能島(のしま)周辺の潮流を体験することができる海上クルーズ。波穏やかに見えて勢いよく流れる潮に逆らい、ときには流されながらも船は進んで行きます。村上水軍の居城である能島城跡にも接近!間近で見学することもできます。
大島の人気遊覧船
しまなみ海道の通り抜ける離島、大島。亀老山展望台や村上海賊ミュージアムなど見どころの多い島ですが、中でも人気なのが能島水軍潮流体験船。
村上海賊ミュージアムの目の前にある物産館兼魚食レストラン「能島水軍」が乗船受付。基本的には9:00〜16:00の毎時00分に出発しており、予約は不可。所要時間は約40分となります。
ここで事前に確認しておきたいのが潮の状態。自然現象である潮流は、日によって最もベストタイムとなる時間帯が異なります。公式ホームページにてカレンダーを見ることができるので、旅程を組む段階での確認がおすすめ。
乗船するのはこちらの「能島潮流丸」。オレンジ色のライフジャケットを着用してスタンバイです。
潮に流される船
桟橋を出発した船は、すぐに「宮窪瀬戸」の潮流ポイントに到着。遠くから見ると波穏やかな海に見えていますが、近づいてい見るとまるで渓流のように勢いよく海水が流れています。
そんな潮流の中へ突っ込んで行く船。潮流の中で船は舵をストップ!潮に流されていく船は、まるでアトラクションのような楽しさです。
ときには岩場すれすれに流れることも・・・!なんだか潮にもてあそばれているような気持ちですが、船員さんの見事な舵捌きでぶつかることなく瀬戸を抜けていきます。
船折瀬戸のうずしお
先へ進む船は、伯方・大島大橋の下をくぐります。橋を下から見上げるのもちょっとレアな体験です。
さらに移動した「船折瀬戸」でも、引き続き潮流体験。こちらでも激しい潮流を体感することができます。「船折」という名称も、船が折れるほどの激しい流れという意味があるそうです。
潮の流れが渦潮(うずしお)を作り上げています。今回、潮流のベストタイムに乗船できたこともあってか、あちこちで激しい渦潮が大量発生中。
鳴門海峡の渦潮は全国的に知られていますが、ここでも渦潮を見ることができるのは全く知りませんでした・・・!ただし、渦潮という名称はあまり使用していないようです。
ここでは潮の流れを理解していないと船を操ることができないため、「船に乗るより潮に乗れ」というコトバが生まれたそうです。
史跡・能島城跡
鯛崎島、能島という2つの島、こちらはかつて村上水軍三家のうちの能島村上家の居城であった能島城跡。かつては2つの島が橋でつながっていたそうです。
石垣や本丸、岩礁に築かれた桟橋の跡など、よく見ると様々な遺構を見ることができます。この能島城跡は、海城では日本でただ一つ、国の史跡に指定されているそうです。
激しい潮流のため交通の難所であったこの海域において、能島村上家は安全に通行するための水先案内人などの経済活動を行っていました。
現在も発掘調査が続けられており、保存・整備が進められています。その際に多数の武器や武具が見つかっており、これらは乗船場の目の前にある「村上海賊ミュージアム」にて展示されているそうです。
そんなところで、潮流体験のクルーズはおしまい。40分という乗船時間はあっという間でした!
アクセスと営業情報
尾道方面からは大島北ICより5分、今治方面からは大島南ICより15分ほど。
営業時間 | 9:00~16:00 |
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定休日 | 月曜 |
料金 | 1,500円 |
公式サイト | http://www.noshima.jp/ |
※掲載の情報は2023年5月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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