老舗のお香屋さんにオープンした薫習館(くんじゅうかん)。様々な香りを体感できるユニークな仕掛けが多数展示されています。好みの香りを探したり、香りの原材料について学んだり、面白い写真を撮ったりと、様々な楽しみ方ができるスポットです。
老舗店のミュージアム
薫習館(くんじゅうかん)は、お香の老舗である松栄堂本店に併設された、香り体験ミュージアム。2018年にオープンした、比較的新しい施設です。
入館料は無料で、受付も不要。ふらっと立ち寄るのにぴったりな場所です。
入ると立ち込めるお香の香り・・・!案内カウンターの手前を見ると、長いお香が焚かれています。これは開館時間の「7時間」に合わせた長さ。オープン時は常時お香の香りが漂うようになっているのです。
ふと天井を見上げると照明が和傘仕立て。京和傘の老舗「日吉屋」が手掛けたという「和傘シャンデリア」が入館者を出迎えます。
香りを学べる展示室
入館して右側にある小さな部屋が「香りのさんぽ」という展示スペース。様々な香りを学んだり体験したりできる小さなミュージアムです。
展示された白檀。別名「サンダルウッド」とも呼ばれる、香水などでもおなじみの香料です。この白檀は重さ72kgというかなりの巨木。香りを嗅ぐだけでなく自由に触ることもできます。
スクリーンでは松栄堂で働く職人たちのワザが流れています。黙々と進められる作業で、徐々にお線香ができあがっていきます。会話などは無い映像ですが、細部にまでこだわりを感じます。
こちらは「沈香(じんこう)ができるまで」。樹木が枯れていくなかで樹脂が付着してできあがる香料とのこと。いったいどんな香りなんでしょうね?
香りを体験できる「香りの柱」
白い柱からラッパが生えたような姿の「香りの柱」。柱の中には香りの原材料がそのまま展示されており、垂れ下がるエアーポンプをシュポシュポするとその香りを体験することができます。
こちらの毛の生えた不思議な物体は「麝香(じゃこう)」。ジャコウジカという動物の雄の腹にある香嚢からとれる香料です。麝香ときいても馴染みないかもしれませんが、別名「ムスク」とも呼ばれております。香水などでもおなじみですね!
この麝香、そのままでは不快な香りですが、1/1000くらいに薄めると官能的な香りへと変わるそう。試しに嗅いでみたところ、ちょっとだけ不快さを感じました。
こちらは「桂皮(けいひ)」。あれ、この香りなんでしたっけ?すごく覚えがあります・・・。
桂皮というのは「シナモン」のこと。「桂皮」「麝香」の他に、「乳香」「山奈」「竜脳」の5種類が展示されていましたが、やっぱりシナモンが一番なじみました。
インパクト抜群な「かおりBOX」
天井から釣り下がっている謎の白い箱。こちらは香りが満たされた「かおりBOX」。下から頭をつっこんで香りを体感できるという展示です。
ただ香りを展示するだけでなく、こういう仕掛けがあるのはとってもユニーク!思わず写真に撮りたくなる光景はSNSでも話題になっており、写真を撮るために来ている女性もたくさんいました。
箱の内部には香りの説明があります。今回訪問した時は、「空蝉香の香り」「四海の香り」「沈香の香り」の3種類の香りが用意されていました。先ほど展示を見かけて気になっていた「沈香」があります!とっても濃厚で変わった香りで、何かに例えるのが非常い難しいです。
気になる香りをお持ち帰り
館内を進んで行くと松栄堂 京都本店の売り場へと繋がります。薫習館で気になる香りを見つけた後は、こちらでお目当てのお香を探してみると楽しいです。
「良い香りはたくさんあったけど、どれにして良いかわからない・・・。」そんな方におすすめなのが、こちら。
香りのガチャあります!!
ラインナップは6種類で「白川」「二条」など京都の地名を冠したものもありました。お値段は、ガチャとしては高価に感じる1回500円。でもこの施設自体が入場無料なので、これくらい気になりません。やってみます!
出てきたのは「ジャスミン」のお香。そのまま嗅いでみると、すっと落ち着く香りが広がります。家に帰って火をつけるのが楽しみです。
ぜひここに来たらお気に入りの香りを見つけて、お持ち帰りしてみましょう!
アクセスと見学情報
地下鉄 烏丸線の丸太町駅7番出口より徒歩3分、地下鉄烏丸線・東西線の烏丸御池駅の1番出口より徒歩5分。
「京都国際マンガミュージアム」「京都御苑・京都御所」のすぐ近くにあります。
開館時間 | 10:00~17:00 |
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休館日 | 不定休 |
料金 | 無料 |
公式サイト | http://www.kunjyukan.jp/ |
※掲載の情報は2023年3月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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