東京だるまに東京狭山茶!知られざる東京の歴史を学べる『瑞穂町郷土資料館』(瑞穂町)

東京都(市町村部・多摩地区)

東京都西多摩地区に位置する瑞穂町について学べるミュージアム。狭山丘陵の自然や、近世以降非常に重要なポジションであった町の歴史を知ることができます。「東京だるま」「東京狭山茶」といった東京の名を冠した特産品の紹介は、非常に読みごたえがありました!

訪問日:2026/3/29(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

けやきがそびえる資料館

「さやま花多来里の郷」まで来たので、その少し先にある瑞穂町郷土資料館へも立ち寄ってみることにしました!

建物の前庭の芝生広場には、樹齢300年以上の立派な大ケヤキがそびえ立ちます。そのため「けやき館」とも呼ばれています。

そもそも、瑞穂町(みずほまち)ってみなさんご存じでしょうか!?東京都の中でもきっと知名度はそれほど高くないであろう町。面積16.85km²、人口3万人ほどの小さな町なのです。

エントランスの床は瑞穂町の航空写真が大きく映し出されています。地元の方は自分の家や学校を見つけたりして楽しめそう!

瑞穂町の自然と歴史

まずは瑞穂町の自然の紹介から。チョウの標本や野鳥の解説、狭山池・残堀川・不老川といった地形の解説などがあります。

狭山丘陵を再現したジオラマでは、ホンドタヌキ、ホンドギツネ、オオタカ、フクロウなどの生き物が。

地形シアターでは、瑞穂の生い立ちを学べるプロジェクションマッピングを上映。地形の成り立ちから、中世や近代の発展までの長い歴史を9分間に凝縮して見ることができます。

「はこねがさき」の駅名看板。こちらは今も現役の八高線の箱根ヶ崎駅のもの。古くは日光街道と青梅街道が交わる宿場町として発展した瑞穂町、近代に入ると鉄道が通り発展していきます。

この八高線は東京の八王子と群馬県の高崎を繋ぐ鉄道路線。昭和6年、1931年八王子と東飯能間で開通、その3年後全線開通します。高崎から生糸が運ばれ、八王子からは横浜線へ接続、横浜港へ繋がり輸出されていたそうです。

東京のはじっこのイメージがあったのですが、交通の要衝であることがばっちり伝わってきました!

多摩だるまと村山大島紬

瑞穂町の特産品の紹介コーナーもあります。村山大島紬は、奄美大島の「大島紬」をベースに、武蔵村山市周辺にて大正中期頃に生まれた織物。群馬県伊勢崎方面の板締め染色の技術を取り入れているそうです。

多摩だるまも、この辺りの特産品のひとつ。江戸末期頃より、友吉という人物により高崎だるまを真似て作られはじめたそう。友吉の弟子によって多摩地域や入間地域に広まり、農閑期の副業として発展。目の周りに金箔を施して、目隠しをして販売するのが特徴のひとつです。

館内には昭和期以前に建てられた瑞穂の民家の復元もあります。囲炉裏を中心に村山大島紬を「織る機織り機」が置かれており、スピーカーからは機織りの音が響き渡る。よく見ると神棚には「多摩だるま」が納められています。

村山大島紬も多摩だるまも、いずれも群馬からの繋がりを感じる品物。ここにも八高線の影響があったのではないでしょうか。

東京狭山茶とは

瑞穂は都内一の茶栽培面積を有する町。茶唐箕や、茶篩、茶蒸し器など、茶葉製造の道具や製造工程の紹介がされています。

ここで生産されているのは、静岡茶・宇治茶と並んで「日本三大茶」と称される狭山茶。古くからこの地域では「色は静岡、香りは宇治よ、味は狭山でとどめさす」と言われてきたそうです。

狭山茶は中世に作られていた河越茶を起源とするお茶。一度廃れるも、江戸時代後期に、吉川温恭らによって再興されます。山本山など江戸の茶問屋と売買契約を結び、明治には海外にも輸出されていました。

狭山茶ときくと、埼玉県の入間市・所沢市・狭山市が産地として知られていますが、この瑞穂町をはじめとした東京の西多摩地域でも多く生産されてきました。埼玉県産と区別するために、東京狭山茶と呼ぶこともあるそうです。

企画展・むさしもののけ譚

こちらの資料館では、時期によって企画展も開催しています。訪問時はこちらの企画展の期間でした。

企画展:むさしもののけ譚
会期:令和8年3月13日〜4月19日

武蔵村山市には「だいだらぼっち」ゆかりの場所があり、秋には「村山デエダラまつり」を開催。だいだらぼっちをモチーフとした山車が巡行しているそう。写真手前のねぶたみたいな山車は、だいだらぼっちがつるはしを担いでモノレールを建設するというユニークなもの。

メジャーな妖怪の「ろくろっ首」は、箱根ヶ崎駅の西側あたりで目撃例があるそうです。隣にいる「見越し入道」も同じく目撃例のある妖怪。多摩地域では電車を停めたという情報も!近代になってからも目撃例があるというのはびっくりです!

展示室には他にも「かっぱの手のミイラ」や「妖怪漫画」、ぬっぺっぼうや牛鬼などの「妖怪造形」などの展示も。けっこうリアルなので、ちいさなお子様は泣いてしまっていました!

リニューアルされた古民家

資料館の隣には、耕心館という建物があります。江戸時代末期の建築であり、この地域の豪農の家です。

館内はなんとめっちゃエレガントなカフェ!マッサマンカレー、トースト、ハンバーグ、クリームソーダ、コーヒーなど様々なメニューを扱ってます。

2階は草木染め展を開催中!グランドピアノも設置されているので、コンサートが開かれこともありそうな予感。

離れの蔵ではつるし飾り展示を行っています。蔵という無骨な外観からは想像もつかないほど華やかな空間となっており、7段のひな飾り、吊し雛、うさぎのお雛様、干支の羽子板などが展示されていました。

というか、内部リニューアルされ過ぎています!

てっきり古民家の内部を見学する感じかと思いきや、こんな風に活用されているなんてびっくり。実は江戸時代の古民家から醤油醸造業、養蚕業、製茶業、煉瓦製造業、そしてフランス料理店へと時代に合わせて変化してきたのです。

保存された歴史的建築を見たい気持ちはありますが、今も現役で利用され多くの人で賑わっている状態は、建物にとってきっと喜ばしいはずです!

アクセスと営業情報

JR八高線「箱根ケ崎駅」東口より徒歩20分。

開館時間 9:00~17:00
休館日 第3月曜、年末年始
料金 無料
公式サイト https://mizuhokyodo.jp/

※掲載の情報は2026年3月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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