浦賀を海上からめぐる開国クルーズに期間限定で咸臨丸が登場!歴史ある港町に江戸時代の帆船はぴったりとハマります。見える景色はもちろん、案内してくれるスタッフさんのトークスキルの高さも魅力です。
期間限定!咸臨丸
様々な歴史の舞台となってきた浦賀。江戸時代には奉行所が置かれたり、幕末には開国のきっかけとなった事件の一つペリー来航の舞台にもなります。さらに明治以降も大規模な造船所がつくられたり、海防のための砲台が設置されたりと、いつの時代も江戸東京への海からの入り口として重要な役割を担ってきました。
そんな浦賀の町を海からめぐるのがURAGA開国クルーズ。2021年10月23日(土)〜2022年1月23日(日)の土日祝日限定で1日3~4便運航しています。
通常はカタマラン船にて運行されていますが、2021年11月6日(土)~7日(日)の2日間限定で「咸臨丸(かんりんまる)」という大型帆船にて行われます!
船を乗り継いで乗船場へ
咸臨丸クルーズの定員は250名で、チケットは予約不可の先着順。運行は9:30 / 11:00 / 12:30 / 14:00 / 15:30の1日5便。10:30頃訪問したところ、11:00便は残席わずか2席でぎりぎり。はとバスツアーにも組み込まれているため、団体客が多いようです。早めに行ってチケットを確保するのがおすすめです。
所要時間は30分ほどで、お値段はなんと500円!これまで様々なクルーズ船に乗ってきましたが、こんなに安いのは初めてです。
チケット売り場から乗船場で待機していると、やってきたのは真っ白なカタマラン船。「あれ、咸臨丸じゃないの?」と思ったのですが、こちらは咸臨丸乗船場へと向かうシャトルボート。
駐車場&チケット売り場は浦賀ドックの横ですが、乗船場所は対岸となるため、この船に乗って移動するのです。一度に2種類の船に乗れるので、ちょっと得した気分。
※シャトルボートに乗らず直接対岸にて乗船できるようです。ただし対岸は駐車場が無いため、駅から歩いて向かう方がメインのようです。
淡路島から来た咸臨丸
対岸に渡ると、目の前には咸臨丸の姿が!帆船を模したクルーズ船で、光を浴びて黒く輝くボディが渋すぎます。
咸臨丸は、江戸時代末期である1860年に浦賀を出発しアメリカへと渡った帆船。日本で初めて太平洋を越えた軍艦で、勝海舟が事実上の艦長を務めたことでもおなじみです。
現代日本において、咸臨丸といえば淡路島のうずしおクルーズ。船をつくるなら帆船、帆船といえば咸臨丸、ということでリアルな仕上がりの咸臨丸を模した遊覧船が造られました。実は、今回浦賀に現れたこの咸臨丸は、淡路島のうずしおクルーズにて使用されていた船をチャーターしたもの。そのため、乗船場付近では淡路島名産の玉ねぎも販売していました。
9月に淡路島に行った際に「うずしおクルーズ」に乗船したのですが、その日はもう一艘の帆船「日本丸」のみの運行でした。「いつか咸臨丸にも乗りたいな」と思っていた矢先、まさかこんな形で咸臨丸に乗ることができるなんて考えもしませんでした!
海から見る浦賀
出港すると、スタッフさんが咸臨丸の歴史と周辺について説明してくれます。処刑所、奉行所跡、ペリーが錨を落としたポイント、モリソン号事件の原因となった会津藩の砲台場跡など、見える景色には様々な歴史エピソードが詰まっています。
真面目な内容ですが、かなりカジュアルな口調なのでとっても聞きやすいです。
なんでペリーは江戸まで入らず東京湾の入り口の浦賀にやってきたのか、そもそも日本を開国させようとしたしたのはなぜか、といったいろいろな疑問も教えてくれます。
「幕府はペリーをもてなすために100品を超えるコース料理を用意したけど、どれも味がうすい、量が少ない、魚ばかりで肉が出ないと不評だった」「幕府の人間はナイフとフォークを練習するために、十手と孫の手を使った」などのこぼれ話も聞けてとっても面白い内容でした。
笑い要素も盛り沢山
真面目な内容ばかりかと思いきや、合間合間に爆笑エピソードも盛り込まれています。乗船予定の方はネタバレになりますので、Uターンしてくださいね!!
東宝物産㈱と書かれた小さな建物。スタッフさんが「これだけは覚えてください!ここを知らないと浦賀を語れません!」とやたら推してきます。ここにはいったいどんな歴史が・・・と思い、耳を傾けていると
「なんと、ここは・・・私の実家です!」それは推しますね!!
「あそこに見える空き地はなんと、引田天功さんがイリュージョンした場所です。」といったようなエピソードも登場。
さらには「首切トンネルという名前のトンネルがありますが、出ます。心霊スポットです。トンネルを抜けた先にはもっとコワイものが待ち構えています。なんと、スピード違反取締ポイントです!」といった具合に、あふれるユーモアは留まることを知りません。
あっという間に約30分のクルーズは終了。海上から見る浦賀はとっても新鮮ですが、乗船しないと見えないものというのはほとんど無く、景色だけを見るなら少し物足りない印象。ただし、それを補って余りあるのが華麗な解説トーク。これを聞くために乗っても良いくらい楽しかったです!
アクセスと営業情報
京急線の浦賀駅から徒歩15分ほど。案内が多く、迷うことは無さそうです。
車の場合は、横浜横須賀道路の浦賀ICから約5分。「浦賀ドック」が駐車場&乗船券販売所となります。
開催期間 | 2021年10月23日(土)〜2022年1月23日(日)の土日祝日 |
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料金 | 500円 |
公式サイト | https://meguru-project.com/ |
※掲載の情報は2021年11月時点のものです。最新情報は公式サイトにてご確認ください。
咸臨丸の本業はコチラ!
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