苔盆栽に包まれたカワイイお寺『於岩稲荷陽雲寺』(四谷三丁目駅)

東京都(23区)

おしゃれでかわいらしい雰囲気のお寺。小さな境内には、思わず写真に撮りたくなるシーンがたくさん。そんな爽やかなお寺ですが、どろどろした東海道四谷怪談とも関連があります。

拝観時間:8:00〜17:00
料金:無料
訪問日:2020/6/14(日)

陽雲寺へのアクセス

最寄り駅は地下鉄丸ノ内線の四谷三丁目駅で、3番出口から出れば徒歩5分ほど。

外苑東通りを一本入った住宅街の中に、瓦屋根の門が突然現れます。

爽やかな境内

陽雲寺は、身延山久遠寺を本山とする日蓮宗の寺院。紅葉、竹、柳などが茂る境内は、隅々まで手入れがされており、清々しい空気が流れます。

寺務所の建物も新しく、とってもキレイな印象のお寺です。

ふと樹上を見上げると、小鳥の置物と鳥小屋が。境内は広くないですが、小さな発見が楽しめます。

都内で見られる花手水

「龍神様の手水」にはアジサイが浮かんでおります。淡いブルーや薄紫の花が、とっても涼し気です。

花を浮かべた手水のことを「花手水(はなちょうず)」と呼びます。インスタ映え抜群の被写体なので、近年SNSを中心に話題になっている催し物です。

この花手水を行っているお寺は日本各地にありますが、都内で見られるところはとても珍しいのではないでしょうか。

かわいい苔盆栽

境内を眺めていると、目に入るのは随所に置かれたコケの盆栽。風流でありながらも、おしゃれでかわいらしい雰囲気を作り上げる粋なインテリアです。

「都心であるためあまり多くの草花を植えることができず、かわりに四季を感じられるように」そんな想いで設置されている盆栽たち。様々な種類がそろっており、自分好みの鉢を探してみるのも楽しそうです。

背中からコケを背負ったカメさんや、ハリネズミならぬコケねずみなど、かわいらしい作品も隠れています。隅々まで目が離せません。

カフェもありマス

お寺ごはんのお弁当やご縁餅を扱うおしゃれな寺カフェ「うくらいま食堂」が営業していました。

カレーやみたらし団子など、美味しそうなメニューが揃っています。ラインナップや営業日は変動することもあるので、公式Twitterで確認するのが良さそうです。

境内には屋根付きのテラス席もあり、おしゃれカフェと呼んでも差し支えないほど良い雰囲気。昼下がりのマダムがおしゃべりする声が響きます。

恐ろしい四谷怪談

東海道四谷怪談で有名なお岩さんを祀っているため、「於岩稲荷(おいわいなり)」とも呼ばれています。

東海道四谷怪談は、鶴屋南北によって作られた歌舞伎狂言。悲しい最期を遂げたお岩さんは、恐ろしい姿で描かれています。

そんなお岩さんを祀るお寺となると、もっとどろどろしたイメージを持っていました。しかし、こちらの陽雲寺はとっても爽やかな印象です。

お岩さんの真相

実際のところ、東海道四谷怪談はフィクションのお話。お岩さんという実在の女性をモデルに、いくつかの事件を組み合わせて作られた創作の物語なのです。

実際のお岩さんは、家庭を大切にする貞女だったと言われています。そんなお岩さんを祀る陽雲寺には、悪縁を除き、良縁を招く縁結びのご利益があるそうです。

向かいにも於岩稲荷

陽雲寺と道路を挟んだ向かい側にある神社。こちらは四谷於岩稲荷田宮神社。こちらの神社にも「於岩稲荷」という名が付いています。

小さな鳥居と狐様が並ぶ、とても静かな境内。

もともとこの地にあった稲荷社は明治12年の火災で焼失。歌舞伎役者の市川左団次の勧めで中央区新川に移転します。その後、新川とは別にこちらも再建され、現在に至ります。


2つの於岩稲荷をめぐっていると、都心にありながら少しだけ喧噪を忘れて過ごすことができます。新宿あたりでちょっと空き時間ができた方は、ふらっと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

余談ですが、「於岩稲荷」を変換しようとすると「お祝いなり」と出てしまいます。急に縁起が良さそうに見えてきました!

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