高野山 訪問前に知っておきたいコト 駐車場・バス停・所要時間など(高野町)

和歌山県

日本を代表する宗教都市であり、人気の観光スポットでもある高野山。いざ高野山へ行くにあたり、最初に知っておきたい簡単な歴史、そして駐車場やバス停などのアクセス情報をさらりとまとめてみました。

掲載の情報は全て2021年10月時点でのものです。最新情報は公式HPなどでご確認ください。

高野山ってどんな寺院?

高野山真言宗の総本山である高野山金剛峯寺は、弘仁7年(816年)に弘法大師こと空海によって、真言密教の道場として開かれました。

空海が入定(永遠の瞑想)した後も繁栄は続き、伽藍の焼失や荒廃期を経るも、天皇をはじめとした多くの権力者から信仰されます。(※奥之院には空海が現在も瞑想を続けているという弘法大師御廟があります。)

戦国時代には他の寺院同様に武装化、江戸時代には幕府の庇護を受けて発展という、大寺院らしい歴史を歩んでいきます。明治時代の神仏分離令では、自治が失われ、寺領は削減。女人禁制も解除されます。2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産として世界遺産に登録されました。

ちなみに高野山というのは金剛峯寺の山号のこと。地域の名称として高野山という地名はありますが、高野山という名の山はありません。(※山号=寺院の名称の前に冠する称号)

メインエリアは3ヶ所

見どころの多い高野山金剛峯寺。境内はとても広く、観光で訪れる際はある程度下調べしてから行くのがおすすめ。ざっくりと以下の3ヶ所を基準に考えるとわかりやすいです。

①金剛峯寺
高野山にある寺院の総本山。靴を脱いで堂内を見学するタイプで、狩野派の襖絵や石庭の蟠龍庭などを拝観できます。
②壇上伽藍
境内地の核にあたる場所で、屋外に建築が点在しています。基本は屋外ですが、根本大塔と金堂は内部見学が可能。
③奥之院
巨大な杉並木や戦国武将の墓が並ぶ約2kmに及ぶ参道、消えずの火が灯る燈籠堂、入定の地である弘法大師御廟が見どころ。

※仏像や仏画を展示した「霊宝館」もこれに並ぶ人気の場所ですが、今回は訪問できなかったため掲載しておりません。

高野山のめぐり方

3つに分けたところで、次に問題となるのが交通手段。①金剛峯寺②壇上伽藍は隣接していますが、③奥之院参道入口まではそこから約1km、さらに参道が約2kmと距離があるので徒歩で全て巡るのはなかなかハード。バスかマイカーでめぐるのがおすすめです。

バスの場合

高野山観光で便利なのが高野山内バスこと、南海りんかんバス。バス停が山内各地にあるため、上手く利用すれば効率良く巡ることができます。料金は1区間200〜300円程度で、1日乗り放題のフリーパスもあります。それぞれの最寄りのバス停はこんな感じです。

<最寄りのバス停>
①金剛峯寺:金剛峯寺前 or 千手院橋
②壇上伽藍:金堂前
③奥之院:奥の院口 or 一の橋口

金剛峯寺前と金堂前へ停まるバスは本数が少ないので、千手院橋で下車しは歩いてまわるのがおすすめです。は奥の院口、一の橋口どちらで降りても2kmほどの参道を歩くことになります。(時間が無い方、歩きたくない方は奥の院前というバス停で降りると1kmほどで行けます。)

車の場合

しっかりとした車道があるため、車でも巡りやすい高野山。でも、こういった山岳寺院で気になるのは駐車場。台数が限られていたり、駐車料金が高かったりと利用しにくいイメージがありますが、山内に駐車場は複数あります。それぞれの最寄りの駐車場はこんな感じです。

<最寄りの駐車場>
①金剛峯寺:金剛峯寺前駐車場
②壇上伽藍:中門前駐車場
③奥之院:中の橋駐車場

①と②は山内の中心にあるため、GWや紅葉時期は非常に混雑。どちらかに停めたあとは歩いてめぐるのがおすすめです。

③は中の橋駐車場が最寄りですが、参道を途中から歩くことになります。最初から歩きたい方は10分ほど戻る必要があります。また、国道371号線沿いにも駐車スペースが数台分あり、こちらの方が参道スタート地点に近いです。

ちなみに駐車料金はいずれも無料!!これほどまでに人気な寺院で0円というのは、かなりレアなのでは・・・?
※正確には1箇所だけ一の橋にある駐車場は有料です。1時間400円、以後30分毎に150円となかなか高価ですが、特にここに停めなければいけない状況はあまり無いかと思います。

①金剛峯寺②壇上伽藍③奥之院の3ヶ所と、バス停・駐車場にピンを落としたマップを作ってみました。

(※ピンの無いところにも駐車場やバス停はあるため、これが全てではありません。参考程度にご覧ください)

拝観時間

続いて気になるのは拝観時間。日中はともかく、早朝や夕方の拝観が可能かどうかは気になるところです。

<拝観時間>
①金剛峯寺:8:30~17:00
②壇上伽藍:見学自由 ※金堂・根本大塔は8:30~17:00
③奥之院:見学自由 ※燈籠堂は6:00~17:30、御供所は8:00~17:00
※時期によって変動することもあります。

3つの中で①金剛峯寺のみが時間が決まっており、他の②壇上伽藍③奥之院は基本的に見学自由。もし早朝からめぐるのならば、まず③奥之院へ行き、②壇上伽藍をめぐりながら8:30を待ち金堂&根本大塔へ、最後に金剛峯寺へ参拝するという早回りプランも可能です。

見学所要時間ですが、さらっと見るだけなら①金剛峯寺:40分、②壇上伽藍(金堂&根本大塔含む):40分、③奥之院(燈籠堂含む):1時間30分くらいを目安にしておくと良いかなと思います。

②壇上伽藍夜間ライトアップを行っています。車で来た方や、宿坊に泊まる方は、昼とは違う姿を見学してみるのもおすすめです。
③奥之院では6:00と10:30の1日2回に生身供(しょうじんぐ)を行っています。御廟にて今でも瞑想を続ける空海への食事を届けるという儀式で、実際の食べ物が運ばれていく様子を見学することができます。出発地となる御供所は参道の奥地にあるので、30分前くらいには参道を歩き始める必要があるのでご注意を!

拝観料

高野山では、拝観料が必要なところとそうでないところがあります。

<拝観料>
①金剛峯寺:1,000円
②壇上伽藍:無料 ※金堂と根本大塔はそれぞれ500円
③奥之院:無料
※2020年10月に料金改定があり、以前と比べてだいぶ変わりました。

一部のみ有料で、ほとんどが無料。有料箇所だけ見ると少々高く感じるかもしれませんが、無料でかなり多くのポイントを見学することができるため、トータルで見ると凄く安く感じます。

ちなみに、②壇上伽藍の金堂と根本大塔は、受付ではなく賽銭箱に投入するので500円玉で用意しておくとスムーズです。


さらっとまとめてみましたが、イメージはわきましたでしょうか?次回からは①金剛峯寺、②壇上伽藍、③奥之院の3ヶ所をそれぞれ紹介していきますねー!

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コメント

  1. […] […]

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