冷んやり涼しいお手軽トンネル駅『湯檜曽(ゆびそ)駅』(みなかみ町)

群馬県

人気の土合駅の隣でひっそりとたたずむ湯檜曽駅。こちらも土合駅と同じく、トンネル内にホームがある駅・・・なのですが、462段どころか1段も降りることなくトンネル内にアクセスできるという、とっても手軽なトンネル駅なのです。

訪問日:2018/9/24(月) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

土合駅のお隣駅

観光スポットとして人気のある土合駅のお隣にある、同じく上越線の湯檜曽(ゆびそ)駅。土合駅に比べると全くと言って良いほど知名度がありませんが、実はこちらもトンネル駅なのです。

かつてはスキー場のロッジ風の駅舎が建てられていましたが、現在は打ちっぱなしの武骨なデザイン。切り立つコンクリートは、ちょっとだけ現代美術館のような出で立ちでもあります。

入り口に近づくと、中から吹き抜けるひんやりした風。まさに天然のクーラーと呼べるくらい冷たい空気が流れてきました。暑い季節は涼みに行くのもアリかと思いますが、わざわざ立ち寄れる場所にはないのが難点でしょうか。

駅舎に入るとすぐに上りホームor下りホームの分かれ道。まずは右側、下りホーム(土合・湯沢・長岡方面)の乗り場へ行ってみます。

真っ暗なトンネル内の下りホーム

下りホームへの道はコンクリートと蛍光灯の無機質なスタイル。この雰囲気は土合駅の階段そっくりですが、大きな違いは平面な道ということ。スロープ仕様なため、0段です。逆に階段が無い駅ってすごいのでは・・・?

地下鉄を中心にトンネルにホームがある駅は日本各地に存在しているので、「ぜんぜん凄くないじゃん」と思った方もいるかもしれません。しかし、階段を1段も降りることなく入れるトンネルホームはここだけじゃないでしょうか。

あっという間にホームに到着!土合駅のような地底の暗闇の世界といった感じではありませんが、こちらは観光客が誰もいないためとっても静か。

地下駅の雰囲気ありますが、ここは地面の下ではありません。ホームの端からは、トンネルの外の様子が見えます。

見晴らしの良い上りホーム

さて、今度は上りホーム(水上・高崎・上野方面)へ。土合駅の上りホームは階段なしの地上駅ですが、湯檜曽駅の上りホームは階段を登ります。といっても40段くらいなのであっという間です。

道路や民家よりもちょっとだけ高いので、風がとても気持ちよい。トンネルのようなインパクトはありませんが、これはこれで良い景色が楽しめる素敵な駅です。

もともとこの上越線、現在の上り線が先に作られて単線で運行していたそう。したがって、土合駅も湯檜曽駅も上りホームは地上にあるのです。

複線化にあたり、現在下り線になっている線路がトンネル工事で作られました。湯檜曽駅はラッキーなことに、ちょうどトンネル線路が駅と近い位置にあり、少し移転しただけで入り口からすぐにホームへ行ける構造となりました。一方、土合駅は駅から離れた地下深くを通っていたため、あんなに上り下りの距離が離れてしまったようです。

周辺には何があるの?

駅周辺にお店などは見当たりませんが、すぐ隣には郵便局があります。

というか郵便局とバス停しかありません・・・!もともとこの湯檜曽駅がある場所は、冬季期間のスキー客向けに運営されていた「大穴仮乗降場」があった場所。その後、少し離れた場所にあった湯檜曽駅がこの地に移転してきました。少しだけ進むと、湯檜曽温泉という小さな温泉街があります。本当にそれだけです。

駅舎めぐりが好きな方以外はわざわざ訪れるような駅ではありませんが、土合駅と合わせてめぐるのはおすすめ。誰もいない真っ暗なトンネルホームで味わう孤独感は、他では得難い非日常。個人的にはとても落ち着けてすごく好きな雰囲気の駅でした。

超アンダーグラウンドなモグラ駅『土合(どあい)駅』(みなかみ町)
群馬県の山奥にある、地下深くにあるホームが有名な駅。鉄道マニアや駅舎好きに限らず多くの人が訪れる人気なスポットです。462段の階段をひたすら降りて、真っ暗な地下のホームを目指そう!

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