ジンベエザメだけじゃない!魅力たっぷりな『美ら海水族館』(本部町)

沖縄県

言わずと知れた超メジャー水族館。サンゴ礁やマングローブを筆頭に、沖縄の海の魅力が詰まったトロピカルなアクアリウムです。黒潮大水槽を泳ぐジンベエザメやマンタはもちろん、それ以外にもレアな生き物が盛りだくさん!ゆったり楽しむには夕方の訪問がおすすめです。

2018/10/3(水)

沖縄らしさの詰まった水族館

まず来館者を出迎えてくれるのはサンゴ礁水槽。決して沖縄固有というわけではありませんが、サンゴとカラフルな熱帯魚は沖縄の海を象徴する光景です。

植物みたいなイメージを持たれがちなサンゴですが、実はクラゲやイソギンチャクと同じ刺胞動物。この水槽内のサンゴは、毎年初夏の夜に産卵しているそう。水槽前のモニターではその様子をいつでも見ることができます。

そして、サンゴ礁と双璧をなす沖縄のもう1つの象徴がマングローブ。マングローブというのは特定の植物の名前ではなく、海水と淡水の混じる「汽水域(きすいいき)」の湿地に広がる森林を総称する言葉。日本ではオヒルギ、メヒルギなどがマングローブを形成する代表的な植物として知られています。

そんなマングローブの森にいるのはオナガウツボ。まさかの逆さまで登場です。沖縄名はアカウナジャー。魚の解説パネルの項目に「沖縄名」が記されているのも美ら海水族館の特徴の一つです。

圧倒的なインパクトの大水槽

さあ、美ら海といえばコレ!巨大なジンベエザメが悠々と泳ぐ黒潮大水槽!!

水槽の大きさは横22.5m×縦8.2m。世界最大の水族館観賞用窓、そして「世界最大のアクリルパネル」としてギネスに認定されているそう。水槽の前にはまるで映画館のような階段状の座席が設けられており、心ゆくまで巨大な水槽を泳ぐジンベエザメを眺めることができます。

ジンベエザメにばかり気をとられてしまいますが、マンタことオニイトマキエイもかなりでかい!!

他にもロウニンアジ、カスミアジ、ギンガメアジ、ホシエイ、ヒョウモンオトメエイ、マダラトビエイ、トラフザメ、カスザメ、オニカマス、タマカイなど、単体でも主役を張れそうな大物たちのオンパレード。

どきどきの黒潮探検

館内を歩いていると謎のエレベーターを見つけました。脇には「高温多湿」と書かれています。あやしい。

とりあえず乗ってみよう!!付いた先は、まるで従業員専用通路のような飾り気のない道。

進んでみると、眼下には巨大な水槽が!ここは、さきほどの黒潮大水槽を上から見ることができるフロア。
まるでバックヤードツアーみたいですが、予約不要で自由に出入りできます。見学可能時間は決まっており、私が訪問した時は8:30~11:00と17:30~閉館まででした。

下から、横からしか見ることができなかったジンベエザメも、ここなら真上から見ることができます。先ほど真横から見たときよりも大きく感じます。

サメ博士の部屋

オオメジロザメやレモンザメなどが泳ぐ危険ザメの水槽と、サメの標本・解説パネルなどが展示されたシャークミュージアム。

こちらはジンベエザメの胎児の標本。台湾で捕獲されたジンベエザメのお腹から300匹もの胎児が見つかりました。それまで、ジンベエザメは卵を産む生物と考えられていましたが、母親のお腹で60cm程度まで育ってから出産する「卵胎生」ということがわかったそう。

こちらの標本は、人喰いザメの異名を持つホホジロザメの胎仔の標本。さきほどのジンベエザメもそうですが、ホホジロザメも胎内で卵を孵化させ、ある程度成長してから出産する卵胎生。ホホジロザメは140cmほどまで成長してから生まれるので、生存率がぐんと高くなります。

いろんなサメの歯形も展示されているのですが、これ、全部触ることができます!トゲトゲギザギザで触るだけでも痛いサメの歯。こんなのに海中で噛まれたらと思うと恐ろしすぎる!サメってやっぱりコワイ。

ユニークな生き物

ヒラヒラと華麗に泳ぐのはイトヒキアジ(ヒラガーラ)の幼魚。幼魚のみに見られるながーいヒレは、ハブクラゲに擬態しているらしい。

隣には本物のハブクラゲ(イラー)が!刺されると激痛が走るといわれる毒クラゲです。浅瀬でも遭遇することがあるため、海水浴中に刺された話はよく耳にします。私はまだ出くわしたことがないのですが、この先も会わずにいきたいです。

この美しい貝はリュウグウオキナエビス。深海に住む原始的な貝で、直径20cm以上という大きさに成長します。絶滅したと考えられていたのですが、生体が発見された「生きている化石」です。

クセになるアサヒガニ

今回一番印象的だったのはアサヒガニ。水槽内をところ狭しと動き回っているこのカニ、なんか凄い違和感のある動きをするのです。

その違和感の正体に気がつきました。このカニ、まっすぐ歩くのです!

横歩きしないカニがいると耳にしたことはありますが、まさかこんなところで縦歩きのカニにお目にかかれるなんて。

1匹が動くと、他のアサヒガニが砂の中からドロンと姿を表します。この突然の登場もニンジャみたいで面白い。さらに、隊列を組んで動き回る様子もとっても愉快。少し目を離すとお尻からずぶずぶとまた砂に潜っていき、気がつくと目だけ出した状態になっていました。

動きがいちいち個性的で、とにかく見ていて全く飽きません。基本は砂の中にいるのですがエサの時間の18時頃になると、活発に動き回るらしい。訪れるタイミングが良かったです。

夕方がおすすめ

あまり知られていないのですが、美ら海水族館は16:00以降は入館料が1,280円ととってもリーズナブルに利用できます。閉館時間は他の名護半島の観光スポットよりも遅めなので、旅程の最後に入れるのにぴったり。(※2021年7月現在)

さらに、夕方以降は入場者も少し減るため、日中よりも快適に館内を見ることができます。

そして、アサヒガニも活発になります!

美ら海水族館へ行く予定の方、ぜひ夕方の訪問を検討してみてください!

開館時間 10~2月:8:30~18:30
3~9月:8:30~20:00
休館日 12月第1水曜日とその翌日
料金 1,880円※16時から1,310円
公式サイト https://churaumi.okinawa/

 

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