正式開業は2024年予定!話題の新駅『高輪ゲートウェイ駅』へ行ってきた!(山手線/京浜東北線)

東京都(23区)

品川駅と田町駅の間に新しく開業した話題の新駅。隈研吾による特徴的なデザインに加え、未来を感じさせるハイテク設備が詰まっています。個性派揃いな山手線の中でも、ひときわインパクトのある駅です。

訪問日:2020/7/11(土)

山手線の新駅

2020年3月14日に利用が可能となった高輪ゲートウェイ駅。田町駅と品川駅の間に建設されたこの駅は、山手線では1971年の西日暮里駅以来、50年ぶりの新駅となります。

乗り入れ路線は田町駅・品川駅と同様に山手線京浜東北線の2路線。京急線・都営浅草線の泉岳寺駅まで300m程なので乗り換えも可能ですが、ここで乗り換えるよりも品川駅で乗り換えた方が遥かにスムーズ。ただし、西馬込方面への始発駅があるのはメリットかもしれません。

設計はあの建築家

駅舎の外観は存在感抜群。この建築を担当したのは、新国立競技場や高尾山口駅など数多くの建築を手掛けている隈研吾(くまけんご)折り紙構造の屋根は、これまでの山手線の駅舎にはない個性を放ちます。

あえて日が沈むタイミングで訪問したのですが、夜の街に浮かび上がる様子は幻想的。オレンジがかったライトアップは温かみを感じます。

駅構内は吹き抜けの広々とした空間。まるでヨーロッパの駅のような広々と開放的な空間となっています。フレームと白い膜は「障子」をイメージしているそう。

最新テクノロジーの駅設備

最新の駅ということで、駅構内には他の駅では見られないような最先端の設備が整っています。

自動改札すらも、他のJR駅では見かけないタイプ。ICタッチポイントが斜めに設置されています。通常タッチポイントがある部分にはQRコード読み取り部が設置されています。

話題になったAIによるインフォメーションパネル。男性タイプと女性タイプの2台設置されています。本来は受話器で話すことができるのですが、現在は使用停止中。直接話しかけることになるので、周りに人がいるとちょっとだけ恥ずかしい。

こちらの赤いマシンはHITACHIの対話型ロボット「EMIEW」。起動時間は10:00〜16:00と決まっているようです。

未来のコンビニTTG

改札内には無人のコンビニTOUCH TO GO(通称:TTG)が入店しています。

お会計は出口にあるゲートにて。よくあるセルフレジかと思いきや、もっともっとシンプル。
ゲートに立つと何故か自動的に商品が登録されます。バーコードの読みとりなどは不要というお手軽さ。
確認ボタンにタッチしたあとは、交通系ICカードをピッと当てれば購入完了。袋が欲しい方は、ゲートに付いているビニール袋を自由にもらえます。

※支払いは交通系ICカードのみなので御注意ください。

この商品登録システム、店内のカメラなどの情報で設定されているらしいのですが、詳しい仕組みは分かりません。手に取った際に登録されるため、直接自分のカバンに商品を入れてしまっても大丈夫らしい。

人件費大幅カットだけでなく、店員と客が接触することもないこの販売スタイル、今の時代にぴったりとハマっているシステムではないでしょうか。

なお、高輪ゲートウェイの駅名グッズも販売中。ボールペンやマスキングテープに加えて、折りたたみ傘などなかなかユニークな物も。

唯一のショップ・スタバ

駅舎の3階、TTGの上にはスターバックスコーヒー高輪ゲートウェイ駅店が入店しています。改札内に見えますが、利用するには改札の外へ出る必要があります。

また、ここはキャッシュレス推奨店舗なので、基本的には現金利用不可。アプリによる事前注文&決済のMobile Order & Payか、交通系ICカードの利用になります。

座席は一人がけがメイン。個室のような1人スペースもあったりと、作業や勉強にもぴったり。この駅を利用する目的が少ない現在、そこまで混雑していないので穴場かもしれません。

スタバが位置する3階は駅構内を見渡すビュースポット。窓際のカウンター席や、店舗の外のテラスからは、吹き抜けで開放的な駅舎を見渡すことができます。

2020年7月現在、駅舎内で営業しているのはここだけ。
ただし、駅を外から見てみると、現在立ち入りできない部分にテナントスペースと思しき場所をたくさん見ることができます。これから徐々に様々な店舗が入っていくのではないでしょうか。

駅周辺には何がある?

周辺は工事現場が目立ち、まだこれといって商業施設などは見当たりません。お店はおろか、コンビニすらもありません。

駅前はイベント広場。白いテントのようなものは7/14~9/6に開催予定のJ-WAVE NIHONMONO LOUNGE。J-WAVEがプロデュースするレストランで、日本各地の美味しい物が集まるそうです。

屋台村のような雰囲気のこちらはフード&クラフトマーケット。同じく7/14~9/6に営業予定です。

これを言ってしまうと元も子もないのですが、駅最寄りのスポットで代表的なものといえば、今のところ品川駅と泉岳寺駅ではないでしょうか・・・・。

まだまだ建設途中で、これからどんどん色々な施設ができあがっていくのでしょう。実際のところ、現在は暫定開業。正式な開業は2024年なのです。

気になるネーミング

物議を醸したのは「高輪ゲートウェイ」という名前。山手線で唯一のカタカナ駅名が放つ違和感は、多くの人の関心を集めました。

事前に行われた駅名公募では、「高輪」「芝浦」「芝浜」といったスタンダードなネーミングが上位を占めたにも関わらず、ランキング130位であったこの駅名が採用されたことに対して、反対の声が多数上がる結果に。

公募=人気投票ではないためこの結果に従う必要は無いのですが、この結果について「出来レース」を疑う声も多く見かけました。

駅名表示の明朝体も話題になりました。駅舎の建築テーマである「和のコンセプト」に合わせたそうですが、カタカナ駅名のため、妙に浮いているようにも感じます。

「品川シーサイド」や「天王洲アイル」といった漢字カタカナミックスの駅名が並ぶりんかい線上でしたら何も違和感は無いのですが、漢字名のみで構成される山手線にいきなりこのような駅名が出てくると少し抵抗を感じるのは私だけではないはず。しかし、駅名というのはすぐに慣れてしまいます。それに、従来とは違ったセンスを持ち込むことは個人的には大賛成です。

ただし、これだけ反対意見を巻き起こした公表の仕方はちょっと疑問が残ります。公募結果を投票数でランキング表示していましたが、単純に一覧で掲げていれば、疑いも受けずにもう少しスマートに進めることができたのではないでしょうか。また、駅周辺に予定されている再開発エリア「グローバルゲートウェイ品川」をもう少し浸透させておけば、多くの人がすんなりと受け入れられたのでは。


新しい駅というだけで気になるのに、駅舎建築やハイテク設備、そして物議を醸したネーミングと、非常に話題性のある駅でした。今後、駅周辺がどのように再開発されていくのか、とても楽しみです。

コメント

  1. […] 木材を並べたような特徴的な建築は、著名な建築家である隈研吾(くまけんご)によるもの。高輪ゲートウェイ駅や角川武蔵野ミュージアムなどで知られています。 […]

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