ホタテがいっぱいなラブリーステーション『恋し浜駅』(大船渡市)

岩手県

恋し浜・・・素敵なラブストーリーを連想せずにはいられないロマンティックな名前の駅は、その名に合わせたフォトジェニックなモノがたくさん。願いが込められたホタテ貝やピンクのポストなど、ユニークな演出で訪れる人を楽しませてくれます。

訪問日:2022/10/9(日)

小石浜駅が恋し浜駅に

1985年に岩手県大船渡市に開設された恋し浜駅は、大船渡市の盛駅から久慈市をつなぐ三陸鉄道リアス線の駅。

もともとは「小石浜駅」でしたが、2009年に恋し浜駅に改名。このネーミングは小石浜地区で直販されているブランドホタテ「恋し浜」にちなんでいるそうです。

改名にともない、駅を彩る様々なアイディアが散りばめられるようになり、小さな無人駅であるにも関わらず人気の観光スポットとなっています。今回は車で近くを通りかかった際に、ふらっと立ち寄ってみました。あまり下調べせずに訪れたので、何があるのかわくわくです・・・!

ピンクのポストと自販機

大船渡綾里三陸線からちょっとだけ細道に入ると、すぐに恋し浜駅が見えてきます。公衆トイレの手前に少しだけあるスペースに車を停めたら、散策開始!

まず目に入るのはピンク色の「恋し浜自動販売機」。コカ・コーラボトリングの大船渡営業所が地域支援の一環で設置したものとのこと。

側面にはハートやホタテの模様が描かれており、ラブリー感をさらに引き立てます。商品ラインナップはスタンダードですが、ピンク色の「い・ろ・は・す もも」「ファンタ白桃」が目立っているような気も。

自動販売機の隣にあるのは「恋し浜ポスト」。資生堂が恋愛成就のパワースポットとしてのブランド化のために打ち出した「恋し浜ラブリー化計画」の一環として設置したものです。淡いピンク色のかわいらしいポストは、土台となる石もハート型につくられています。

キラキラしたホーム

ホームまでは階段を登って行きます。振り返ると、海辺の静かな町を見渡すことができて爽快です。

ホームに設置された駅名標は、キラキラしたブルーの背景がなんともファンタジック。駅名が縦書きというのもなかなか珍しいです。駅の愛称である「愛の磯辺」というフレーズはちょっとだけレトロですね。

駅名標とは別のところにも同じテイストのプレート。こちらに記されているのは「三陸の 藍(愛)の磯辺の 小石(恋し)浜 かもめとまりて 汐風あまし」の歌。こちらは、小石浜駅が誕生に喜んだ地元の方が詠んだそう。

「幸せの鐘」も設置されています。観光案内看板の枠を活用して設置されたもので、バラの新品種「恋し浜」や天使をモチーフにしたメルヘンな透かし彫りが施されています。紐をひくと、静かな海沿いの景色に澄んだ音色が響き渡ります。

※絶対「恋人の聖地」に指定されていると思ったのですが、実はそうではないようです。

ホタテまみれの駅舎

駅舎はとってもコンパクト。しっかりとドアが閉まるタイプですので、寒い季節でも雨風を凌いでくれます。

駅舎の中に一歩足を踏み入れると、目に入るのは大量のホタテガイ。まるで牡蠣の養殖場のような光景は「ホタテ貝の絵馬掛け」。健康や幸せ、疫病退散などなど様々な願いごとが記された貝が駅舎を埋めるかのように吊るされています。

そんな小さな駅舎には先客が・・・!こちらは駅名を冠した「恋し浜レン」。三陸鉄道の企画「鉄道ダンシ」のキャラクター。2022年時点では大槌駅の「大槌カイ」、田野畑駅の「田野畑ユウ」の3人編成となっています。

途中下車ナシでも楽しめる

駅周辺を散策していたところ、タイミングよく列車がやってきました!

水色にラッピングされたポップな車両。描かれている犬は「にぎわんこ」。イオンが行っている「にぎわい東北」という、東北の優れた産品を販売するフェアのキャラクターです。他にも「ゴルゴ13」「イシツブテといわポケモンたち」「あまちゃん」など、様々なコラボレーションで、利用客を楽しませてくれます。

この駅で車両は3分ほど停車します。単線につき急行列車の通過待ちなんてことはないのに何故でしょうか?

それは、この恋し浜駅を楽しんでもらうため!

乗客はいったん降りてホームから見える海の写真を撮ったり、駅舎内に吊るされたホタテ絵馬を見たりすることができるのです。

そんなところで、恋し浜駅散策はこれでおしまい。今回は車というちょっと邪道な手段での訪問でしたが、鉄道で訪れた方がホームを降りたときの開放感が存分に味わえる気がします・・・!

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