NTTドコモの携帯電話が並ぶミニミュージアム。目まぐるしい変化を見せる移動通信システムを歴史に沿って見ることができます。ガラケーやスマホだけでなく、ポケベルなども揃っており、人々の生活と寄り添ってきた懐かしのアイテムに出会えます。
ドコモビルの博物館
両国駅からすぐのところにそびえ立つ株式会社NTTドコモ墨田ビルANNEX。オフィスビルかと思いきや、そのほとんどはサーバーやルーターなどネットワーク設備が置かれた機械室。従業員はほとんどいないそうです。
そんなビルの1階に2004年に作られたのがこちらのNTTドコモ 歴史展示スクエア。移動通信サービスの歴史やドコモ製品の実物展示を行う、小さな企業博物館です。
入館すると、テンション高めなおじさんの案内から。質問すれば、なんでも快く答えてくれます。
急速に進む携帯電話
ポケベル、自動車電話と続き、1985年9月にショルダーホンが発売開始。今では考えられないほど大きな本体は、肩にかけて持ち歩きます。「しもしも」と言いたくなりますね。
ショルダーホンの左に並んでいるのが、日本初の携帯電話802型(1987年4月)と803型(1989年2月)。ショルダーホンに比べると半分くらいの大きさですが、まだまだ大きさと厚みがあります。
1991年にはムーバシリーズが発売開始。かなり小さく、今のスマートフォンくらいになりました。まだデザインは無骨で、電卓みたいな感じですね。
1999年にiモードが提供開始。携帯電話の普及率が50%を越えていきます。デザインも丸っこく持ちやすくなり、カラーバリーエーションも増え、広く一般向けになってきました。そして、カラー液晶も導入されてます。
2002年にはドコモ初のカメラ付き携帯電話SH251iが発売開始。合わせてiショットサービスがはじまります。そして、電話番号交換でお馴染みだった赤外線通信機能も加わりました。
ムーバからFOMAへと切り替わり、デザインは多様化。カラフルなものや、横開きタイプ、回転式などユニークなデザインがたくさん発売されます。この頃が最も個性的だったのではないでしょうか。
その後はご存知スマートフォンの時代へ。その形状ゆえデザインのバリエーションは少なくなりますが、よりカラフルになってます。
実際に操作も可能
モックアップだけでなく、実際に機能していた実物モデルにふれることもできます。さきほど見かけたショルダーホンも、自由に手にとることができます。
重っ!!!
その重さなんと2.5kg。こんなの持ち歩いていたのですか?隣には、新宿スタジオアルタ前が映し出されたしもしも撮影パネルもあります。
ショルダーホンに比べると、こちらの802型と803型は900gと恐ろしく軽く感じます。
他にも、折りたたみのムーバやポケベルなど実際に操作できます。ポケベルの鳴る音や、ムーバのボタン音、内蔵された着信メロディなどを聴くと、色々思い出す方もいるのではないでしょうか。
滅多に見れない特殊電話
レアな展示といえば、こちらの特殊電話コーナー。山間部に持ち運んで使用できる衛星電話、サテライト・ポータブルホンN、船に設置して、航海中にも使用できる衛星電話サテライト・マリンホンなど、普段見かけることがない変わった電話が並びます。
こちらは車載用の衛星電話。手前の白い丸型のアンテナを車の上に設置し、奥のグレーのボックスに電話を繋いで使用するそう。
船や山間部用はわかるのですが、車載用はいったいどういうシチュエーションで使用されているのでしょうか。車が走行可能で電話が通じないところなんてあんまりなさそうです。
そう思って尋ねてみたところ、かつてはまだ基地局が発達しておらず、地方で圏外となる場面もあったためこのような衛星電話を載せていたそう。現在ではその出番はほとんど無いようです。
アクセスと営業情報
JR総武線の両国駅西口から徒歩6分、または都営地下鉄大江戸線の両国駅A1出口から徒歩3分。江戸東京博物館、両国国技館、旧安田庭園、すみだ北斎美術館など観光スポットが多いエリア。いずれも歴史系なので、あいだの息抜きにおすすめです。
休館日:月曜、日曜、祝祭日、年末年始
料金:無料
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