熊野にある丸山千枚田は、文字通り千枚を越える田んぼが並ぶ日本屈指の巨大な棚田。 斜面に無数に連なる田んぼは圧巻です。季節によって姿を変える棚田ですが、4月末は水が張られており、まるで鏡のように空を映していました。
展望台までの道のり
丸山千枚田までの道のりは細く、くねくねしています。ただし舗装されているし対向車も少なく、また距離もそんなに長くないのでそこまで走りにくくはないかと思います。
しばらく走ると、広がる千枚田が見えてきました。
下から見てもあまり棚田の雰囲気は感じ取れないので、田んぼの中の道をくねくねと登ります。一番上まで来ると、5台ほど停められる駐車スペースと東屋があります。
視界一面に広がる棚田
展望台から見下ろすと、そこには広がる千枚田の姿が!斜面を上手く活用し、様々なカタチの田んぼがびっしりと並んでいます。
ぐにゃぐにゃとした棚田を眺めていると、なんだか時空が歪んだような気持ちにもさせてくれます。
日本各地で見ることができる棚田ですが、この丸山千枚田は国内有数の規模。田んぼの数も1,000枚を越えており、文字通り千枚田となっています。
棚田の魅力の1つは、季節に応じて様々な姿を見せてくれること。GWはちょうど水を張った状態で、まるで鏡のように空を映します。
1つ1つカタチが異なっている棚田を、好きなフレームに切り取って写真を撮るのも楽しいです。
突然現れる巨岩
丸山千枚田は棚田の中を車道が延びているため、様々な角度から棚田を眺めることができます。ゆっくりと下りながら眺めてみることにしました。
平面的に見えていた棚田ですが、横から見ると石垣が組まれており、なかなかの高低差。まるで城郭のようにびっしりと組まれています。
上ってくるときは全く気がつかなかったのですが、田んぼの真ん中には巨大な岩!
南紀エリアには、新宮市の神倉神社のゴトビキ岩や熊野市の花窟神社など巨岩に対する「盤座信仰」や、空海が一夜にして並べたという串本町の橋杭岩、岩を喰らう魔物の話が残る古座川の一枚岩など「伝説が残る岩」が多く存在します。
この岩にも何か謂われがあるのかな。岩だけに。そう思って調べてみたのですが、特に何もヒットせず。もしご存知の方いましたら教えてください!
「保存会」と「守る会」
慶長6年(1601年)には2,240枚もあった丸山千枚田ですが、過疎化&高齢化で平成5年には530枚に減ってしまいます。棚田は通常の田んぼと違い機械化が難しく手作業となるため、維持するには多くの経費がかかってしまうのです。
そんな中、平成6年には丸山地区の住民全員が会員となり「丸山千枚田保存会」が結成されます。整備保全活動を行い、現在では1,340枚まで復活させました。
丸山千枚田保存会では、現在オーナー募集中。オーナーにはると、田植えや稲刈りなどのイベントに参加できる他、新米10kgと地域の特産品のプレゼント、周辺宿泊施設や温泉の割引券などの特典が。年会費は30,000円です
資格は『丸山千枚田を愛し保全活動に理解のある方で地区住民をはじめとした地域の人々とのふれあいを大切にできる方。』気持ちが大事なので、敷居は低いです。
それとは別に、「丸山千枚田を守る会」の会員も募集中。こちらは会費10,000円で新米2kgがもらえるカジュアルさ。保存会に比べると、気軽に支援することができますね。
段々の田圃で作業もえらいけど・・わしらの代でなくすわけにはいかんでのぉ
公式ホームページに載せられた保存会会長のコトバからは、伝統を引き継ぐことに対する苦労と重みを感じます。
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