室戸ドライブ ~ジオパーク&海洋深層水&白亜の像&修行の洞窟~(室戸市)

高知県

空海に関わる史跡、ジオパークに認定された地形や海洋深層水と見どころだらけな室戸。ジオパークセンター、アクアファーム、青年大師像、御厨人窟を車でまわりました。

訪問日:2020/01/24(金)

室戸の総合ミュージアム『室戸世界ジオパークセンター』


海岸沿いを走る国道55号線沿いにある、ジオパークについて知ることができる入館無料のミュージアム。

開館時間:9:00~17:00
休館日:無休
料金:無料

ジオパークというのは、重要な地形・地質遺産を保全しつつ教育やツーリズムに生かし、そこに広がる生態系や人々の暮らしを守る地域のこと。

日本にジオパークは40以上あります。そのうち洞爺湖有珠山、糸魚川、島原半島、山陰海岸、隠岐、阿蘇、アポイ岳、伊豆半島、そしてここ室戸の9つは世界ジオパークに認定されています(※2019年1月現在)。

地殻変動の様子を観察できる地層、そして、そこで暮らす人々の歴史や文化が評価された室戸ジオパーク。3Dメガネで見る室戸の海底や、伝統の祭、産業などについての展示が揃っており、室戸についての知識が深まります。クジラ文化に焦点を当てたキラメッセ室戸の鯨館と組み合わせると、室戸という街をより深く理解できるのではないでしょうか。

デジタルコンテンツも豊富で、感覚的に楽しめる仕掛けがたくさん。こちらのジオパーク体感ボックスは3方向にスクリーンが広がる臨場感たっぷりのシアター。ジオパークの大地の成り立ちや人々の営みについての映像を映し出します。

複雑な地形は、仏教との関りも。弘法大師こと空海は、室戸で修行を行い悟りを開いたという言い伝えが残されています。空海が修行した岩窟を模した空海シアターを覗くと、経を唱えて修行する空海の姿が。

※実際に空海が修行していたとされる洞窟については後ほど訪問します。

神秘の水とキモカワ深海魚『アクアファーム』


光の届かない深海の水、海洋深層水に関する、無料のミニミュージアム。
ガソリンスタンドのような外観ですが、再利用というわけではなく、もともと給水施設なためこのような外観をしています。

営業時間:9:0017:00
休館日:日曜、祝日、年末年始
料金:無料

※日祝が休みなので、旅行の際はご注意ください

海洋深層水とは、深海の水。海面近くの表層水とは異なり、河川や産業廃水の影響を受けません。また、光も届かない深海の水のため、植物プランクトンも増殖しない清浄性に優れた水なのです。

約60種類のミネラルや、無機栄養に富んでおり、化粧水やタラソテラピーによる美容や健康、またミネラルウォーターとして食品の味をまろやかにしたりする効果など様々な可能性を秘めた神秘の水なのです。

室戸の海は急激な落ち込みがあるため、少し沖に進むと一気に1,000メートルの深海が広がってます。落ち込みの崖の部分にぶつかった海洋深層水は、そこを沿うように上昇していくため、比較的浅いところでも海洋深層水を汲み上げることができるのです。

館内の中央には、汲み上げられた海洋深層水が流れ出す噴水があります。

そのまわりには、ユメカサゴやヌタウナギなど、海洋深層水と一緒に汲み上げられた生き物たちも展示してあります。通常、深海の生き物は普通の水槽ではすぐに死んでしまうのですが、ここでは暮らしていた環境と同じ深層水が流れ出すので、普通に飼育ができているそう。

ユメカサゴたちは、指をかざすと飛びついてくるのでご注意ください!でも、大きな目がギョロっと動くのはキモカワイイ。

全部で7種類の硬度のミネラルウォーターも販売しております。1番硬度の高い「天海(あまみ)の水」を買ってみました。

その硬度は1,000。数字だけではわかりにくいのですが、六甲のおいしい水が84、エビアンが294なので、とても硬いことだけはわかります。

飲んでみると・・・・普通の水と全然違う!「しょっぱくないけどしょっぱい」という、言葉で表現するのが難しい味をしています。とろみがあるような不思議な舌触りも独特でした。

海を見つめる白亜の像『室戸青年大師像』

国道55号線沿い、海を見渡すように立つ大きな白い像。こちらは、室戸で修行する空海の若かりし姿を模しています。

拝観時間:?
料金:300円

拝観料は300円。私が行ったときはちょうど閉めてしまったところでしたが、おばちゃんが「もう人来ん思うて閉めてもうたわ。中見たい?だったら開けるよー」と開けてくれました。カラフルな仁王像の間を抜けて大師像へと向かいます。

室戸の沖を眺める大師像。台座を含めた像の高さ21mと、国内の大師像では最大とのこと。少し目が吊り上がった険しめの表情をしております。

背中には傘を背負っています。一瞬甲羅に見えてしまったのは、どこかの仙人のせいです。

この像の足元を見ると、数字が振られた地形が。よくみるとこれは四国を表しており、振られた数字は四国八十八箇所。

大師像のすぐ後ろには、黄金の露座涅槃像。お釈迦様はその生涯を閉じる際、北を枕に静かにこの世を去ったと言い伝えられており、涅槃像はその様子を表しております。気になるのは、弘法大師と背中合わせなところ。何か深い意味があるのでしょうか。

大師像の足元は、内部に入ることができます。そこに広がるのは神秘的な仏教の世界。ぼんやりと灯るロウソク風の灯りと流れるお経。そして遠くに聞こえる波と風の音。誰もいないこの空間に立つと、心が洗われるような気持になりました。

帰り際、受付のおばちゃんに海洋深層水の飴ちゃんもらっちゃった!

空海修行の洞窟『御厨人窟』

波の浸食により作られた海蝕洞窟・御厨人窟(みくろど)。かつて空海が修行した場所との言い伝えが残されています。

入洞時間:8:00~17:00

他のスポットと同様に国道55線沿いにあります。洞窟とはいえ、駐車場からすぐのところにあるためアクセスは良好。気軽に立ち寄ることができます。

洞内で落石が確認されたため、洞窟に入るにはヘルメット着用の上自己責任でとのこと。ヘルメットは入口のコンテナの中にたくさん入っています。

洞窟内部に入ると、騒がしかった波の音がパタッと静かに。不思議な空間です。洞窟と聞くと、もっと暗くジメジメしたイメージがあったのですが、浅く広く、外の光が差し込むためとても明るいです。

振り返るとそこには空と海と軽トラック。洞窟の淵で切り取られた世界は、ピカチュウのような形をしています。

昔は海面がもっと上昇していたため、ここから見える景色は空と海だけだったそう。そんな景色を見て空海と名乗ったという逸話が残されています。さらに、ここで空海が修行していたところ、口の中に金星が飛び込み、悟りを開くことができたという物凄い話も。

隣にもう1つ洞窟があります。こちらは鳥居がたつ神明窟(しんめいくつ)。2つの洞窟を合わせてみくろ洞と呼んでいるそう。

今回は強風のため断念したのですが、目の前には、乱礁(らんしょう)遊歩道 があります。室戸のダイナミックな地形を間近で体感できる海辺の遊歩道。天気の穏やかな日は、ぜひ合わせて訪問ください。


時刻は16時過ぎ。室戸の観光スポットはそろそろ営業終了です。風も強いため、高知市内へ戻ることにしました。

あ!市内へ戻る前に、思い出のスポットに寄って行こう!

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