西ノ島の人気スポット「国賀(くにが)海岸」をめぐる観光バス。途中で自由散策があり、摩天崖・通天橋・天上界といった名所や、放牧されたウシやウマを思いっきり満喫できます。思った以上に自由に歩けるので、バスツアーに抵抗がある人にもおすすめです!
困ったときの観光バス
西ノ島で一番人気の観光スポット国賀海岸。火山が造り出した迫力ある地形を体感できる景勝スポットです。そんなダイナミックな地形を海上から見ることができるアトラクションが「国賀めぐり定期観光船」。島に行ったからにはぜひとも参加したいコースです。
なのですが!!!
訪問した日は国賀海岸には行く「Aコース」は欠航。代わりに島前三島の内海をめぐる「船長おまかせコース」となるそう。せっかく西ノ島に来たのだから国賀海岸は行っておきたい。これはちょっぴり迷います。
ここで代替案が!「国賀めぐり定期観光バス」ならば陸路ではありますが、国賀海岸に行くことができるそう。ということで、船と同じく15:00発の観光バスに切り替えました!
観光船、観光バスのデータはこんな感じです。料金・出発時刻ともかなり似ています。
国賀めぐり定期観光船 | |
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運行期間 | 3/1~3/19の土・日 、3/20~10/31の毎日 |
時刻表 | ①8:30 ②10:50 ③13:00 ④15:00 ※①は7/10~8/31限定 |
所要時間 | 約1時間30分 |
料金 | 3,000円 |
国賀めぐり定期観光バス | |
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運行期間 | 3/1~3/19の土・日 、3/20~10/31の毎日 |
時刻表 | ①13:00 ②15:00 |
所要時間 | 約1時間45分 |
料金 | 3,000円 |
※掲載の情報は2022年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
乗場に注意
乗船場は浦郷港にある観光船乗り場。ここで注意すべきなのは、本土からのフェリーや高速船、島前内航船が寄港する別府港とは別の港であるということ。
別府港と浦郷港は6kmほど離れているため、徒歩での移動は少々困難。レンタカーやレンタサイクルなどの交通手段を確保していない場合は、町営バスを利用する必要があります。
所要時間は約25分、お値段は200円均一。本数は1日10便ほどなので、乗船時間に合わせて時刻表は確認しておいた方が良いです。
余談ですが、15:00の定期観光バスに乗ったあと別府港に戻る予定の場合、町営バスの最終便には間に合いません。その代わり、200円プラスすると定期観光バスがそのまま別府港まで送ってくれるそうです。
国賀海岸へ向けて出発
時刻になったのでバスは港を出発!ガイドはいませんが、音声案内で島の紹介してくれます。由良比女神社とイカ寄せ浜を車窓観光しながらバスはどんどん登っていきます。
すぐに摩天崖のロータリーに到着。ここで参加者には2つの選択肢が与えられます。
②展望台まで往復(滞在時間20分)
①を選んだ場合「摩天崖」「通天橋」「天上界」と国賀海岸の名所を満喫しながら下りウォーキング。バスは1時間後に下の「国賀浜」まで迎えに来てくれます。個人で歩いた場合は、降りたらまた登らなくてはならなくなるため、下りだけ楽しめるのはバスならではのメリット。
もちろん歩きますとも!
今回の参加者は10人ほどでしたが、老夫婦以外はみんな歩く①を選びました。ちなみに②を選んだ場合は摩天崖の展望台にて20分ほど滞在、その後はバスに戻り国賀浜の駐車場へ。そこから歩いて「天上界」と「通天橋」までは見に行けるそうです。
恐ろしく高い摩天崖
ウォーキングといえども、きちんとした歩道があるわけではありません。草原を自由に歩くというワイルドな道のりです。まずは遠くにちらっと見える摩天崖展望台へ。
このあたりは牛の放牧地。展望台は牛が入らないように木の柵で囲われています。
海面からの高さは257m。数字でみてもぴんとこないかもしれませんが、これは国内有数の高さの崖。こんなところに立つと、果てしない闇の向こうに手を伸ばしたくなります!
展望台からはひたすら下っていきます。海に向かって広がる草原は開放的で気持ち良い!つい駆けだしたくなりますが、けっこう急斜面なので足元は要注意。
ウシとウマの放牧地
斜面を降りていると、現れるのは大量のウシ。特に人が来ても気にすることなくのんびりと過ごしています。
牛がいるということはそこらじゅうフンだらけですので足元注意。ただし、数が果てしないため全て回避するのは至難のワザです。
さらに進んでいくとウマもいました!ウシの放牧は離島あるあるですが、ウマの放牧はけっこうレアなのでテンション上がります!
この2頭、後ろから私のことを追い抜いて行ったのですが、しばらくすると燃料補給タイム(食事)に入るため、ストップ。追い抜いてしばらくするとまた後ろから追い抜かれて・・・というのを繰り返し。たまたま進行方向が同じだけだった気もしますが、しばらく一緒に国賀海岸をめぐりました。
せっかくなのでTwitterに載せた動画を貼っておきますね!
煽り運転の軽車両は、その後もの凄いスピードで走り去って行きました! pic.twitter.com/KaBGViFBZK
— ちひろいろ (@Eri_ashi) May 24, 2022
この辺りまでくると、摩天崖を横から見ることができます。噴火のたびに層が重なっていってできた断崖であり、横から見ると幾重にも重なる様子がわかります。
というか、さっきまであんな高いところにいたのですね!!展望台にいるときはあまり実感できませんでしたが、下からみると恐ろしいほどの断崖絶壁に焦ります。
通天橋と天上界
どんどん海が近づいてきて、巨大な岩のアーチ橋「通天橋」が見えてきました。
さらに降りていくと、通天橋を正面から見ることができます。この不思議な形は、海の侵食によってできあがった海蝕地形。かつては周辺の岩にもアーチが架かっていましたが、何度も崩れて現在の姿へ変わっているそうです。
通天橋の周辺の海岸には他にも奇岩が多く立ち並び「天上界」とも呼ばれています。
一番尖った岩は観音像のような姿をしているため観音岩と名前が付けられています。春と夏の特定期間には夕日が重なり、まるでローソクのような姿になるそうです。
ラストスパート
海辺に鳥居が立つ国賀神社。漁業従事者が航海安全や大漁祈願をするにしては漁港からは離れすぎているような・・・。西ノ島町観光協会のHPによると、ここは観光関係者が集まって観光の安全祈願を行うそう。これは予想外でしたが、島の産業を支える観光は非常に重要ですよね。
国賀神社からは再びちょっとした上り坂があります。ラストスパートです。
ついにゴール!登った先のロータリーではバスが待っていてくれました。歩かないコースを選んだ老夫婦が「がんばったねー!」とお出迎えしてくれました。
バス停から見る天上界は、下で見たときよりも異世界感がありますね。
参加してみた感想
遊覧船に乗れず、仕方なく参加したバスツアーでしたが、想像以上に楽しめました!!
圧倒的なスケールの国賀海岸を実際に歩いてめぐれるのはかなり貴重な体験。ウシやウマを間近に見れたのもとっても楽しかったです。
所要時間の1時間というのは、さくさく歩いてちょうど良いくらいでした。
絶景のおかげで歩いてるときは全然感じませんでしたが、帰りのバスに座ると急に疲れが・・・!思えば1時間ひたすら斜面を歩いていたので疲れるのも当然。今日はもう宿にチェックインしてゆっくり休もう。
予定通り16:45頃にバスは浦郷港へと帰ってきました。私は浦郷港の近くに宿をとっていたのでここで下車。他の方はみんなプラス200円で別府港まで乗っていきました。
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