北海道北部に広がるサロベツ原野。スケールの大きな湿原へ向けて、宮の台展望台に乗り込もう!コクピットに広がるのは見渡す限りどこまでも続く湿原風景。気軽に広大なパノラマを味わうことができます。
道北に広がるパノラマ
北海道の北部、稚内のちょっと南にあるサロベツ原野。豊富町と幌延町にまたがる大きな湿原で、とにかく広大な景色が広がっています!
サロベツ湿原センターからは、一周約1kmの木道が延びており、手軽に散策することができます。様々な植物を観察することができるのですが、メインとなるシーズンは初夏~初秋。ただいまの季節は冬が明けたばかりの5月初旬なので、とりあえず展望台から眺めてみることにしました。
インパクト抜群な宮の台展望台
いくつかある展望台のうち、私が選んだのは豊富町徳満にある宮の台展望台。
スラッと伸びる四つの長い脚が絶妙なバランスの展望台。今にも歩き出しそうなフォルムで、スターウォーズなどのSF作品に登場しそうな独特のデザインです。
わくわく気分で外付け階段を登って展望室へ!そこには様々なメーターやレバーが並ぶコクピット・・・・ではなく、ベンチとガラステーブル。ちょっとした応接室みたいな雰囲気です。
さあ、サロベツ原野へ向けて発進!!(※動きません)
広大過ぎるサロベツ原野
目の前に広がるサロベツ原野は、とにかく広い!!!快晴とはいきませんでしたが、充分満足の行く光景です。
数字で表すといったいどれくらいの大きさになるのでしょうか。調べてみたところ、サロベツ湿原の大きさは67km²、サロベツ原野全体は200~240km²とのこと。
数字で言われてもぜんぜん大きさがわからないので、何か比較をと各国の面積を調べてみたところ、リヒテンシュタイン公国(160km²)よりちょっと大きいです!ぜんぜん大きさがわかりません!
日本で2番目の面積を誇る湖・霞ヶ浦(220km²)と同じくらいです。これならイメージしやすいでしょうか?
恒例の東京ドームに換算してみたらわかりやすいかも・・・!
東京ドームの面積を0.047km²として計算してみたところ、サロベツ湿原は約1,400個分、サロベツ原野は約5,000個分になります。
大きすぎて全然わからない、という結果になりました。これくらいの大きさの面積は、数字よりも地図で見た方が良いかもしれません。
気になる名前の由来
もともとこの展望台は地名にちなんで「徳満展望台」という名前でした。その後、サロベツ原野の開発が進み、「サロベツ展望台」へと名前を変えます。
昭和38年、義宮殿下こと常陸宮正仁親王がこの地を訪れたことから、現在の「宮の台展望台」という名に変わったそうです。
ここまで来ると「サロベツ」の意味も気になってきました。Webのアイヌ語辞典で調べてみると「サル=葦(もしくは葦の生える湿地)」「ペッ=川」という単語をみつけました。『葦の川』とかそんな意味でしょうかね。
謎のホルスタイン
展望台の下にはホルスタインがいます。案内板によると、ここは豊富町酪農発祥の地ということで、それを記念して作られたモニュメントらしいです。写真ではわかりづらいのですが、目付きがコワイ・・・!
豊富町の酪農は、大正7年(※4年とも)に太田松次郎という人物が、この地で乳牛を飼育したのがはじまりと言われております。その後、徐々に広がっていき、昭和中期にはほぼ全ての農家が酪農へ切り替えを行います。
現在では人口の4倍もの乳牛が飼育されており、道内でも有数の出荷乳量を誇る「酪農の街」として知られています。
アクセス情報
豊富幌加ICから車で7分ほど。国道40号線の近くなので、稚内市街地へ向かう途中、もしくは帰りに立ち寄るのにも良いです。
意外にも駅が近くにあり、JR宗谷本線の徳満駅から歩いても15分ほど。とはいえ本数が1日3本程度しかないため、展望台のためだけに途中下車するのはなかなか難しそうです。
このあとはさらに南下して美深町へ向かいます。目的はチョウザメ館のあるびふかアイランドです!
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