香川県に新しくできた四国最大級の水族館。四国水景をテーマにした館内には、サンゴ礁や渦潮など様々な水景が並びます。イルカやペンギンに加え、シュモクザメなどのマニアックな生き物もそろい、幅広いニーズに応えるアクアリウムです。
休館日:年中無休
料金:2,200円
アクセスと駐車場
四国水族館があるのは香川県の宇多津町(うたづちょう)。関東に暮らしているとあまり馴染みのない町ですが、瀬戸大橋の架かる坂出市のすぐ隣にある町。瀬戸大橋を渡ってすぐのところにあるため、本州からはとてもアクセスしやすいポイントです。
電車の場合は宇多津駅より徒歩15分ほど。高くそびえるゴールドタワーの麓にありますので、これを目指して進めば迷うことはありません。
車の場合、坂出ICから10分ほど。瀬戸大橋からの場合、坂出北ICから5分ほど。※坂出北ICはハーフインターのため、四国方面からの場合利用できないのでご注意ください。
周辺には5つの駐車場がありますが、どこも共通で有料600円。繁忙期は全て満車になることもあるので、電車で行くか、朝イチや夕方などピークタイムをずらした訪問が良いかもしれません。
四国水族館はこんな水族館
2020年4月にオープンした四国水族館は、約400種1,400点の生き物を展示する四国最大級の水族館。
「四国水景」をテーマにしており、館内のエリアは「荒磯の景」や「流れ藻の景」など「〇〇の景」という名前がついております。最近の水族館ではカタカナが主流なので、和風なタイトルは新鮮な響き。
展示案内は少なく、水槽のタイトルと代表的な生き物の名前のみのシンプルさ。QRコードにアクセスすると、詳しい解説が見れますが水槽内全てを網羅しているわけではないため、名前がわからない生き物も。
館内には写真映えするウォールアートもたくさん。時代のニーズを汲み取った演出は、いかにも令和の水族館といった印象です。
ホール上の大水槽・綿津見(わたつみ)の景では、高さ5.5m✕横11mの大水槽に太平洋の海が再現されています。悠々と泳ぎ回るキラキラ輝く回遊魚は、眺めているとあっという間に時が過ぎていきます。
イルカとペンギンの屋外エリア
屋外ゾーンも充実しており、カワウソ・アシカなどの海獣水槽やアカメが暮らす淡水魚水槽、カフェなどが並びます。瀬戸内海を望むロケーションも開放感バツグンです。
ケープペンギンもたっぷり。よちよち歩く愛らしい姿で皆の注目を集めています。
このペンギンが飼育エリアを飛び出して館内を歩き回る「Escapeペンギン」というイベントが行われるのですが、開催のタイミングは非公開のゲリライベント。開催する際は「迷子のお知らせ」風な館内放送にて告知されるというユーモアたっぷりなイベントです。
イルカプールは浅い部分と深い部分に別れています。「イルカプレイングタイム」というショープログラムが行われる場所ですが、只今の期間は休止中。10/1以降は再開する予定とのことです。
このプールは下からも覗くことができます。黄色いボールを使って皆で遊んでいる様子は、無邪気で微笑ましい。
看板生物アカシュモクザメ
円形の水槽「神無月の景」。ここはサメ水槽となっており、悠々と泳ぐサメたちを下から見上げることができます。
波しぶきとライティングで神秘的な雰囲気。ゆったりした椅子が設置されているので、首が限界になるまでずっと眺めてられます。
ハンマーヘッドシャークとも呼ばれるアカシュモクザメも泳ぐ。下から見上げると、その特徴的なカタチを十分に堪能できます。
このシュモクザメ、水族館のキャラクターにも抜擢されています。その名も「しゅこくん」。シュモクザメと四国を掛け合わせたネーミングは、一般公募により選ばれました。
ユニークなサカナたち
サンゴ礁の海に泳ぐのは、色鮮やかなニシキテグリ。目が飛び出た平たい顔は、サカナというよりもヤドクガエルやカメレオンのような両生類に見えます。
体の1/3が顔という不思議なスタイルのアカヤガラは、ゆったりと流れるように泳いでいます。漢字で書くと「矢柄」。たしかに矢のようにまっすぐ伸びたサカナです。
流れ藻の景には薄っぺらなウスバハギ。ぎょろっとした目とおちょぼ口でブサイクすぎるカワハギ。大きくなると1m近くまで成長するそう。
深海生物のキホウボウ。口が尖っているように見えますが、実際の口は下向きに付いています。目がぱっちりしていて何だかかわいらしいサカナです。
瀬戸内海の生き物
テトラポットが置かれた水槽。その下にハマっているのは、瀬戸内のヌシと呼ばれるコブダイ。テトラポットの斜め具合と頭のカタチがぴったりと一致しています。
すいすい泳ぐアオリイカ。まるで樹脂製のような滑らかなカラダとグリーンのアイシャドウが妙に艶やかです。
瀬戸内海でも生息が確認されているカブトガニ。夫婦がつがいで行動するため、常に2匹でドッキングしています。ちなみに、前がメスで後ろがオス。オスは後ろから行動指示を出しているそう。
「渦潮の景」は、鳴門海峡の渦潮を再現した独特なデザインの水槽。近くに立って上を見上げると、渦潮を下から見上げるという貴重なアングルも体験できます。
激しい流れの中をたくましく泳いでいるのはマダイやブリ。コショウダイは流れを避けるよにう下層にいるのが面白いです。
スピリチュアルなアートエリア
他の水族館ではあまり見かけない展示もあります。それは、3人のアーティストによる作品が並ぶ「龍宮の景」と名付けられたアートエリア。
香川県の三豊市に伝わる浦島太郎伝説をモチーフにしており、壁には瀬戸内海のサカナと泳ぐ乙姫様が描かれています。こちらは仏師・松久佳遊(まつしたかゆ)による作品。
続いて、書家・柏木白光(かしわぎびゃっこう)による仏教の神様が描かれた神秘的な世界が広がります。四国八十八霊場をテーマにした作品も並びます。
最後は切り絵作家・酒井敦美(さかいあつみ)による色鮮やかな龍宮殿。プロジェクションマッピングで華やかに彩られた空間となっています。
どちらかといえば科学系の施設である水族館において、このようなアート展示ってとっても珍しい!
見学所要時間は1時間ほど。只今の期間はイルカショーなど体験プログラムが開催されていないため、さらっと見学できました。なお、秋の連休中日にだったので、開館前からチケット売り場には長蛇の列が・・・。8:50くらいに並び、入館できたのは30分後。繁忙期は時間配分にご注意ください1
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