黒部峡谷鉄道トロッコ列車とは?乗車時の注意点&おすすめの持ち物(黒部市)

富山県

夏は新緑、秋は紅葉が美しい渓谷を進むトロッコ列車。絶景が次々と視界に飛び込む人気のアトラクションです。時刻表や持ち物、運行期間や運賃など、乗車にあたり事前に確認しておくと良いことをまとめてみました。

訪問日:2020/7/28(火)

トロッコ列車とは

電力会社による電源開発のための鉄道を観光用にも開放しているのが黒部峡谷鉄道トロッコ列車。宇奈月駅を出発した列車は、黒部峡谷の絶景を潜り抜け、約1時間半かけて終点の欅平駅まで進みます。断崖絶壁や鉄橋、トンネルをいくつも乗り越えて進む鉄道は、移動手段というよりそれそのものがアトラクションとして魅力的。

壁の無いむき出しのシートは、通常の鉄道に比べて臨場感抜群。乗車するだけで、黒部の大自然を余すことなく体感できます。

スタート地点は宇奈月温泉

宇奈月温泉街は黒部川の川辺に温泉旅館が立ち並ぶ風情ある温泉街。北陸新幹線の黒部宇奈月温泉駅から富山地方鉄道に乗り換え、30~40分ほどでアクセスできる宇奈月温泉駅が最寄り駅です。

そんな湯の街の奥地にある宇奈月駅がトロッコ列車の出発地点。山のロッジのような大きな三角屋根が特徴の駅です。

宇奈月駅前に駐車場がありますが、乗用車1回1,000円となかなかのお値段。トロッコ列車の乗車券と合わせると5,000円近くになりますので、お金は多めに持って行った方が良さそうです。

3つの駅は名前がとっても似ているので検索や乗換案内の際はご注意ください!
・北陸新幹線:黒部宇奈月温泉駅
・富山地方鉄道:宇奈月温泉駅
・トロッコ列車:宇奈月駅

 

要注意の時刻表

トロッコ列車は本数が多くないため、事前に時刻表を確認してから駅に向かうのがスマート。

月によって便数が変化しますが、参考までに今回乗車した2020年7月の時刻表を。おおまかに40〜60分おきの運行となっています。

【時刻表(※2020年7月)】
7:57 / 8:17 / 9:00 / 9:21 / 10:03 / 10:44 / 11:27 / 11:48 / 12:50 / 13:32 / 14:14 / 14:56
赤文字は土日祝日限定
乗車便を選ぶ際に、気を付けなくてはいけないのが帰りの時刻と、駅での滞在時間。土日祝日の場合、終点・欅平に1時間程度滞在するなら14:14が最終便と考えられます。
もし出発時刻より早く宇奈月駅に着いても、温泉街の散策やセレネ美術館、黒部川電気記念館など時間を潰す観光スポットはたくさんあります!

それなりにかかるチケット代

宇奈月駅から終点の欅平駅までは、片道1,980円。普通の鉄道に比べるとお値段は高めですが、維持費のかかる山岳地帯ということを考えれば、むしろ安いくらい。通常は本格的な装備が無いと行けないような山奥に、座っているだけでアクセスできると考えれば、その価値はプライスレス。

往復券もありますが、この場合帰りの便を指定しなくてはいけません。駅での滞在時間が未定で帰りの便が決まっていない方は、片道券にしておいた方が融通がききます。(往復割引ナシ)

このとき、+530円支払うと、屋内座席「リラックスシート」にグレードアップすることもできます。窓付きの壁アリ車両なので、寒い季節や雨の降る日でも安心です。

ただし、時間帯によって車両編成が変わるため、リラックスシートが無い便もあります。利用予定の方は事前に確認した方が良いです。

公式サイトではオンライン予約も可能。受付期間は乗車日の3か月前から前日15:00までとなっています。紅葉シーズンなどの繁忙期に乗車予定の方は、予約しておくと安心できます!また、予約しなくても空席確認ができるため、乗車前に確認しておくと「満席で乗れなかった・・・」みたいなことを防げます。

冬は運行期間に注意

冬場になると雪で覆われる黒部峡谷。都会に暮らしていると忘れがちですが、雪国には冬期運休というものがあります。

トロッコ列車も例外ではなく、運行期間は4月下旬〜11月末と決まっています。冬場は利用できないので、ご注意ください。ちなみに、冬の間は点検整備をしているそうです。

メインとなるのは4駅

トロッコ列車の停車駅は全部で10駅。観光スポットが多くある駅もあれば、電力会社の施設があるだけの駅もあります。

観光で利用する場合、メインとなるのは宇奈月駅黒薙(くろなぎ)駅、鐘釣(かねつり)駅欅平(けやきだいら)駅の4つの有人駅。残りは全て無人駅となり、一般客は利用できません。この4駅は周辺に観光スポットが多く集まっているため、これらの駅を基準にルートを考えるのが良さげです。

おすすめの持ち物

長旅となるトロッコ列車。乗車にあたり、持っておくと良いなと感じたモノをまとめてみました。

雨具

山の天気は変わりやすいのはよく知られていること。黒部峡谷鉄道は険しい山の中を進むため、急な雨に降られることも。レインウェアがあると安心ですが、軽い散策でしたら折り畳み傘でも大丈夫だと思います。

上着

トロッコ列車は山の中を進むため、始点の宇奈月駅と終点の欅平駅では気温が異なります。また、乗車中はずっと座った状態で風を浴びるため、思ったよりも冷えてしまうことも。暑い季節でも一枚羽織るものを持っていくと良いかなと思います。

飲み物

欅平駅まで行く場合、1時間半の道のりとなります。途中下車はできないので、何か1本持っておくと安心です。ただし、車両にトイレはないので飲みすぎにはご注意。
※鐘釣駅には自販機・トイレはありますが、下車してしまうと、次の電車が来るまでかなり待つことになります。また、乗車券は再度購入が必要となります。

タオル

暑い季節は汗拭き用として一枚持っていると安心。また沿線上には足湯や温泉がいくつもあります。最初は入浴するつもりが無くても、いざ峡谷沿いの絶景温泉を目にしたら入りたくなってしまうかも!念の為一枚入れておくと良いのではないでしょうか。

 

次回はいよいよトロッコ列車に乗車します!雨が降っているのですが、大丈夫でしょうか??

雨の日でも大丈夫?鉄橋・トンネル・断崖絶壁を越えて進む『黒部峡谷鉄道トロッコ列車』(黒部市)
交通の難所・黒部の渓谷を難なく進むトロッコ列車。吹き抜けの車体は路線沿いに広がる大自然のパノラマを存分に堪能できます。雨の降る曇天の中での乗車、びしょぬれになってしまうかと思いきや、意外と快適な鉄道旅でした。

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コメント

  1. […] 【今回のコース】 往路:宇奈月駅 13:32発/欅平駅 14:54着 〜欅平駅周辺散策(滞在時間67分)〜 復路:欅平駅 16:01発/宇奈月駅 17:16着 直前まで乗車しようか悩んでいたため、予約は無し。平日&悪天候のおかげで乗客はほとんどおらず、窓口でスムーズにチケット購入できました。 往復チケットもありますが、その場合、帰りの便を指定する必要があります。チケット購入時はまだ欅平駅に何分滞在するか決めていなかったため、とりあえず片道だけ購入。(※料金は変わりません) 乗車前の注意点などはこちらの記事にて。 黒部峡谷鉄道トロッコ列車とは?乗車時の注意点&おすすめの持ち物(黒部… […]

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