美ら海水族館の隣にある、海洋文化を知ることができる博物館。沖縄の伝統的な漁をはじめ、ハワイなど太平洋に浮かぶ島の文化が映像や実物を交えて展示されています。完全屋内なので、悪天候時にもおすすめなスポットです。
海洋博公園のミュージアム
海洋文化館は、海洋博公園の敷地内にある博物館。美ら海水族館や、熱帯ドリームセンターといった人気観光スポットと並ぶように建っています。
沖縄専門かと思いきや、沖縄を中心とした太平洋における海洋文化を紹介する施設。館内にはカヌーの実物や映像コンテンツなど様々な展示が広がっています。
伝統的な追込網漁
垂れ下がっている大きな赤い網。これは「アギヤー」という、まるで悲鳴のような名前がついています。追込網漁で使用する網だそう。
30名以上という大人数の漁師が海に潜り、魚を網に追い込みます。合図とともに船上の漁師が網を巻き上げることで、文字通り一網打尽にするというなんとも豪快な漁。
素人から見ると、一気に楽々大漁できそうですが、実際は大勢のコンビネーションが上手く決まらないと成功しないというチームワークが大切な漁とのこと。かつては沖縄本島南部の糸満などで見られたそうですが、現在は宮古諸島の伊良部島でのみ残っているだけらしい。
近くにはモニターが設置されており、実際の漁の映像を見ることができます。たくさんの漁師が海の中でサカナを追い込む姿は迫力あります!
謎のゴーグル・ミーカガン
こちらのメガネは「ミーカガン」というゴーグル。モンパノキをくりぬき、ガラスをはめ、蝋などで隙間を埋めた水中メガネです。沖縄の漁師によって発明されました。
水泳用のゴーグルそっくりですが、これが発明されたのは1884年。世の中にゴーグルが広まるよりもずっとずっと前のお話です。
このミーカガンが世界初のゴーグルとの説もあるようです。ゴーグルの歴史についてちょっと調べてみたのですが、上手くまとまっているページを見つけることができなかったため、この説が正しいのかはわかりません。しかし、かなり時代を先取りしたアイテムだったことは間違いなさそうです!
世界の様々な海洋文化
ハワイやパプアニューギニアなど、普段生活している上ではなかなか見ることのない異国の文化にふれることもできます。
道具がそのまま展示されているだけでなく、実際に使用している映像も見ることができるため、驚くほどわかりやすいです。
特に凄かったのは、釣り針が貴重品だったというソロモン諸島の漁。石を使ったり、植物のトゲを使った罠を仕掛けたり、クモの巣や凧を使ったりと凄いアイディアばかり。
こちらのまるで小屋のような船は「ラカトイ」。モトゥ(モツ)族というパプアニューギニアに住む民族の船で、大型カヌーを組み合わせて作る、大量輸送が可能な船です。カニ爪のような三日月のような不思議な形の帆を備えています。
プラネタリウム
こちらのミュージアム、なんとプラネタリウムがあります。海洋文化と直接結び付かない気もしますが、細かいことは気にしてはいけません。
時期によって様々なプログラムを上映していますが、「沖縄ぬちゅら星」は、季節に合わせた星と沖縄の民話を紹介するご当地感あふれる作品となっています。もし観光で訪れたなら、これを見るのが良さそうです。
今回は「沖縄ぬちゅら星」にぎりぎり間に合わず、『スターリーテイル』という作品を見ました。美麗なグラフィックと美しい旋律で、神話の世界を表現した美し過ぎる作品です。ファンタジックな映像は、まるでオンラインRPG、もしくはソーシャルゲームみたいなイメージの世界感でした。
アクセスと営業情報
那覇空港から車で約2時間、バスの場合は約2時間15分〜約3時間半ほど。美ら海水族館のすぐ隣にあるので、合わせての訪問がおすすめ。水族館は16:00以降、入館料が安くなり混雑も減るので、海洋文化館→美ら海水族館の順で行くとスムーズに楽しめそうです。
なお、駐車場は全て無料となっています。海洋文化館目当ての場合は、P2とP3が近いです。
開館時間 | 10~2月:8:30~17:30 3~9月:8:30~19:00 |
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休館日 | 12月第1水曜日とその翌日 |
料金 | 190円 |
公式サイト | https://oki-park.jp/kaiyohaku/inst/35 |
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