アクセス難易度高め?めざすは本州最東端『魹ヶ崎』(宮古市)

岩手県

岩手県にある本州の最東端・魹ヶ崎。いわゆる最〇端の岬系スポットですが、駐車場から片道1時間ほど歩かないと到達することができません。時間と体力が必要ですが、たどりついたときの喜びもひとしお。

訪問日:2022/10/9(日)

本州の最東端

「日本の最東端」といえば、ご存じ南鳥島。とはいえ、一般人が到達することはできません。「本土の最東端」といえば北海道根室の納沙布岬。こちらは一般人でも訪問可能で、海の向こうに北方領土を望むことができます。

さあ、「本州の最東端」といえばどこでしょうか?

これを即答できる方は、きっと地理マニアか旅行マニア。その答えとなるのが岩手県宮古市の重茂(おもえ)半島にある魹ヶ崎(とどがさき)

本州最北端の大間崎、最南端の潮岬、最西端の毘沙ノ鼻は旅行好きの間ではそれなりに話題になりますが、この魹ヶ崎に訪問したことがある人は非常に少ない印象。

なぜなら、駐車場から3.8km、徒歩約1時間の道のりなのです!気軽に立ち寄れる場所ではないため、訪れる人が少ないのも納得です。

魹ヶ崎へのアクセス

まずは姉吉キャンプ場を目指します。そして、その先へ進むと小さな漁港が見えてきます。この港の少し手前、左側に駐車スペースとトイレ、そして魹ヶ崎への遊歩道入口があります。

わかりにくいと思ったので空を飛んで撮影した写真(嘘)を載せてみましたが、多少はイメージしやすくなったでしょうか。

時刻は早朝5:00過ぎくらい。ちょうど日の出のタイミングだったため朝日がキレイ。魹ヶ崎から日の出を見るというアイディアがちらりと脳裏を過りましたが、日の登る前の暗い山道を1時間も歩くのは少し怖かったので、明るくなってからにしました。

ここから片道1時間・往復2時間の行程になります。魹ヶ崎のトイレは2019年以降は故障のため使用禁止になっております。必ず駐車場で済ませておきましょう。また、飲み物や暑さ対策、寒さ対策の準備もお忘れなく。

5:50、準備を整えたら出発です!

上りがハードな序盤

魹ヶ崎までの道は、陸中海岸自然歩道となっています。序盤は舗装されているので楽々。と思ったのですが、ずっと上り坂なので結構疲れます。

しばらく進むと未舗装の道になっていきます。朝イチで歩く自然の中の道は気持ち良い!とウキウキ気分で脳内BGMがトトロの「さんぽ」になっていたのですが、ここから先はずっとこのような自然遊歩道。ひたすら似たような道が続くので、その楽しさも徐々に薄まっていきます。

登山口から10分ぐらいのところで、早くも「自然歩道最高地点」の看板を発見。ということは、険しい上り坂はここまで。やったー!

最高地点を過ぎてからは緩やかな道なので歩きやすくて快適です。とはいえ、全行程のまだほんの序盤。先は長いです。

難所も無く快適な中盤

歩行開始から25分、ついに海が見えてきました!!

途中にある木橋が。この橋は一部が腐食しているそうです。これはちょっと怖いですね。

カゴシルシ沢と書かれた標柱。山中で見かけるカタカナの地名に少なからず怖さを感じるのは私だけではないはず・・・・。現在は岩が積もっていますが、かつては水が流れる沢だったのでしょうね。

開始から45分ほどで水の流れる沢に到着。静かに響くせせらぎに癒されます。

この魹ヶ崎への遊歩道、基本的に見所もなければ起伏もない平坦な道が続きます。そのため、結構退屈してしまうかもしれません。救いなのは木々が茂っており、基本的に日陰ということ、日差しを防いでくれるだけで大分違いますね。

特に苦労することはないため楽ではありますが、それはそれで退屈・・・。なんだか人生のようですね。

ついに到着!本州最東端

開始からちょうど1時間で分岐点。直進すると「魹ヶ崎灯台」、右へ進むと「本州最東端の碑」へ向かうことができます。この道は周回ルートなので、どちらへ進んでも大差ありません。

まずは「本州最東端の碑」へ。木々を抜けたところに広がる岩場。目の前に大海原が広がる、とても気持ちの良い空間です。辺りには人の姿も無く、この景色を独り占め。なんて贅沢なのでしょうか・・・!

そんな岩場にまぎれるようにあるのが本州最東端の碑。派手なモニュメントなどは無いため非常に地味ですが、苦労してたどりついた分だけ達成感があります。

白亜の魹ヶ崎灯台

本州最東端の碑の奥にそびえるのは魹ヶ崎灯台。塔高は34m、すらりとした優美な姿が美しい灯台です。

明治35年(1902年)に建てられましたが、太平洋戦争の際に破壊されてしまい、現在の灯台は昭和25年(1950年)に建てられたものになります。

現在は無人ですが、かつては灯台守と呼ばれる職員が常駐しておりました。7年に渡りこの魹ヶ崎灯台を守ってきた灯台守の妻である田中キヨさんの手記をもとに作られた映画が「喜びも悲しみも幾歳月」という作品。キヨさん夫婦は日本各地の灯台を転々として駐在生活を送っており、作品内にも様々な灯台が登場します。
(観音崎灯台、石狩灯台、伊豆大島灯台、水ノ子島灯台、女島灯台、弾埼灯台、御前崎灯台、安乗埼灯台、男木島灯台といった灯台が出てきますが、魹ヶ崎灯台は出てこないとような・・・・。)

灯台の前には屋根付きの休憩場所があります。ここに来るまでけっこうな距離を歩いているので、こうしてひと休みできる場所があるのはとってもありがたいです!来訪者が自由に書き込み出来る「思い出ノート」も置かれています。

海辺に建つ休憩所は見晴らし抜群。目の前に広がる青い海はとっても美しいです。天気が良い日に来れて良かったです!

魹ヶ崎では周辺を散策したり、記念写真撮ったり、持ってきた朝ごはんのポテチを食べたりして30分ほど休憩。7:20、駐車場に向けて出発!

帰りはさくさく歩いて行きます。途中、これから魹ヶ崎へ向かうであろう人と2回ほどすれ違いました。

8:10、駐車場に到着。往路が60分、復路が50分、岬崎での滞在時間が30分なのでトータルの所要時間は2時間20分でした。

駐車場までのアクセス情報

起点となる魹ヶ崎 駐車場までは、三陸沿岸道路の山田北ICから約35分、山田ICから約45分。宮古の市街地からは約45分。重茂半島に入ってからは道が狭くなり、終盤はかなり細い道を走ることになります。

意外なことにバスで向かうこともできます。バス停《宮古駅前》から1時間15分ほどのバス停《姉吉》下車、そこから20分ほど歩くと遊歩道の入口です。

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