ここは天国!?シンフォニックな花の楽園『原谷苑』(京都市北区)

京都府

市街地から遠く離れた山の上にある植物園。サクラはもちろん、様々な花が重なり合い、他では見られないような濃密な花景色が広がります。サクラの季節限定でオープンするスポットなので、春に京都を訪れた際には少し足を伸ばして訪ねてみてはいかがでしょうか。

訪問日:2023/3/25(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

期間限定の花の名所

仁和寺から山道を登った先、観光客のほとんど訪れない原谷の地にある原谷苑(はらだにえん)は、多数の花木が植えられた花の名所。一般公開はサクラが咲く時期限定で、わずか1ヶ月程度という非常に短い期間だけオープンします。

<2023年の開苑日>
3月25日(土)~4月23日(日)

開苑日が限定的であり、さらにアクセスも少々難易度高め(※詳細は最後に)。何かのついでに訪れることができる場所ではありませんが、ここを目当てに京都へ行っても良いレベルの絶景を見ることができるスポットです。

園内は傾斜が多く、また舗装もされていません。雨の翌日は、足元がぬかるむこともあるので歩きやすい靴での訪問がおすすめです。

圧巻のシダレザクラ

原谷苑で人気なのは、なんといってもサクラ。ヤエベニシダレザクラ、ヒトエベニシダレザクラといったシダレザクラが中心。シャワーのように降り注ぐサクラの花は幻想的です。

ソメイヨシノやヤマザクラとは異なるサクラの花景色。「これまで様々なサクラの名所をめぐり歩いて来た」なんて猛者にも新鮮に映るのではないでしょうか。

仁和寺で有名な御室桜(オムロザクラ)も植えられています。他の桜よりも遅い時期に咲くため、3月下旬頃の訪問では、まだ全く咲いていませんでした。遅咲きのサクラって貫禄を感じませんか?

色とりどりの花々

原谷苑の魅力はサクラだけではありません。よく見ると、様々な花がサクラと共に咲き誇っています。

薄黄色で可憐な花をつけるヒュウガミズキ。ヒュウガと付きますが、日向(宮崎県)には自生していないそうです。

赤い花はクサボケ。落ち着いたトーンで大人っぽい雰囲気が出ています。黄色いレンギョウは。はっきりとしたトーンで、明るくポップなイメージです。

モモのように見えますが、ボケの品種の「東洋錦」。白とピンクでかわいらしい花です。

大きな花を付けているのはヒメコブシ。サクラみたいな色合いですが、花のサイズがかなり大きく、とってもインパクトがあります。

花のコラボレーション

そんな様々な花が重なり合うのがこの原谷苑の最大の魅力。

サクラだけだと樹上の上層部が中心となりますが、幹を隠すようにユキヤナギが下層を埋めています。そのため、カメラのフレームいっぱいの花景色を収めることができるのです。

ぼんやりしがちなサクラにアクセントを加えるのが、くっきりとしたボケとレンギョウ。

花の密度が濃いため、どこでカメラを向けてもこんな感じに花いっぱいの写真が撮れます。夢のような絶景です。

休憩ポイントもあり

ベンチやゴザの敷かれた東屋が多数設置されており、好きな場所で休憩することができます。特に高い位置のある東屋からは、花の海が広がる光景を楽しむことができます。

園内の売店ではペットボトルやおつまみ、お団子なんかも。予約するとお弁当も屋外座席付きで用意してくれるようです。

花より団子派な方には、やっぱりコレですね!

園内はそれほど広くないので、さくっとまわって30分ほど、ちょっと休憩しながらでも45分ほどでした。

入苑料は開花具合によって変動しますが、今回訪問時はMAXの1,500円。通常の施設に比べると少し高く感じますが、これだけ美しい花景色を見ることができたら大満足!気持ちとしては、もっと払っても良いくらいでした。

アクセスと営業情報

前述の通り、市街地から離れた山の上の方にあります。そのため、アクセスについては事前に計画を立てておくのがおすすめです。

<バス>
近くまで市バスが運行していますが、住民への配慮でなるべくタクシーでの来園を推奨しているようです。

<車>
公式サイトにマイカーでのアクセスはお断りと書かれていますが、2023年は臨時駐車場が設けられており予約者に限り利用ができたようです。

<徒歩>
徒歩で向かう場合は、仁和寺や金閣寺より30〜40分ほど。もし歩く場合は飲み物や日よけ対策をお忘れなく。基本的に上り坂なので思ったより汗をかきそうです。

<自転車>
実は今回、自転車で向かってみました!所要時間は仁和寺より約25分。ほぼ上り坂なので、基本は手で押しながら上る感じ。途中、何度も後悔しましたが、下りのことを考えてなんとかたどり着きました。もちろん、下りはほぼノーペダル!わずか8分ほどで一気に仁和寺まで駆け下りました。

開苑時間 9:00~17:00
開苑期間 2023年3月25日(土)~4月23日(日)予定
料金 咲き具合により異なる(最大1,500円)
公式サイト http://www.haradanien.com/

※掲載の情報は2023年3月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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