真っ白な帆船でぐるぐるの渦潮を見に行こう!『うずしおクルーズ』(南あわじ市)

淡路島

淡路島発のうずしおクルーズは、海上から渦潮を間近で見学できるスリリングな遊覧船。次々と発生するうずしお探しは、大人も夢中になるアトラクションです。帆船型のクルーズ船には、大型船ならではの魅力も多数備えています。

2021/9/21(火)

とにかくスゴイ渦潮

淡路島と徳島県の間にある鳴門海峡。ここでは潮の流れがぐるぐると渦を巻く「渦潮」が通年観測できることで知られています。

鳴門大橋を挟んで北の播磨灘と南の紀伊水道、この2つの海は、地図上では隣り合っていますが干潮と満潮が逆という非常に不思議な現象がおこっています。その2つの海面の高低差から潮の流れが生まれ、速い流れと遅い流れがぶつかり合うことでうずしおが発生します。

この潮流は最大速度20km/hという日本一の流れの速さであり、そこからできあがる渦潮は最大直径20mと世界最大規模であるそう。実はかなりスゴイ現象なのです!

海上から観測するクルーズ船

そんな鳴門海峡の渦潮を見るのにおすすめがクルーズ船。船に乗れば渦の中心まで接近することができるため、近距離にて観測することができます。

観測船は徳島県の鳴門発が有名ですが、淡路島南部からもクルーズ船が出ています。今回は淡路島めぐりの中で、福浦港から出港する「うずしおクルーズ」に乗船しました。運行は1日5~8便ほど。日によって変わるため、事前に公式サイトにて確認してから向かうのがおすすめ。

船は「咸臨丸」「日本丸」の2種類があり、時間帯によって変わります。それほど差は無いようですが、咸臨丸は船内に資料館があるそう。幕末ファンはきっと咸臨丸に乗りたくなるんじゃないでしょうか。

と、ここまではふつうのクルーズと一緒ですが、うずしおクルーズに乗る際に確認したいのが潮位日々変化する潮の具合によってうずしおの出現頻度や規模が変わるのです。
公式サイトには「小うず」「大うずの日」などわかりやすい表記があります。できるならば渦潮が最大となる「大うずの日(大潮)」に乗船したいところなので、そもそも旅行日程を決める段階で見ておくと良さそうです!

日本丸でうずしお発生ポイントへ

今回乗船したのは日本丸。定員700名という大きな帆船型のクルーズ船です。真っ白な美しい姿は、かつて「海の貴婦人」と賞された同名の大型練習帆船をモデルに造られました(たぶん)

港を出発した日本丸は、大鳴門橋方面へと進んでいきます。うずしおまでは片道20分ほど。到着までの間は、スタッフさんによる船から見える景色の解説があります。平敦盛の首塚が祀られている煙島や、丹下健三による慰霊塔「永遠の灯火」など、親しみやすい口調でとってもわかりやすく教えてくれます。

大きな大鳴門橋が見えてくると、うずしおポイントはもうすぐそこ!さあ、うずしおは見えるでしょうか?どきどきしてきました。

大潮のうずしお

ポイントに到着すると、いきなり大きなうずしおが出現!何といっても今日は大潮。一ヶ月のなかで、最も大きなうずしおを見ることができる日なのです。

巨大な渦巻きが固定ポイントでぐるぐるまわっているイメージですが、実際の渦潮は生まれたり消えたりを次々と繰り返します。渦探しに慣れてくると、できあがる瞬間も見つけられるようになってきました!

あちこちで次々と発生するうずしお。常に動きがあるため、まるでイルカなどの野生生物をウォッチングしているような楽しさです!

洗濯機をずっと見ていられるタイプの方は、虜になってしまうことでしょう。

うずしおクルーズの魅力

このうずしおクルーズならではの魅力は、スタッフさんの解説。運行中はずっとスタッフさんの案内が続いているため、「左後ろの方に大きい渦がみえますよ!」といった具合に教えてくれます。うずしおは船の周囲で突発的に表れるので、大きな渦が発生しても見逃さないで済みます。

日本丸は大型船というのもポイント。発生ポイントに到着すると船内で座っていた人たちもみなデッキへ集合してくるのですが、スペースに余裕があるため、まわりの人と距離を持って観測できます。ポジション争いなども全く起こらす、自分のペースで楽しめます。

さらに、小型船に比べて揺れも少ないというメリットも。天候にもよりますが、私が乗船した時はほぼ揺れは感じませんでした。

乗船前は「大型船だと臨場感が足りないのでは・・・」とも思ったのですが、実際乗ってみると全然そんなことは無く、思いっきりうずしおを楽しめました!

徳島県側から出港しているアクアエディは小回りのきく高速船なので、渦の上で流されるようなアクションも行っています。機動力とアトラクション要素を求める方は、そちらもおすすめ。さらに、アクアエディには船内がグラスボートスタイルなので水中からうずしおを観測することもできます!まるで、洗濯機の中に入ったような気持ちになれます。

アクセスと営業情報

神戸淡路鳴門自動車道の西淡三原ICから15分ほど、淡路南ICからも同じく15分ほど。駐車場は無料ですが、受付前のエリアは満車になることも多いです。少し離れた場所に停めることになる可能性もあるので、時間には余裕をもって向かうのが良いです。

運行時間 日によって異なる
運休日 年中無休
料金 2,500円
公式サイト https://www.uzu-shio.com/

※掲載の情報は2021年10月時点のものです。最新情報は公式サイトにてご確認ください。

 

このとき乗りはごった咸臨丸。まさか一ヶ月後に淡路から遠く離れた場所で乗ることになるとは、このとのきは考えもしませんでした。

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