豊島 Part 3 胸キュンが止まらない!『檸檬ホテル』(土庄町)

瀬戸内海の離島

豊島の中でも衝撃だったアート作品が『檸檬ホテル』。意中の相手と参加するとその中は急激に深まる可能性があり、さらに一人で参加してもカップルが誕生してしまうかも。レモンスカッシュのような爽やかで甘酸っぱい気持ちでいっぱいになってしまう作品です。

ネタばれしない方が楽しめる可能性が高いです。もし訪問予定の方は閲覧注意です・・・!

訪問日:2018/3/10(土) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです
2022年2月時点では見学は休止、宿泊のみとなっているようです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

隠れたアート作品

多くのアート作品が点在する豊島。「豊島美術館」や「心臓音のアーカイブ」など、著名な作品に比べると、知る人ぞ知る作品が今回ご紹介する檸檬ホテル

島の食材を生かしたカフェ「島キッチン」のすぐ近くであり、豊島美術館からも徒歩15分ほどの距離にあります。

他の作品は事前にある程度調べていたのですが、こちらの檸檬ホテルに関しては事前情報が無く、全くのノーマーク。冬季期間である3月に公開しているアート作品は貴重なので寄ってみることにしました。

驚愕の指令

さてさて、受付らしきところへ進もうとすると、そこには恐るべき内容の参加制限が・・・!

『ここで2名のカップルになりなさい。相手がいない場合は、訪れるまでしばしここで待つ♡』

なんと、いきなりカップルになれとの指令です。思春期の男女グループで訪れたら「誰と誰が組み合わせになる?」と、夏合宿の肝試しばりに盛り上がりそうな内容です。

残念ながら私は一人で来ているため後者の「訪れるまでしばしここで待つ♡」が適用となります。

閑散期の今、豊島へ訪れる観光客はかなり少ないです。そのうえ、この檸檬ホテルまでたどりつく人はほぼ0人。少し待ってみたのですが、私の運命の人は姿を現す気配がありません。

音声ガイドのエスコート

諦めようかと思ったのですが、スタッフさんに訪ねてみると「一人でも大丈夫ですよ」とのこと!良かったです!

受付で料金を支払うと、ヘッドホンと音声ガイドを渡されます。こちらが、檸檬ホテルを体感する上での超重要アイテム。

音声ガイドにはイヤホンジャックが2つ。もしカップルになれた場合は1つのガイドを共用となります。いきなり2人の距離がぐっと近づきそうです。

この音声ガイド、館内の展示を順番に案内してくれるのですが、その都度様々な「指令」がくだされます。淡々とした男性の声で語られる指令は、二人をアシストしてくれるのです。

どんな指令か気になりますよね?ここではその一部をご紹介させていただきます・・・!

縮まる2人の距離

ガイドに従い進むと、最初はレモン染めした布がぶら下がるポイントへ。ここで下されるのは『洗剤のCMのように布と戯れなさい』との指令。

ヘッドホンからは昭和に一世を風靡した女性デュオ・ピーナッツが歌う『レモンのキッス』が流れてきます。「♪恋をした女の子~」ではじまる歌です。

続くワニの池では『二人で手を取り合って協力して渡りなさい』との指令。ワニなんていないし、そもそも池なんてないのですが、そんなこと突っ込むのは野暮な話。ここは物語に入り込みましょう。

唐突にあらわれる黄色い公衆電話。こちらはレモンフォンデラックス

日本のアップルウォッチは電話機能がないため、電話をつけたのがこちらのレモンフォンデラックスとのこと。よく見ると、アップルウォッチがぶら下がっています。未来のスタイルを先取りした非モバイルスタイルです。

こういった変なものを笑ったり突っ込んだりして、徐々に打ち解けてゆくのでしょうね。

クライマックス「ほほ檸檬」

『あなたは「ほほ檸檬」をすることになる』入り口にはこんなことが書かれていました。「ほほ檸檬」とは何でしょうか!?

檸檬ホテルも終盤に差し掛かると音声ガイドの指令はより踏み込んだ内容へと切り替わっていきます。

『初恋の人を思い浮かべなさい』

『もう隣の人をその人ってことにしちゃいましょう』

『ハイタッチしなさい』

『手をにぎりなさい』

そしてついに『ほほ檸檬しなさい』の指示が!!!

ほほ檸檬というのは、二人のほほでレモンを挟んで自撮りすること。お手本となる肖像画が飾られており、否が応にもする流れになります。

ヘッドホンからは山下達郎の『DREAMING GIRL』が流れる。まるで恋愛ドラマの主人公のような気持ちになってきて、赤面必至です。今まで日本各地を旅してきましたが、ここまで胸キュン体験ができるのはここくらいでは・・・?

これ、万が一赤の他人の異性と一緒に体験していたらと考えると相当やばいです。もし入口で相手が出現していたら、カップル成立してしまうかもしれませんね・・・!

泊まれる作品

こちらの檸檬ホテル、名前の通り1日1組限定で宿泊もできます。一棟貸し切りとなり、ほぼ屋外のレモン風呂に入ることもできるそう。

ただし、宿泊者には守らなくてはならないルールがあります。

1、互いのことを、センパイ、コーチ、きみ、もしくは下の名前で呼ばなくてはいけない。(お父さん、ママ、おい、ねえ、は禁止)
2、センパイには肩もみをしなくていけない。
3、事ある毎に、感謝を口にしなくてはいけない。
4、隠していた愛情を口に出して伝えなくていけない。
5、上記の全てを行わなくてはいけない。

これはなかなか恥ずかしい・・・!

公式HPから宿泊予約ができるようですが、予約に進もうとすると「合言葉」が必要になります。どうやら、2023年2月現在、停止中のようです。


 

ときめきいっぱいな気持ちで退出する私と入れ違うように入ってきたのは一人旅らしきおじさんの姿。

「おじさん、お相手見つかると良いですね」と胸の中でこっそりとおじさんの幸せを願って歩いていると、また一人別の旅おじさんが檸檬ホテルの方へと向かっていく姿を見かけました。

もしかして、おじさんとおじさんでカップルが成立してしまったかもしれません。おっさんずラブな「ほほ檸檬」に期待したいところです!

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