イマジネーションの巣窟『角川武蔵野ミュージアム』(所沢市)

埼玉県

ラノベやマンガに加えて、学術書や美術書などありとあらゆる本が詰まったボリューム満点なミュージアム。どんな人でも自分の嗜好にぴったりハマる一冊に出会えるハズ。外観・内装ともに非常に凝ったデザインがされており、ただ見るだけでも楽しめます。

2020/12/22(火)

角川武蔵野ミュージアム

埼玉県所沢市にある角川武蔵野ミュージアムは、まるで巨大な岩石のような外観。ところざわサクラタウン内で、強烈な存在感を放っています。花崗岩のプレートを2万枚貼り付けたという外壁は、重厚でありながらもどこか親しみやすさも感じます。

日が落ちてライトアップした姿もインパクト抜群です。手掛けたのは、建築家・隈研吾(くまけんご)。新国立競技場や高輪ゲートウェイ駅などで話題の人物です。

館内は5階建て。各フロアに展示室があり、それぞれ入場料金が異なります。事前にどこを見たいかある程度決めておくと、スムーズにチケット購入&鑑賞できます!
(※チケットは少しややこしいので、一番最後にまとめてあります。)

<1階>
・グランドギャラリー
・マンガ・ラノベ図書館
<2階>(入口&出口)
・総合インフォメーション&チケット
・角カフェ
・ロックミュージアムショップ
<3階>
・EJアニメミュージアム
<4階>
・エディットタウン
・本棚劇場
・荒俣ワンダー秘宝館
<5階>
・武蔵野回廊
・武蔵野ギャラリー
・レストラン
※カフェ、ショップ、レストランは入場料無しで利用できます。

 

おしゃれな本棚の街エディットタウン

4階に広がるのは、本棚の街・エディットタウン。美術書や学術書など、ずっしりと難しい書籍から、絵本・詩集などライトな本まで様々なラインナップがそろいます。もちろん、自由に手にとって見ることができます。

本だけでなく内装もユニーク。ポスターのように飾られた文豪のコトバや、スチームパンク風な小物など、雰囲気抜群のインテリアは想像力を掻き立てます。

不思議な荒俣ワンダー秘宝館

そんなエディットタウンの一角には、荒俣ワンダー秘宝館という荒俣宏の監修した不思議なエリアがあります。マンモスの毛、奇虫の標本、ガイコツが踊るムットーニのからくり時計など、非常に個性的なモノがたくさん列びます。

おしろいで育つ謎の生物ケサランパサランや、心霊写真など、香ばしい展示物もたっぷり。

すぐ隣にはサイエンスアートの部屋。透明標本など、生物の標本を使った独創的なアートが並びます。妖しくも神秘的な世界は、特定の人にはぐっさりと刺さるはず。

圧巻の本棚劇場

エディットタウンの奥地にあるのが、この巨大な本棚劇場。2フロア吹き抜けの部屋は、壁が本で埋め尽くされています。

高さ約8m、30,000冊の本がびっしりと並ぶ様子は圧巻です。毎時00/30分には、約4分間のプロジェクションマッピングも開催。この巨大な本棚が鮮やかな演出で彩られていきます。

ここは2020年末の紅白歌合戦にてYOASOBIが演奏していた場所。見かけて気になった方も多いのではないでしょうか。

武蔵野回廊&武蔵野ギャラリー

武蔵野の雑木林をイメージした本棚が並ぶ武蔵野回廊。埼玉県産のヒノキ製の本棚が和紙でできた照明と合わさり、ぬくもりあふれる空間です。

並んでいる書籍は、雑木林、川、都市開発など武蔵野にかかわるラインナップ。

武蔵野回廊の奥は武蔵野ギャラリー。農業や文化など様々な切り口で見る武蔵野の姿をさらっと紹介する展示室。

ボリュームは多くありませんが、展示が大きくてとっても見やすい。ダイダラボッチ伝説や、サクラタウン内にある武蔵野坐令和神社に関する展示もあります。特に神社については、ココを見てから参拝すると、色々と見学ポイントがわかって面白いです。

妖怪たっぷりグランドギャラリー

1階にある企画展示室。ただいまの期間は荒俣宏の妖怪伏魔殿2020を開催中でした。絵画や立体作品で表現された妖怪やカミサマが並ぶおどろおどろしい展示。

回廊状の展示室は、おばけ屋敷のようなドキドキ感。妖怪たちが描かれた障子のような壁は、ろうそくのような揺らめく明かりでぼんやりと輝きます。ところどころ破れた箇所にも妖怪が隠れています。

