のようです。

鳥や虫は、人の気配がするとすぐにどこかへと隠れてしまいます。会いたい方は、静かに歩いたり、まわりに他の歩行者がいなくなるように歩行速度を調整してみると良さそうです。

ロープウェイで下山

しばらく歩くとロープウェイ乗り場である山麓駅が見えてきます。真っ白な駅舎が高原にたたずむ様子は、なんとも絵になります。

生き物観察しながらゆっくり歩いても40分ほど。特に疲れるようなこともなくとっても快適に高原ハイキングが楽しめました。ただし、日陰は少ないので日差しにはご注意を。また、風が吹くと、思いのほか冷え込むことも。暑い季節でも長袖の上着が一枚あると安心です。

帰りは、9:20のロープウェイで下山。いつも思うのですが、ロープウェイって下りの方が大空に飛びたつような気持ちで爽快です!

山麓駅のお土産コーナーでいろいろ買って、朝ごはんにカレーパン食べました。もっちもちでとっても美味しい!!カタチが丸ではなくて縦長というのも食べやすくて嬉しいです。

アクセスと営業情報

中央自動車道の諏訪ICから約45分。JR中央本線の茅野駅からバスも出ており、約60分ほどでアクセスできます。

すぐ近くには蓼科アミューズメント水族館、矢崎虎夫記念館もあります。

運行時間 季節、曜日によって変動
運休日 4月、11月に点検のための運休期間あり
往復料金 2,100円
公式サイト https://www.kitayatu.jp/

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