迫力のクジラ骨格が見れる!『東京海洋大学マリンサイエンスミュージアム』(港区・品川)

東京都(23区)

東京海洋大学の品川キャンパス内にある博物館。海洋大ならではの海や生き物に関する展示が盛りだくさん。様々なクジラの骨格標本を一度に見ることができるのもポイントです。

訪問日:2024/2/21(水) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

海洋大に付属の博物館

東京水産大学と東京商船大学が2003年に統合して誕生した東京海洋大学。海洋系に特化した国立大学であり、「海洋生命学部」や「海洋資源環境学部」といった専門性の高い学問を学ぶことができます。

そんな通称「海洋大」の品川キャンパスには「マリンサイエンスミュージアム」という博物館が設置されており、誰でも無料で見学することができます。

ただし、メインの展示室となる「本館」は平日のみの開館。「鯨ギャラリー」という小展示室は土曜も開館していますが、よっぽどクジラの骨に興味がある方以外は、これだけのために行くのは少し物足りない気がします。

ということで、今回は平日に品川キャンパスへ。北側にある正門から中へと入って行きます。

すぐに案内があり、マリンサイエンスミュージアムに到着しました!非常にわかりやすい道のりですので、迷うことはなさそうです。

マリン系ミュージアム

館内には、様々な生き物の剥製・標本がずらりと並びます。サカナはもちろんのこと、鳥類、海獣類、甲殻類などバリエーションは豊富。

こちらは歴代練習船の模型。初代練習船である帆船・快鷹丸(かいようまる)から、徐々に進化していく様子を立体で見ることができます。

漁業に関する展示も扱っています。イセエビ漁の刺網やイワシ漁の巾着網、海苔の養殖に使用する道具など、実際に使用される道具の展示に加えて使い方の案内も。さらには缶詰の歴史や鰹節など、水産加工物に関する展示もあります。

見ごたえある剥製・標本

こちらはカニクイアザラシ、アデリーペンギン、コウテイペンギンなど南極圏の生物の標本。サイズも大きく、なかなかの存在感です。

ずらりと並ぶウミガメ標本。メジャーなアカウミガメ、アオウミガメに加えて、オサガメやヒメウミガメも。見比べるとその違いは一目瞭然です。

魚類の標本もたっぷり。マンボウ、オニカマス、バショウカジキ、カラチョウザメとインパクトある魚がずらりと並びます。

こちらのネットのようなものは、ヤマトカイロウドウケツという生物。内部には雌雄のドウケツエビがワンペアで入り込み、成長するとここから出ることなく一生を過ごすそう。「生きて偕(とも)に老い、同じ穴に葬られる」という意味の故事成語「偕老同穴」がその名の由来とのこと。

ずらりと並ぶクジラの骨格標本

エントランスロビーに置かれているのは、コククジラの頭骨や肋骨、胸骨など。こちらは2016年3月4日に千葉県南房総市和田浦に漂着したもの。

傍にはモニターが置かれており、解説付きの写真を見ることができます。東京海洋大学と鴨川シーワールドが共同で調査、土に埋めて肉を取り除き、発見から7年後となる2023年1月28日に掘り出されました。全て見てからあらためて頭骨を見ると、何とも感慨深い気持ちに。

階段の傍にはマッコウクジラの下顎の骨。「ヒゲクジラ」であるコククジラとは異なり、こちらは「ハクジラ」と呼ばれるタイプであるため、びっしりと鋭い歯が並びます。ただし、エサとなるサカナやイカを捕食する際はほとんど噛まずに丸呑みしてしまうそう。この歯は、オス同士の繁殖争いに使用することが多いとのことです。

ミンククジラの亜種、ドワーフミンククジラ。南極海鯨類捕獲調査において1988年3月23日に捕獲されたもの。その体長は7mとクジラの中ではそれほど大きなわけではありませんが、存在感は抜群です。

迫力の鯨ギャラリー

本館とは別棟となる鯨ギャラリー。ここは平日だけでなく、土曜日も開館しております。

その名の通り、クジラの骨格標本を展示するための施設。鎮座するのは大きなコククジラ。2005年7月15日に宮城県女川町江島沖にて親子で混獲されたものであり、その体長は12.79m。ここに展示されているのは親クジラで、仔クジラは宮城県石巻市の牡鹿ホエールランドに展示されているそうです。

そんなコククジラよりもさらに巨大なセミクジラ。1961年にアラスカ半島コディアック島南岸沖にて発見された個体で、体長は17.1m、体重は67.2トンという大物です。きっとこの骨格標本を仕上げるにも長い年月がかかったことでしょう。

アクセスと営業情報

JR線・京急線の「品川駅」港南口から徒歩10分、東京モノレール「天王洲アイル駅」から徒歩15分、りんかい線「天王洲アイル駅」から徒歩20分。

開館時間 10:00~16:00
休館日 土日祝
料金 無料
公式サイト https://www.s.kaiyodai.ac.jp/museum/public_html/index.html

※掲載の情報は2024年2月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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