徳島市内を流れる新町川の川岸にある水際公園は、開放的で爽やかな憩いの場。川に架かるいくつかの橋は、日が沈み辺りが夜に包まれるとLEDで華麗にライトアップ!夜に川辺を歩く人を楽しませてくれます。
市民の憩いの場
徳島市内を流れる新町川沿いにつくられた新町川水際公園は、街の憩いの場といった雰囲気の穏やかな公園。ベンチや東屋もあり、走っている人や、座って語らいでいる人など思い思いに過ごす人々を見ることができます。
また、ひょうたん島クルーズというたった200円で乗船できる遊覧船も出航しています。(※ひょうたん島クルーズについては後日書きます)
そして、タヌキもたくさん!徳島といえばタヌキ。「阿波狸合戦」という大戦争をはじめ、数々の伝説や民話が残されています。
繁華街が近いこともあり、暗くなってからも、ベンチに腰かけている人や集まって話している人の姿がちらほら。まさに市街地の公園といったイメージです。
LEDライトアップ
そんな新町川水際公園ですが、日が沈むとLEDライトアップで華やかな姿に変わります。
メインとなるのは新町川に架かる新町橋・ふれあい橋・両国橋の3つの橋。ここを中心にカラフルなLEDデコレーションがなされています。
新町橋
明るく水面に反射しており、橋の裏側も見える。他の橋とは違い白一色の清廉なイメージ。
阿波おどり会館や眉山ロープウェイからも近く、車も通行可能な橋のため、人通りも多くにぎやかな印象。他の橋に比べて歴史もあり、「新町橋まで 行かんか こいこい」という阿波踊りのフレーズもあります。
ふれあい橋
新町橋から200mほど川沿いを歩いて行くと、見えてくるのがふれあい橋。新町橋とはうって変わってカラフルなLEDでとっても華やかにライトアップされています。よく見ると様々なモチーフが描かれており、なんだか楽しい雰囲気。
この演出は、季節と時間帯で変化します。橋の近くに解説プレートがあるのですが、ここに載っているだけでも15種類!「眉山」「阿波おどり」「渦潮」などの徳島らしいバリエーションがそろってます。
橋を歩くと、足元には星空のような明かりが埋め込まれています。ここにはオリオン座やカシオペア座などが記されているそう。夜のふれあい橋に訪れたなら、足元に広がる星空観察もお忘れなく!
両国橋
ふれあい橋から150mほど進むと両国橋が架かっています。こちらもふれあい橋同様に、グラデーションが美しいカラフルなライトアップ。
水面に反射した橋の裏側を見ると、そこにも明かりがあるのがわかります。反射することを前提で、地上からは見えない橋の裏側にもLEDが設置されているそう。水面に映る明かりはキラキラと輝き、星空のように美しいです。
徳島といえばLED
このようなLEDライトアップが行われている背景には、徳島県が世界有数のLED先進地域であることが挙げられます。
県内の阿南市に本社を置く日亜化学工業は20世紀中の開発が困難と言われていた「高輝度青色LED」を世界で初めて製品化に成功します。(※詳しくは『牛岐城趾公園』の記事にて)
さらにアメリカの半導体メーカーが集まる「シリコンバレー」のような「LEDバレイ構想」を掲げており、150社を超えるLED関連企業が集積。世界レベルの生産量を誇るLED王国となっているのです。
今回ご紹介した新町川水際公園以外にも、県内各所でLEDライトアップを行っています。四国巡礼にちなんだ「光の八十八ヶ所」という名が付けられており、2022年2月現在は64ヶ所が認定されているようです。2010年には「とくしまLED・デジタルアートフェスティバル」というイベントもはじまり、数年おきに開催が続けられています。
めぐってみた感想
東京や大阪といった大都会に比べると人が少な目でとても静か。そしてネオン看板など他の灯りが少ないのでくっきりとキレイに見えます。
通常時のライトアップの規模はそれほど大きくはないため、わざわざ見に行くと少し物足りないかも知れません。徳島市内に宿泊して、夜のお散歩に立ち寄るのにぴったりな雰囲気の公園。
阿波おどり会館の夜の部の公演を見た後や、徳島ラーメン・阿波尾鶏を食べた後などにちらっと見に行ってみるくらいがちょうど良さそうです。
コメント