多種多様な品種の金魚が集まる小さな資料館。屋外の生け簀をはじめ、ユニークな金魚をたっぷりと観察することができます。値段が付けられているものも多く、気になる観賞用金魚のお値段を知ることができます。
畦道の中に建つ施設
金魚の産地として知られている大和郡山。金魚資料館は、のどかな田園風景の中にあります。
田んぼか農業用水のため池かと思っていた水たまりを覗いてみると、そこには金魚がたくさん!道端でこんなにたくさんの金魚を見ることができるなんて、さすが金魚のまちです。
そんな畦道を歩いていくと、金魚資料館が見えてきます。てっきり水族館的なハコモノ施設をイメージしていたのですが、基本は露天の水産センターのような雰囲気。
様々な金魚が大集合
敷地内にびっしりと並ぶ屋外の生け簀には金魚がどっさり。様々なバリエーションがそろっており、なかなか見ごたえがあります。
半屋内の部分に入ると、たくさんの水槽が並んでおります。和金や琉金をはじめ、そこから品種改良された様々な姿の金魚たちがびっしりと並んでいます。
資料館の名の通り、金魚に関連する様々な物も展示されています。金魚が描かれた掛け軸や浮世絵、金魚の書籍や絵本などなど。展示の規模は小さめです。
個性的な金魚たち
まずは、屋内エリアで見かけた金魚をご紹介。こちらは水槽なので、横から見ることができます。
まるっこい姿の江戸錦は、蘭鋳と東錦の交配によって生まれた種類。赤白黒の華やかな3色と、透明なウロコが特徴的です。蘭鋳と同様に背びれが無くまるっこい姿がかわいらしい。
広がる尾びれを持った出目金は蝶尾(ちょうび)という種類。中国から輸入されたもので、白黒模様はパンダ、赤黒模様はレッサーパンダと呼ばれているそう。
多くの金魚のルーツとなっている琉金。決して珍しい種類ではありませんが、ここの個体は尾びれがびっくりするほどキレイ。ふわりふわりと優雅に泳ぐ姿に見とれてしまいます。
気になるお値段
屋外生け簀の金魚は販売しているため値段が付いています。観賞魚として人気な金魚、やっぱりいくらぐらいの価値があるかは気になりますよね?
こちらはおそらく蘭鋳ですが、1匹3,000円と高価!水族館では比較的よく見かける金魚ですが、なかなかのお値段だったのですね。
こちらは萩雲青という品種。うっすらと青味がかった姿が壮麗な金魚で、とてもレアな種類とのこと。そのお値段は1匹8,000円!!
さらにさらにこちらの大きなオランダ獅子頭はなんと1匹18,000円!!!かつては武士や農家が副業としてはじめたという金魚の育成。これだけのお値段が付けば、ちゃんとした収入としてやっていけそうです。
金魚の父・松井佳一
こちらの胸像は松井佳一(まついよしいち)。水産学者で、「金魚の父」と呼ばれる人物です。
山口県に生まれた松井は、農商務省によって開設された水産講習所(現:東京海洋大学)に入学、これを卒業します。論文「日本産金魚の遺伝学的研究」にて農学博士号を取得、世界的に評価されました。
「金魚大鑑」「科学と趣味から見た金魚の研究」などの著書も多く執筆しており、金魚研究の第一人者として知られています。この資料館に展示されている古書や浮世絵も、彼のコレクションであったそう。
アクセスと営業情報
近鉄郡山駅から徒歩約10分、またはJR郡山駅から徒歩17分。
車の場合は第二阪奈道路の中町ランプから約15分、西名阪自動車道の郡山ICから約20分。
駐車場は少し離れた田んぼ(金魚池)の中にあります。カーナビだと建物の前に付いてしまう可能性があります。細い道なので転回はなかなか難易度高めですので、近づいたら「道に設置された案内板」をたどるのがおすすめです。
営業時間 | 9:00~17:00 |
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定休日 | 月曜(※祝日でも休み) |
料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.kingyoen.com/ |
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