鹿児島県最北の離島、獅子島(ししじま)。架橋はされておらず、船に乗って渡る必要があります。まずは島への行き方や島での移動手段などの事前計画、そしてフェリーロザリオの乗船記から。今回はレンタカーを船に載せて島へと向かいます。
獅子島ってどんな島?
鹿児島県の獅子島は天草諸島の長島列島に属する離島。周囲約24km、約700人の人が暮らしています。
同じく長島列島であり長島町を形成する長島・伊唐島・諸浦島などの島々は架橋されており、九州本土と陸続き。この獅子島だけは、船に乗る必要があります。
多数の島がある鹿児島県の中で、実は有人離島の最北端。さらに、鹿児島県の最北端でもあります。鹿児島県って、最南端はもちろん最北端も離島だったんですね!
島へのアクセス
そんな獅子島へと行く船は、天長(てんちょう)フェリーが運行している「フェリーロザリオ」(1日8便)があります。鹿児島県の諸浦港と、熊本県の中田港の2ヶ所から乗船可能で、獅子島の片側(かたそば)港へと寄港します。
もしくは獅子島汽船による「旅客船ししじま」(1日3便)。こちらは熊本県の水俣港から、獅子島の幣串(へいぐし)港着。旅客船なので車両は積載できない、旅客のみの航路です。
今回は出水市や長島と組み合わせての訪問なので、諸浦港から「フェリーロザリオ」を利用することにしました。所要時間は約20分とお手軽です。
1日8便もあるので、どの便を利用するか、滞在時間はどれくらいで考えるかなど他の旅程と色々組み合わせて考えた結果、今回は以下のスケジュールにすることに。2時間弱というちょっと短めの滞在時間ですが、なんとか一周はできるかなという予想です。
島での移動手段
それなりに広い島であり、島内の道路を一周すると24kmほどであるそう。これは徒歩だとちょっとハードですね。
ということで、いろいろ見て回るには何かしらの移動手段が必要になります。電動のレンタサイクルもあるようですが、時間が限られているのでやっぱり車が良い・・・。しかし、島にはレンタカーが見当たりません。ということは、フェリーに車を載せて運ぶしかないのでしょうか。
試しに天長フェリーの車両運賃表を見ると、「車3m以上4m未満」ならば、【片道1,860円】。これには旅客1名分が含まれているので、1名分の370円を引いた1,490円が純粋な車両運賃。往復しても3,000円未満とリーズナブルなので、車ごと島へ渡ることにしました!
ちなみに今回は鹿児島空港のエコカーレンタカーにて6日間借りています。旅程についてはこちらの記事にて。
諸浦港からフェリーに乗船
こちらが長島の先にある諸浦島の諸浦港。食べ物などの販売はまったくありません。近くにお店も無いので、長島のファミリーマートあたりで購入しておくのがおすすめ。
チケットは下の写真の左側の白い建物で購入します。車を載せる場合は車検証が必要になりますので、ご持参くださいね。
あとは指示に従って待機列で待ちます。10分前くらいには待機しておくのが良いとのこと。待っていると、それくらいの時間におじさんが切符回収にやってきました。
フェリーロザリオ乗船記
こちらが今回乗船するフェリーロザリオ。「ロザリオ・カーム」という船で、2023年に就航した新造船です。
指示に従って車載室へ。乗船時間が短いため皆さん車から降りませんが、せっかくなら船内を見たいので客室へと行ってみることに。
船内は屋内の椅子席がメイン。テレビもあり、ちょっとした雑魚寝スペースも用意されています。新造船なので、どこもかしこもぴかぴかです。
デッキのベンチは船首と船尾側にそれぞれ設置。船首に向いて座れるベンチって、けっこうレアな気がしますね。
首長竜が出迎える片側港
20分という短い航海を追えて、フェリーは獅子島の片側港へ。車の利用が多いためか、かなり広々としております。
下船してすぐのところには、「獅子島屋」というお土産屋さん、「アラ木屋」といううどん屋さんがあります。
港で来島者を出迎えるのはアンモナイトと首長竜のモニュメント。この首長竜は「サツマウツノミヤリュウ」といい、獅子島の幣串にて化石が見つかった種類です。鹿児島県の旧国名「薩摩」と、発見者である宇都宮聡さんの名前を冠しています。
すぐ近くに浮かぶ御所浦島とともに、化石の産地として知られる獅子島。島の大部分は白亜紀の地層である御所浦層群が占めており、多数の化石が見つかっています。
さぁ、ちょっと雨が降っていますが、時計回りに車で一周してみたいと思います!
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