富士の樹海を歩いて『富士風穴』を目指せ!(富士河口湖町)

山梨県

富士の樹海に多数ある溶岩洞穴。そんな中でもかなりの規模を誇るのが「富士風穴」。観光地化されておらず見学するには樹海の中を歩いていく必要がありますが、比較的浅い位置にあるため気軽にアクセスすることができます。

訪問日:2022/12 /30(金) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

溶岩洞穴を求めて樹海へ

「溶岩洞穴」、それは噴火の際に地表に流れ出した溶岩の表面が冷えて固まり、内部だけが流れ続けた結果できあがった洞穴のこと。富士山麓には多数の溶岩洞穴が残っており、「西湖コウモリ穴」「鳴沢氷穴」「富岳風穴」など、観光スポットとして人気の場所から、樹海の中を歩いて見つける少々マニアックなものまで様々。

今回の目的地はそんな溶岩洞穴の一つ、富士風穴(ふじふうけつ)。「富岳風穴」と名前が似ていますが、観光客でにぎわうそちらとは異なり少々マニアックな洞穴です。

そんな富士風穴、専用の駐車場はなく、静岡県道・山梨県道71号 富士宮鳴沢線沿いにわずかな駐車スペースがあるのみ。

非常に交通量が多く、なおかつ通り過ぎるとUターンできる場所もなかなか見つかりません。事前にしっかりと場所を確認、ストリートビューしておくのがおすすめです。

私が停めたのは、ざっくりこのあたり。富士五湖方面から進むと、左側に見えてきました。

歩きやすい樹海の道

駐車場から樹海の中へ進んでいくと、すぐに目に入るのが通行止めのゲート。こちらは立入禁止ではなく、車両通行止めのようなので人間は通っても大丈夫(たぶん)。

ゲートの先は、整備された歩きやすい道。ここは精進口登山道になっているルート。起伏もほとんどない平坦な道であるため、普段着で問題なく進めます。

樹海に入って感じるのはとにかく静かということ。少し進んだだけで車の音も聞こえない、自然の音だけの世界になります。

ゲート付近では少人数ガイドツアーの一行も見かけましたが、そちらも解散のタイミング。夕方の樹海は人の気配もなく、ただただ静かな森。圏外を示すスマートフォンに心許なさを感じながら進みます。

巨大な陥没地形

少し進んだところに富士風穴の石碑が立っています。「もしかして案内がなかったら見逃してしまうかも・・・」と思っていたのですが、一安心。

ここを指示に従って右へと進んで行くと、すぐに解説板が見えてきました。

案内板に背を向けると、目の前に広がるのは巨大な陥没地形。こちらが探し求めていた富士風穴。スケールが大きく、写真で見て想像していたよりもずっと迫力があります。

ここまで、駐車場からわずか5分ちょっと。思っていた以上に気軽に訪れることができました。

闇が続いて行く洞穴

この陥没地形、淵にスロープ状の岩場が整っているため、気軽に内部に降りていくこともできます。岩に掴まることができると楽なので、降りる場合は軍手などがあると良さげです。

底の部分に達すると、本来の富士風穴の入口を間近で見ることができます。

覗いてみるとそこは暗闇の世界。夕方の樹海で見る洞窟は、吸い込まれそうな力を感じます。万が一スマホなどを落としてしまったら、救出は困難でしょうね。

この洞窟に入るには入洞届けの提出が必要とのことですが、先の見えない暗闇の世界に普通の装備では遊び半分でも入る気にはなれません。

なお、洞窟の入口で振り返ると、陥没地形が広がる様子がなかなか壮大な光景。記念撮影に良さそうなポイントです。


日が暮れるまでに樹海を出たいので、そろそろ撤収!

この富士風穴の周辺には「本栖風穴」や「大室洞穴」といった溶岩洞穴も気になっていたのですが、とくに案内板なども見当たらず断念。スマホも圏外なので、訪問予定の方は、事前にしっかりと道を確認してからがおすすめです。

無事、日没前に車に戻ることができて一安心。樹海での滞在時間はわずか30分弱でしたが、夕方ということもあり凄くドキドキする行程でした。

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