シブシがいっぱい!『志布志市役所志布志支所』(志布志市志布志町志布志)

鹿児島県

日本を代表する珍地名「志布志」を体感するために向かったのは志布志市志布志町志布志の志布志市役所志布志支所。漢字の並びに統一感があり過ぎて、慣れない人は一発でゲシュタルト崩壊しそうになります。そんな志(こころざし)にあふれる地名を、少しだけ分析してみました。

訪問日:2023/11/2(木) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

鹿児島を代表する珍地名

日本各地には様々な地名がありますが、特にユニークなものは珍地名としてたびたび話題になります。徳島県三好市の「池田町サラダ」や岐阜県大垣市の「昼飯(ひるい)」など、ついつい人に話したくなるような地名もたくさんあります。

そんな中でも九州を代表するのが「志布志(しぶし)」。これだけ見てもそれほど珍しい気はしませんが、この志布志が問題となるのは住所表記の際。

志布志市には「志布志町志布志」という大字があります。そのため、この地域に暮らす人の住所は「志布志市志布志町志布志」となってしまうのです。これ、初見ですらっと読める人などいないのではないでしょうか。

志布志を体感できる市役所

志布志に実際に来ることができたのですが、駅名と違って住所だと旅行者が実感しづらいもの。珍地名を視覚的に体感できる場所はないでしょうか?

ありました!それはこちらの「志布志市役所志布志支所」。既にもう志があふれています。

こちらには、「志布志市志布志町志布志の志布志市役所志布志支所です。」と書かれた看板も立てられているのです。市役所がネタにしている感じがとってもステキです。

ちょっとだけ分析

ちょっと混乱してきましたので、志布志を分解してみることにしました。先ほどの「志布志市 志布志町 志布志 の 志布志市役所 志布志支所」ですが、「①志布志市」「②志布志町」「③志布志」「④志布志市役所」「⑤志布志支所」と5つに分けることができます。①②③は前述の通り住所であり、④⑤がこの施設の名前ですね。

もともとここは「曽於郡 志布志町 志布志 の 志布志町役場」と【3志布志】でしたが、2006年の市町村合併で志布志市が誕生。すると住所が「志布志市 志布志町 志布志」になり1志布志追加されて【4志布志】になります。さらに「志布志町役場」が「志布志市役所 志布志支所」に。これによって、もう1志布志追加されて「志布志市 志布志町 志布志 の 志布志市役所 志布志支所」という【5志布志】が爆誕したのでした。

書いててよくわからなくなってきました!!!

地名の由来の伝説

志布志の名は鎌倉時代の文献にも登場する歴史ある地名。看板に記されていたその名の由来は以下の通り。

天智天皇遷幸の伝説の中で、天皇に布を献上した妻女の優しい心にならい、召使いの女性もまた布を献上したところ、天皇は大変感激され、「上下より布を志す誠にこれは上下の志布志である」といわれて高濱の郷中すべて志布志と呼ぶようになったと伝えられています。(案内板より)

「志(こころざ)す」という言葉には、気持ちを表すために金品を贈るという意味があります。身分が上のものも下のものも布を志したのが志・布・志という地名になったということのようです。

掲げられた「志(こころざし)あふれるまち」というキャッチフレーズ。最初は地名をもじったものかと思っていましたが、ちゃんと歴史的な伝説に基づいていたのですね。

現在は少し変わった?

実は2023年現在、少し変更があったようです。以前は看板にも記されている通り「志布志市役所 志布志支所」であり、志布志市役所の本庁は有明町にありました。

2021年に、市街地にあるこの志布志町の支所が本庁に変わり、それまでの本庁であった有明町は有明支所に変わりました。

従って、現在は「志布志市 志布志町 志布志 の 志布志市役所本庁」と4志布志に・・・と思いきや、支所でもある様子。そのため「志布志市 志布志町 志布志 の 志布志市役所本庁・志布志支所 」であるみたいです。

結局志布志は5回でした。

アクセス情報

日南線の志布志駅より徒歩10分。

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