ロープをたぐりながら人の力で谷を渡る人力のロープウェイ。まるでアスレチックのような体験に、子どもはもちろん大人でもはしゃいでしまいます!近くの柳本橋も合わせてどうぞ。
フリーのアトラクション
野猿の乗り場は、道の駅十津川郷から車で約15分ほどの細い川沿いの道にあります。
駐車場は路肩に2~3台分、川原へ降りていったところに5台程度停められるスペースがありました。
トイレもありますが、水洗ではなくバイオトイレタイプです。
野猿は川を渡る人力のロープウェイ。特に管理人がいるわけではないので、無料で自由に利用できます。
人力で進むロープウェイ
小さな「やかた」に乗り込んでロープを引っ張るとぐいぐいと進んで行きます。
これ、めっちゃ楽しいです!子供の頃遊んだアスレチックのようで、大人でもついついはしゃいでしまいます!
真下にはキレイな川と砂利が広がる。吊り橋と違って安定感があるため、コワイ感じは全然ないです。
なお、渡った先は特に何もありません。
かつては生活のための足であった野猿ですが、今では橋が架かっているため交通手段としての役目は終了。アトラクションとして訪れる人々を楽しませてくれます。
生まれる助け合いの心
もちろん乗っている人がロープをたぐって進むのですが、実はかなり操作がしづらいのです。
やかたの真ん中をロープが通っているため、体の脇でたぐらなくてはならなく、あまり力が入りません。イメージは、体育座りして左右どちらかの腰のあたりでロープをたぐる感じ。
加えて、戻ってくるときは少し登りになっているため、なかなかハード。必然的に助け合いの精神が生まれ、待っている人皆で協力することに。
不便な環境の方が人と人の心の距離は近くなる気がします。
野猿はここだけではない!
ちょっと野猿について調べてみたところ、十津川村には複数の野猿が存在しているらしい。今回訪れた「西川出合の野猿」に加えて、「ホテル昴」、「出谷つるつるの湯」にもあるそう。(※「出谷つるつるの湯」は2019年5月現在閉鎖中です)
また、野猿は徳島県の奥祖谷にもあります。ここより少し大型で、2人で乗ることも可能でした。
さらに、静岡県の菊川市にある瀧生山永寶寺というお寺にもあるそう。
猿が弦を渡っていく様に似ているため「野猿」と呼ばれているそうですが、どこも共通して同じ名前。
推測するに、かつては多くの地域で一般的な交通手段だったのではないでしょうか。
近くには恐怖の吊り橋
野猿のすぐ近くには、柳本橋という吊り橋があります。
「1度に5人以上渡橋しないでください」の注意書き。
先ほどの谷瀬の吊り橋が20人までだったことを考えるとかなりシビアな重量制限です。
長さ90m、高さ10mと比較的コンパクトですが、この吊り橋かなりコワイ!!!
先ほどの谷瀬の吊り橋は管理人やスタッフの方がたくさんいたので、「何かあっても大丈夫」といった安心感がありました。しかし、こちらは誰もいません。
さすがにワイヤーが切れることは無いと思いますが、床板は今にもパキッといきそう。
あまり下を見たくありませんが、ちらっと見下ろすとエメラルド色の川と白い川原のコントラストがとってもキレイ。
渡った先は、果無集落へと続く道。この柳本橋、熊野古道小辺路のルートとなっているようです。
このあとは、熊野本宮大社へ向かいます!
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