思わずうっとりしてしまう美しい池、出流原(いずるはら)弁天池。澄んだ水に藻が織りなすグリーン、そして鮮やかなニシキゴイがまるで絵画のような風景を作り上げます。懸造りのお堂や冷風が吹く風穴洞など、見どころの多いスポットです。
絵画のような美しい池
岐阜県の「モネの池」や山口県の「別府弁天池」のような美しい池「出流原弁天池」があるときいてやってきのは栃木県の佐野市。
駐車場から歩くと、すぐに見えてきました!
周囲138mの出流原弁天池。クリアな水と、底に広がるグリーンの藻、そこを泳ぐあざやかな鯉がまるで水彩画のような美しさ。
この池に溜まっているのは、秩父古生層の石灰岩の亀裂から湧き出した地下水。国の名水百選にも指定されています。
吸い込まれそうな魅力を放つ池は、ずっと眺めていたくなります!
すぐそばに立つ弁財天
弁天池のすぐ傍に建つのは磯山弁財天。池と合わせてこちらの訪問もおすすめ。境内入口には風鈴と風車が吊るされた棚。風に吹かれて爽やかな音色を響かせます。
その先には立派な門。真っ赤な塗装はまだ新しく、艶があります。
この先は長い石段を登っていきます。日陰というのはありがたいですが、暑い日に来てしまったので汗が止まりません。
銭あらいと蛇石
石段の先にある手水は蛇があしらわれています。
銭あらい弁天もあります。お金をここで洗い清め、同額を浄財として納めると思いが叶えられるそう。鎌倉でおなじみの銭洗い、ここでも体験することができます。
祀られているのは不思議な模様の石。案内板によると、「北海道蛇文石として己巳の年に見つけられ二匹の大蛇に抱かれたタマリ石として作りあげられました。」とのこと。
蛇紋石というのは蛇のような模様がある鉱物。この石は、おそらく研磨して蛇を際立たせているのではないでしょうか。ちなみに「タマリ石」というのは水を溜める窪みのある石のことです。
開放的な懸造りのお堂
さてさて、この弁財天のお堂は、清水寺のような懸造りスタイル。山肌にせり出すように建てられています。
石段を登っていくと、このお堂に入ることができます。壁が無いため吹き抜ける風がとっても爽やか。目の前に広がる眺めも抜群です。
お堂の内部には金色に装飾された厨子が置かれています。厨子の扉は閉じていますが、安置されているのは八本の腕を持ち、頭に白蛇を巻いた弁財天。七福神で見かける、琵琶を持った天女のような姿とは異なる姿で、「八臂弁財天」とも呼ばれています。特に五穀豊穣、家内安全、商売繁昌の神様として信仰されいるそう。
天然のクーラー風穴洞
最初の門を抜けた先にある岩の割れ目は風穴洞と呼ばれる洞窟。高さ50cm・幅10cmほどのわずかな隙間。進むべき階段と逆方向にあるため見逃しやすいのですが、特に夏はぜひ近づいてほしいポイント。
この岩の隙間から冷風が吹き出しています!「涼しい」を越えて「冷たい」と感じられるくらい温度の低い風。クーラーよりも涼しくて、ずっとここにいたいくらいです。
さらに石段を登った先のお堂の裏手にまわると、同じような岩の割れ目を見つけました!大きさはコチラの方がずっと大きく、幅50cm・深さ5mくらいあります。
こちらも同様に冷風機能を備えています。さきほどのものより「風量:強」な天然クーラー浴び放題です!!
アクセスと営業情報
周辺には無料駐車場が数か所にあります。細い道で転回が難しいので、Google Mapの「P」を参考に目星をつけておくのがおすすめです。
見学時間 | 24時間 |
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料金 | 無料 |
公式サイト | https://sano-kankokk.jp/?sightseeing=%E7%A3%AF%E5%B1%B1%E5%BC%81%E8%B2%A1%E5%A4%A9 |
※掲載の情報は2025年6月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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