トロッコ列車の終着駅『欅平駅』周辺散策 〜サクッと1時間コース〜(黒部市)

富山県

黒部峡谷鉄道トロッコ列車の終点である欅平駅。周辺には3つの温泉や風光明媚な橋、渓谷ならではの迫力ある景色など見どころが豊富です。67分の滞在時間でさらっと周辺を散策してきました。

訪問日:2020/7/28(火)

トロッコ列車の終着駅

宇奈月駅から発する黒部峡谷鉄道のトロッコ列車。その終点にあたるのが欅平(けやきだいら)駅。標高は599mに位置しております。

所要時間は約1時間半、お値段は1,980円と気軽に行ける場所ではありません。しかし、この鉄道が開通したおかげで、本格的な装備で長い時間をかけないと行くことができないような山岳の秘境まで簡単にアクセスすることができるようになりました。

なお、欅平の名前ですが、かつてケヤキが多く生えていたことに由来するそう。

まずは情報確認

14:54に到着した欅平駅。有人駅でちゃんと窓口もあります。蕎麦屋さん、喫茶コーナー、自販機などいろいろ揃っているので出発前の準備をしっかり整えられます。

まず注意しなくては行けないのが帰りの便の時刻。トロッコ列車の発車時刻は45分に1本ほどなので、時刻表に合わせて欅平滞在時間を決めた方がスムーズです。

また、もう1つ確認しなくてはいけないのがルート情報。険しい渓谷の道が続く黒部峡谷。工事や土砂崩れなどによってルート規制されていることが多いです。

駅の窓口にはルート規制マップがあるので、ゼッタイ事前に確認しておいた方が良いです!!

ルート決定

今回は14:54に欅平駅に到着。残る帰りの便は、15:19か16:01の2本のみ。前者だと滞在時間はわずか25分なので、必然的に最終便の16:01になります。これにて滞在時間は1時間7分です。ということで、先程のマップを見ながら散策ルートの確認開始。

・欅平駅から片道20分ほどの猿飛峡方面は現在通行止め。
・片道15分の名剣(めいけん)温泉は15時までなので利用不可。
・片道50分の祖母谷(ばばだに)温泉へ行くと、最終列車に間に合わなくなる。
パノラマ展望台は片道1時間なので不可。また、登山道なので装備が無いと厳しそう。

ということで、【奥鐘橋→人喰岩→名剣橋】と進んで折返し、最後に猿飛山荘の温泉に入ることにしました。

奥鐘橋

高さ34mの渓谷に架けられた川を渡る橋。真っ赤な塗装が印象的です。

木の床板は雨で滑るかなと思ったのですが、意外と大丈夫。足元を覗くと、遥か下には激しく流れる濁流が。高所はそれほど弱いワケではないのですが、この高さと川の流れを見るとガクブルです。落ちたらまず助からないでしょう。

人喰岩(ひとくいいわ)

奥鐘橋を渡ると、すぐに目に入るのは大きくせり出した巨岩。人を飲み込みそうなフォルムをしているため、人喰岩と呼ばれています。

雨の日はちょうどよい雨宿りスポット、と思いきや岸壁を伝って落ちる雫がたくさん。なんだか裏見の滝のようです。※裏見の滝=滝の裏側を通ることができるタイプの滝の総称。

人喰岩は現在修復中。案内板に書かれた「安全な人喰岩に生まれ変わります」のセリフがユニーク。

名剣橋

人喰岩のすぐ先にあるのは名剣橋。奥鐘橋に比べると小ぶりですが、とても安定感があります。この先には名剣温泉、祖母谷温泉がありますが、今回はあきらめて欅平駅方面へ引き返します。

猿飛山荘

欅平駅から行くことができる3つの温泉のうち、駅から最も近いのがこちらの猿飛山荘。徒歩5分ほどですが、河原に向かって長い階段を降りていくので少々ハード。

こちらのプレハブ小屋が温泉入口。あふれる秘湯感がたまりません。入浴料は700円とのことでしたが、現在は500円に訂正されていました。

真っ白いお湯とパノラマ広がる露天風呂。お湯の中には白い湯の花がたっぷりと舞っており、無色透明な宇奈月温泉のお湯とは異なっています。

目の前には濁流がゴウゴウと音を立てて流れる。晴れの日はもちろん素敵ですが、こんな雨の中での露天風呂もまた新鮮です。

なお、脱衣所はなく、湯船の隣に棚があるタイプ。ボディーソープは備え付けがあります。

こちらの猿飛山荘は食事メニューもあつかってます。時間に余裕がある方は、川を見渡すお座敷席でイワナ料理やおでんを食べていっても良さそうです。

河原展望台

川面の間近に設置されたコンクリート製の展望台。奥鐘橋から下を見ると、川にせり出した姿を見ることができます。

猿飛山荘のすぐ先にあるため、温泉を出たあとちょっと立ち寄ってみました。今日みたいに悪天候な日はさすがにコワイです!

この展望台には足湯がありますが、15時まで。温泉に入る予定がない方は、ここでちょっとだけ温泉気分を味わって見るのも良さそうです。


駅に戻ると時刻は15:50。今回のルートでの所要時間は50分ほどでした。

さて、宇奈月駅までまた1時間半の道のり。帰りの便では窓のついたリラックスシート(+530円)もありましたが、行きで大丈夫だったのと温泉であったまったので通常シートへ。

帰りも行きと同じく室井滋さんの音声案内。黒部の名前の由来などのプチ雑学や、帰りだからこそ見える景色を教えてくれます。

17:16に宇奈月駅に到着。13:32の便で出発したので、トータル約4時間の滞在。なんだか日帰りで離島に行ってきたような、ちょっとした非日常を味わうことができた鉄道旅でした!

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