紅葉と雪吊り輝くライトアップ『兼六園』(金沢市)

石川県

金沢を代表する観光スポットにして日本三名園のひとつである庭園。サクラや雪景色など季節に合わせて楽しめる、見ごたえのある日本庭園です。秋に訪問したところ、あざやかな紅葉と雪吊りの光景、さらに園内を照らすライトアップを楽しむことができました。

訪問日:2022/11/18(金) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

歴史ある日本庭園

金沢市の中心に広がる兼六園。岡山県の後楽園、茨城県の偕楽園と合わせて「日本三名園」とも呼ばれる、名実ともに日本を代表する庭園です。池泉回遊式庭園として造られた園内は、のんびり散歩したりベンチに腰かけて池を眺めたりと、ゆったりと過ごすことができます。

そんな兼六園が造園されたのは江戸時代。加賀藩の5代藩主・前田綱紀が別荘を建て、そこに造り上げた庭園がルーツとなっています。その後、歴代藩主によって手が加えられていき、1822年に兼六園という名が付けられました。

今回は秋に訪問してみたところ、園内は紅葉真っ盛り。木々が赤や黄色に色づく姿をあちこちで見ることができます。

園内の見どころ

西南戦争で戦没した郷土の兵を祀った記念碑、明治紀念之標。勇ましい出で立ちの人物は日本武尊。こちらはなんと日本最初の屋外人物の銅像であるそう。

こちらの高くそびえる松は根上松(ねあがりのまつ)。高さ約15mの立派なクロマツで、名前の通り根の部分が地面から露出しています。加賀藩13代藩主・前田斉泰のお手植えの松で、徐々に土を除いて意図的に根をあらわにしたものであるそう。

圧巻なのは唐崎松(からさきまつ)。霞ヶ池にせりだして伸びる巨大なクロマツで、同じく13代藩主の斉泰が、琵琶湖畔の唐崎から種子を取り寄せて育てたものであるそう。

木の頂点から覆うように広がる綱は、雪の重みから樹木を守るために行われる「雪吊り」。11~3月に訪れると見ることができる、冬の風物詩です。

「この雪吊り、どうせなら雪景色の中で見たかった・・・」そう思っていたのですが、夜にその真価を発揮することがわかりました・・・!詳しくは後ほど。

シンボルの徽軫灯籠

兼六園のシンボルといえば、こちらの徽軫灯籠(ことじとうろう)。霞ヶ池に立つ高さ2.7mの灯籠で、2本の脚が楽器の琴で弦を支えるパーツ「琴柱(ことじ)」に似ていることからこのような名前が付いたそう。

2本の脚というのは非常にアンバランスに見えます。どちらかから力が加わったら簡単に倒れてしまいそう。と思っていたら、これまで6度に渡り倒されてしまったことがあるそう。さらに、現在のものは1978年に設置された2代目という情報も。なかなかに過酷な歴史を歩んできているようです。

なお、この灯籠は園内でも一番人気の撮影スポット。灯籠の前は一方通行となっており、常駐するスタッフさんが交通整理を行っています。繁忙期は撮影待ちで並ぶというケースも頻発しますので、お時間には余裕をもって。

神秘的なライトアップ

兼六園では特定期間に夜間ライトアップを開催しています。桜の春、GW、初夏、夏休み期間、紅葉の秋、雪の冬と、四季の見頃を迎える期間や大型連休とかなり頻繁に開催されています。それぞれの期間も長いため、高い確率で出会えるライトアップなのです。

秋に訪れたところ、夜の闇に輝く雪吊りが幻想的な姿。昼間に比べて圧倒的な存在感で訪れる人を出迎えます。

園内の小さな山、栄螺山(さざえやま)からは広くライトアップを見渡すことができます。ここからもやっぱり目につくのは雪吊りの姿。兼六園らしさを楽しみたいなら、やっぱり秋や冬の訪問が良さそうです。

なお、夜間の営業は通常の開園時間を迎えたあと一度閉園、入れ替え制にて行われます。入園料はなんと無料!

日中に比べると見れる範囲は多少狭くなってはいますが、0円で楽しめるのはとってもありがたい!金沢城公園のライトアップと合わせてめぐるのがおすすめです。

アクセスと営業情報

金沢駅よりバスで10~20分ほど。兼六園には複数の入口があり、金沢城公園から訪れる場合は「桂坂口」、21世紀美術館・石浦神社から訪れる場合は真弓坂口がおすすめ。

開園時間 7:00~18:00 ※10月中旬~2月末は8:00~17:00
休園日 年中無休
料金 320円
公式サイト http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/

※掲載の情報は2022年11月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました