熊野三山の一社である速玉大社は、他の二社に比べて街の真ん中にあり、険しい石段もありません。訪れる人を優しく受け入れてくれるような、落ち着ける場所です。
夕暮れの速玉大社
熊野三山の一社である熊野速玉大社は、新宮駅から徒歩15分ほどの市街地にあります。山の中にある他の2社と比べて圧倒的に良好なアクセス。無料の駐車場もあります。
時刻は18時過ぎ。太陽は沈み、次第に辺りは暗くなっていく頃。街中とはいえ、さすがにこの時間に参拝に来ている人はほとんどいません。公式ホームページによると、参拝時間は日の出から日没まで。間に合って良かったです。
境内を進んでいくと、色鮮やかな朱色の神門。出雲大社のような立派な大注連縄がかかっています。
門をくぐると拝殿があります。熊野本宮大社と同じく、複数の拝殿が横並びに連なっているスタイル。この熊野速玉大社の創建は、まだ元号が無い景行天皇58年、西暦でいうと128年。1890年という果てしない歴史を持つ神社です。
夫婦の神様
熊野速玉大社の祭神は熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)と熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)。この2神は夫婦の神様で、日本列島を作ったイザナギ・イザナミの別名とされています。
それぞれを祭る「速玉宮」と「結宮」の屋根を見ると、千木(屋根の上に飛び出したXみたいな木)の形がそれぞれ外削ぎと内削ぎ。外削ぎは男性神、内削ぎは女性神を祭ることが多いです。
熊野の神々は、神倉山のゴトビキ岩に降臨したといわれています。
日本神話には、天に浮かぶ高天原の神様が高千穂に降り立ったといわれる天孫降臨の伝説があります。
また、アイヌの神話では、オキクルミという神様が平取という地に降り立ち、琉球神話でもアマミキヨという神様が久高島に降り立ちます。京都の鞍馬山には650万年前に魔王が降り立った魔王殿もありました。
ここ熊野でもやはり神様は天から降りてきています。
もし本当に天から来ていたなら、その正体は地球外生命体だったのではないでしょうか。
そんな妄想が膨らみますが、例えば高い山だったり、海の向こうの外国だったりを「天」と表現している可能性だってあるので何とも言い切れないです。
葉っぱがポイントの大樹
こちらの大木は、御神木の梛(ナギ)。樹齢はなんと1,000年といわれている巨樹です。
ナギってあまり馴染みがない木ですが、葉が強く切れにくいことから絆を結ぶお守りとして信奉されています。
参拝者はこの葉っぱを懐に入れ、道中安全を祈ったそうです。
授与所には、そんなナギの実で作られた「なぎ人形」や「なぎまもり」、ナギの葉が入った「きずな守り」など、ナギにまつわる授与品が並びます。
ナギとは別に、大きなオガタマの木も生えています。幹から咲いている白い花はオガタマの花ではなく、セッコクという別の植物。岩や木に着生して育つランの仲間です。まるでオガタマが白い衣をまとっているかのようです。
この後は那智勝浦て夕御飯!マグロやクジラが名物なのですが、GWということもあり、どの店も満席・・・。連休に那智勝浦で食事する予定の場合、予約が必須かもしれません。
比較的列が短かったますだやでマグロ丼(1,080円)。さすがマグロが有名な那智勝浦。赤身なのにとろとろで美味しい。
そして今日のお風呂はきよもんの湯。那智勝浦の港から車で10分弱のところにあります。内湯1つだけの銭湯タイプの小さな温泉ですが、特筆すべきは営業時間の長さ!なんと23:30までやっているのです。
夕飯探しに時間がかかってしまいましたが、ゆっくりお風呂に入ることができて良かったです。
今日は道の駅なちにて車中泊。鉄道駅と一体型という珍しい道の駅。13:00~21:00と時間は短めですが温泉もあるため、利便性はとても高いです。
明日は熊野古道・熊野那智大社へ向かいます!
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