47都道府県の妖怪コーナー。北海道から沖縄まで、各都道府県の妖怪がイラスト付きで展示されています。鹿児島県では、悪石島のボゼ・甑島のトシドン・薩摩硫黄島のメンドンと仮面神たちが勢揃い。いずれも祭りに登場する神様で、奇祭好きは必見です。

「1つ目巨人の頭蓋骨」(アジアゾウの骨)、未知の生物「ジェニーハニヴァー」(エイの干物)や人面牛体の妖怪「件(くだん)」のミイラ、「烏天狗」のミイラなどUMAや珍スポット好きな方も楽しめる内容です。

ここにしかないラインナップ!マンガ・ラノベ図書館

1階にあるマンガ・ラノベ図書館。ロードス島戦記やスレイヤーズにはじまるライトノベル、電撃文庫やファンタジア文庫の作品がびっしりと並びます。ラノベはマンガ喫茶にも置かれておらず、また図書館でもそれほど多くはないため、これだけの種類が読み放題というのは非常にレア。

そして、角川コミックス、電撃コミックス、ニュータイプ100%コミックスなどのマンガもたっぷり。このあたりのマンガも読み放題系スポットでは滅多に見かけないため、これまたレア。

せっかく有料で利用しているので何か読もう!ということで選んだのはダンタリアンの書架。おびただしい数の本が並ぶこのミュージアムで読むと、とっても世界に入り込めます。館内のどこかに幻書があるのでは、という気がしてきました。

なお、ここは通常の図書館なので、「写真映えスポット」や「展示品」などはほとんどありません。何か読む予定が無い方はチケットを購入してまで入る必要は無さそうです。

どのチケットがおすすめ?

入場券はQRコードタイプ。受付でいただき、それを各フロアの入り口でスタッフさんに提示して入場します。

このミュージアムは展示室毎にそれぞれ料金が設定されてます。どのチケットを買うか、かなり悩んでしまったのでポイントを簡単にまとめてみました。

それぞれのチケット料金

展示室毎の料金はこんな感じ。

・1階グランドギャラリー:1,800円
・1階マンガ・ラノベ図書館:600円
・3階EJアニメミュージアム:2,000円
・4,5階スタンダードチケット:1,400円
※2020年12月の情報です

各フロア出入り自由となる1dayパスポートもあります!月〜木3,400円、金土日4,400円となかなか高価ですが、別々に利用するよりちょっとだけお得ですが、3階だけは対象外のため別料金が必要となっています。

おすすめのフロア

もし、観光で訪れる方は、4,5階のスタンダードチケット1,400円がおすすめ。写真映えする本棚の壁はコチラで見ることができるため、とりあえず満足できそうです。

1階のグランドギャラリーの展示物に興味がある方も、1dayパスポートではなく、スタンダードチケットとグランドギャラリーのチケット1,600円を別々に買うのが良いです。

上記2つに加えてマンガ・ラノベ図書館で何か読む予定がある場合のみ、1dayパスポートにするのが良いかと思います。

Web予約も可能

入場チケットはWebによる予約制。現地にて当日券の購入も可能ですが、人数制限があるため混雑しそうな日には予約するのが良さそう。

チケット予約は当日でも可能なため、とっても便利!そして、現地で買うよりも安くなります。

良いところばかり、といいたいところですが、予約するにはメールアドレスによる登録が必要。加えて、氏名、電話番号、居住地&郵便番号のプロフィール設定が必要。そして、決済はクレジットカードのみ。ちょっとハードルが高く感じますね。

メールアドレス登録まで済ませると購入状況が見えるので、とりあえず登録して混雑状況を確認してみるのもアリです。

アクセスと営業情報

最寄り駅は武蔵野線の東所沢駅。武蔵野線は都心部に直結していない外環状線のため多くの場合乗り換えが必要。目安は池袋駅・大宮駅から40分、新宿駅から50分、東京駅から60分ほどです。

東所沢駅からは徒歩10分ほど。カドカワキャラクターが描かれたマンホールを追っていくと、あっという間に到着できます。

開館時間:10:00~18:00 ※金土は20:00まで
休館日:第1・第3・第5火曜日
見学所要時間:全フロア見るだけなら1時間半〜2時間ほど
公式サイト:https://kadcul.com/

コメント

  1. […] […]

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