紀尾井町にある憧れの高級ホテルニューオータニ。敷地内に広がる庭園は、無料で誰でも自由に散策することができます。枯山水あり、滝あり、ビオトープありと、爽やかな見どころが多く、都会の喧騒を忘れてリフレッシュするのにぴったりの場所です。
無料で楽しめる庭園
元祖御三家として「帝国ホテル」「ホテルオークラ東京」と並ぶ憧れのホテル「ホテルニューオータニ」。その敷地内には、広大な庭園があります。
こちらの庭園は、なんと無料で開放しております。ホテルで宿泊や食事をしなくても、気軽に楽しめるのはとっても優しい世界。今回はたまたまホテル内で用事があったため立ち寄ってみたのですが、普段ご縁が無いハイクラスなホテルの中を抜けていくのはかなりドキドキ。つまみ出されないか不安でしたが、その心配は不要でした。
季節の花やニシキゴイの泳ぐ池、深く生い茂る樹木や、せせらぎが流れるビオトープ・・・。まるでオアシスのような空間です。
朱色の太鼓橋はとっても絵になります。結婚式の前撮りに使用されることもあるため、どこもかしこも手入れが行き届いており、とってもフォトジェニックな庭園です。
爽やかな大滝
ニューオータニ庭園のシンボルといえば、こちらの滝。高さ6m、幅15mほどの横長に広がるタイプの滝で、勢いよく流れ落ちる水が迫力満点。
周辺に設置されたベンチに腰掛けて、ゴウゴウと流れる滝を眺めていると、なんだかとてもリフレッシュできます。
水が流れる音が全てを打ち消し、洗い流しくれるような感覚。今日は天気も良く、気温もぽかぽか。こんな日はもうずっとこのまま過ごしたいです。
考えて見ると、都心で滝に会える場所ってなかなか貴重ですよね!?
赤い石の庭
ビオトープや池もある庭園ですが、一角には水を使用しない日本庭園・枯山水も。白砂利に描かれた波紋は、まるで波のように広がります。
目を引くのは、小島の如く浮かぶ赤い石。こちらは佐渡島より運ばれてきた「赤玉石(あかだまいし)」と呼ばれる岩石。艶やかに輝く赤い石で、現在は採掘禁止という非常にレアなものです。
ここ以外にも、園内ではあちこちに赤い石を見ることができます。赤玉石は「砕くと金が出る」という言い伝えもあります。この大きな岩からはどれだけ金が出るのでしょうか・・・。ついつい値段などを考えてしまいますね。
歴史ある庭園
なんとなくホテルと共に近代以降に作られた庭園かと思いきや、この庭園には実に400年以上もの歴史があります。
江戸時代初期には加藤清正の下屋敷でしたが、加藤家が改易(※取り潰し)となった後は井伊家によって引き継がれます。そのため、園内には屋敷跡や立派な石灯籠など歴史を感じるポイントも多く見ることができるのです。
その後は宮家の一つである伏見宮家の邸宅へ。戦後、伏見宮家が手放す際、外国の手に渡ろうとしたところを、ホテルニューオータニの創業者である大谷米太郎が「由緒ある土地を外国に売り渡すのは惜しい」という思いから買い取ったそう。
大谷米太郎
さてさて、せっかくなのでホテルニューオータニの創始者である大谷米太郎についてもさらっとまとめてみたいと思います。
米太郎は明治14年に富山県小矢部市に生まれます。家業である農家を継いで生活していましたが、31歳にして実業家を目指して上京。
なかなか仕事は見つからず、日雇いにて生計を立てていたところ、力が強かったことが関係者の耳に入り、なんと大相撲力士としての道が開きます。幕下筆頭にまで上り詰めますが、手に障害を持っていたため引退。その後は酒屋、ロール製作所を経た後、大谷製鋼所を設立。「鉄鋼王」とも呼ばれるようになります。
昭和39年に、東京オリンピック開催に伴う宿泊地不足に対して、「ホテルを建ててほしい」という政府の要請を受けます。前述の通り買収したこの土地に、ホテルニューオータニを建設しました。
勝手に生まれ育ちの良い富豪の方かと思っていましたが、一代で財を築きあげたかなりの敏腕実業家でした。大相撲力士も経験しているあたりが、かなり異色の経歴です!なお、大谷米太郎は菊池寛実・南俊二とともに「日本の三大億万長者」にも数えられています。ここまで来ると他の二人の経歴も気になりますが、続きはまたどこかで出会ったらにしておきます。
アクセスと営業情報
最寄り駅は複数あります。東京メトロ丸の内線・銀座線の赤坂見附駅から徒歩3分、東京メトロ半蔵門線・南北線の永田町駅から徒歩3分、東京メトロ有楽町線の麴町駅から徒歩6分、JR中央線・東京メトロ丸の内線・南北線の四ツ谷駅から徒歩8分ほど。
ホテル内を進み、宴会場階(5階)および、ロビィ階(6階)に庭園出口があります。
開園時間 | 6:00~22:00 |
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料金 | 無料 |
公式サイト | https://www.newotani.co.jp/tokyo/garden/ |
※掲載の情報は2021年10月時点のものです。最新情報は公式サイトにてご確認ください。
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