山上の湖畔に建つ真っ赤な神社『大洞赤城神社』(前橋市)

群馬県

赤城山上に広がるカルデラ湖の大沼。その湖畔に建つ真っ赤な神社が、全国の赤城神社の総本宮ともいわれる大洞赤城神社。社殿に隠れた赤いハートを見つけました。

訪問日:2019/09/16(月) ※掲載内容は当時のものです

赤城神社へのアクセス

群馬県のほぼ真ん中にある赤城山は、榛名山・妙義山と合わせて上毛三山に数えられる、群馬県を代表する山。
その裾野は広く、前橋市や渋川市など複数の市町村にまたがっています。ハイキングコースも多く、気軽に山歩きを楽しめる場所として県外からも人気のあるスポットです。
そんな赤城山の山頂カルデラ内には赤城神社があります。車道が伸びているため自家用車でアクセス可能ですが、そのルートは3つあります。
①県道4号のルート
②県道16号のルート
③県道251号のルート
③は山の裏側、沼田方面からの道なので、東京方面から向かうには、基本的には①か②のどちらかを利用することになります。マップで見るとわかりにくいのですが、②は道幅も狭く、カーブも急なので上級者向けのルートらしい。また、2019年10月現在、②③ともに山頂までの通行は不可となっています。ということで、①の県道4号ルートで向かうことにしました。
なお、前橋駅からバスも出ているため、車が無くてもアクセスは可能です。本数は1日3本ほど。所要時間は約60分。
赤城山を登ると目の前に広がるのはカルデラ湖である大沼(おおぬま・おの)。赤城神社は、大沼の湖畔にあります。
大沼

朱塗りの神社

手水

大きなコイがたくさん泳ぐ湖沿いの参道を進むと、開放的な手水に到着。この水は、林の中から湧き出る御神水を引いてきているそう。
そしてすぐに朱塗りの拝殿が。派手な印象の妙義神社や榛名神社と比べると、色も少なくシンプルな印象です。大洞赤城神社
全国に300社以上あるという赤城神社。こちらの赤城神社は、他の赤城神社と区別するために「大洞赤城神社」という呼び方をすることもあるそう。
赤城山の山頂にあるのだから、ここが当然総本宮!そう思っていたのですが、赤城山の麓のあたりにある三夜沢赤城神社とは、総本宮をめぐって江戸時代に訴訟も起こっていました。

境内散策で見つけたもの

左から桐、菊、葵の3つの紋章が並んでいます。桐は日本政府、菊は天皇家、そして葵は徳川家の紋。徳川家の紋


もともとは赤城山や大沼の神様を祭っていたのですが、江戸時代からは東照大権現(徳川家康)も祭っているため随所に徳川家の家紋である葵の御紋が描かれているのです。
拝殿の脇の林の中には隠れるような多宝塔の姿が。もともとは小鳥が島の中央にあったものを1969年の再建の際にこの地に移動してきたもの。※小鳥が島=この赤城神社がある、大沼にある半島のこと
多宝塔
その際、塔の下からは平安後期〜室町時代の鏡が見つかりました。この現物は群馬県立歴史博物館に保管されているとのことです。
鏡
大沼に架かる神橋(しんきょう)は朱塗りの美しい橋。別名は啄木鳥橋(きつつきばし)。老朽化のため、2019年2月23日より通行止めとなっています。
神橋
冬場に訪れると、凍った大沼に雪が積もり、雪の中を渡る幻想的な橋へと姿を変えるそう。ぜひ冬に来てみたいですが、雪道をここまで登ってくるのは自家用車だとちょっとコワイです。ネットで画像検索してみたのですが、真っ白な雪景色に浮かぶ真っ赤な橋はコントラストがあざやかでとてもキレイでした!

赤いハートを探そう!

群馬県には、赤城姫・淵名姫・伊香保姫の3人のお姫様の「三姫物語」という伝説が伝わっています。ディティールは様々ですが、美しさのあまり継母に妬まれ、命を落とすこととなる悲しいストーリーというのは一貫しています。
そんな赤城姫にちなんで、赤城神社では姫守を受けることができます。女性の願いを叶えてくれ、特に安産のご利益があるらしい。
姫守
赤城姫をあしらった御朱印帳もあります。十二単が素敵なデザインで、御朱印ガールにも人気が高いそうです。
御朱印帳
そんなかわいらしさのある赤城神社ですが、赤いハートが隠れているのをご存知でしょうか?
赤いハート
これは猪目(いのめ)といい、神社建築ではよく見かける装飾。猪目自体はそんなに珍しいものではないのですが、ここ赤城神社のものは赤いのがポイント。赤く染められた木材が下地なので、たまたま赤いハートができただけかもしれませんが、まるで絵文字みたいでとってもキュートです。


このあとは引き続き赤城山。3日間の旅の最後は、覚満淵(かくまんぶち)という湿原散策へと向かいます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました