かつての鉱山を活用した鉱山系テーマパーク。坑道内を進んで行くと、近代化の進んだ昭和の採掘現場を体験することができます。上下左右と立体的に掘り進められた坑道は、大人でもワクワクしてしまいます!
鉱山のテーマパーク
日本を代表する鉛・亜鉛の鉱山であった細倉鉱山。1987年に閉山したその跡地を観光用に再利用したのが細倉マインパーク。1990年にオープン、2016年にリニューアルを果たしました。
受付を済ませたあとは、建物裏手にある坑道の入口へ。すぐ左には坑道出口もあるので、周回して戻ってくるタイプの坑道見学になります。
「マインパーク」と書かれた看板の下をよく見ると「感天通洞坑」と刻まれており、かつて実際の坑道であったリアリティも感じ取れます。
入口に立つカラフルな人形は、マインパークのマスコットキャラクター「マイン坊や」。なんとなくオノデン坊やみたいなニュアンスですね。
再現された昭和の採掘
全長777mに及ぶ坑道を進んで行きます。観光用に整備されているとはいえ、壁面などは当時のままで保存されており、なかなか生々しい。
すぐに採掘現場の再現展示がはじまりますが、ここで見ることができるのは昭和後期がメイン。近代化を経て機械化が進んだ後の様子を見ることができます。
2tバッテリー機関車と、それに連なる人を乗せる人車。他にも様々な車両が置かれています。
こちらの部屋は、ダイナマイトなどが保管されていた火薬庫。「火薬類の携帯は定められた容器を使用すること」といったような、携帯に関する当時のルールも掲載されています。
削岩機で空けた穴に火薬を詰め込んで爆破していた発破作業。点火スイッチを押すと、発破シーンが!!!どうなるかは実際に押してみてのお楽しみ・・・。
リアルな坑内の生活
進んで行くと、人が集まっているポイントがあります。
ここは坑内事務所。従業員は毎日ここで名札を提示して作業の指示を受けていたそう。ちなみにこの人形たち動きます!さらにスイッチを押すと話し声も聴こえてきます。とっても臨場感ある展示内容です。
事務所内を覗いてみると、黒板に記されていた「10月の重要会議」はなんと「コロナ対策」!マスク着用徹底、3密対策徹底と、コロナ禍はこんなところにまで及んでいました。
作業後の汗やホコリを洗い流したシャワー室もあります。錆びた柱だけで設備は残っておらず再現もされていませんが、逆に廃モノ好きにはたまらない仕上がりとなっています。
立体的な坑道
採掘現場の再現はもちろん、複雑に入り組んだ坑道も見どころ。洞内を進んで行くと、上下左右立体的に広がって行く空間を体感することができます。
こちらの縦に亀裂の入ったような空洞は、シュリンゲージ採掘法という方法で採掘した跡。30mほどとかなり高くまで割れ目が伸びており、とっても迫力あります。
(「シュリンゲージ採掘法」については詳しい説明があるのですが、私の文章力では伝えるのが困難です。ぜひ現地で展示パネルを見てみてください!)
そんな坑道を再現した立体模型もあります。最も深いところで地下420m、総延長は600kmにも及んでいたそう。さすが、昭和後期の鉱山、機械の力でとんでもない地下空間を作り上げていたのですね。
こちらは感天立坑。作業員3名を載せたエレベーターは、ここからさらに地下200mまで潜っていくそうです。
行ってみた感想
日本各地に残る鉱山テーマパークの中でも、ここの特徴は昭和後期がメインということ。あちこちに機械が置かれている様子は、とってもわくわくします。採掘現場はもちろん、事務所やシャワー室など、働く人の暮らしぶりをイメージしやすい展示もポイントです。
今回は栗駒山登山のついでに立ち寄りましたが、鉱山や洞窟、「天空の城ラピュタ」の鉱山シーンなんかがお好きな方はここをメインにしても充分楽しめる内容だと思います。
敷地内には資料館も併設されており、鉱山の歴史なども展示されています。歴史に興味ある方は、じっくり楽しむこともできます。
最後に、出口にあるお土産屋さんで見かけた栗原市のキャラクター。その名も「ねじりほんにょ」と言います。なんだか不思議な響きを持つネーミングですが、何か意味があるのでしょうか・・・?
(この数日後、「ほんにょ」が何を意味するか知ることになるのですが、それはまた2週間後の「牛の博物館」の記事にて。)
アクセスと営業情報
東北自動車道の若柳・金成ICから約30分、築館ICから約45分。中尊寺や毛越寺など世界遺産が並ぶ平泉からも車で1時間ほどです。
開園時間 | 9:30~17:00 ※12~2月は16:30まで |
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休園日 | 火曜、年末年始 |
料金 | 500円 |
公式サイト | https://www.kurihara-kb.net/publics/index/43/ |
※掲載の情報は2022年10月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
コメント
[…] あれ、ホンニョってどこかで聞いたような・・・・あ!「ねじりほんにょ」ってこれだったのですね!詳しくは15日前の『細倉マインパーク』の記事ラストにて。 […]