歴史をギュッと濃縮したミニミュージアム『福生市 郷土資料室』(福生市)

東京都(市町村部・多摩地区)

図書館に併設された小さな歴史資料展示室。展示物はそれほど多くありませんが、古代、近代、現代といった福生(ふっさ)の歴史がたっぷりと詰まっています。戦後の名産品「片倉シルク号」は初めて知りました!

訪問日:2026/2/1(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

図書館併設の小さな資料室

横田基地の傍に伸びるベースサイドストリート目当てで訪れた福生のまち。Google Mapを見ていると、「郷土資料室」を見つけたので、少し足を延ばして訪ねてみることにしました。

住宅街のど真ん中、福生中央図書館に併設されています。

エントランスでは福生ゆかりの陶芸家・岡野法世による陶壁「日の出金色」がお出迎え。向かって左が図書館、右が郷土資料室となっています。受付はありますが、料金は無料、記名なども不要でした。

展示室はとってもキレイ!一部屋だけなので、さっと見るならあっという間な規模感です。

様々な展示があるミュージアム

ずらりと並ぶのは、市内の遺跡から出土した土器や石器など。多摩川沿岸には縄文時代の集落跡が確認されており、最大規模の長沢遺跡をはじめとした多数の遺跡があります。

ジオラマで再現されているのは鮎上納のようす。福生市を形成するかつての熊川村には、江戸時代に将軍家に鮎を上納する「御菜鮎上納御用」が課せられていました。鮎を10尾ずつ竹の籠に並べて、それを5つずつまとめている様子が見えます。

多摩川の自然を再現したジオラマもあります。木々に隠れているのは、オオムラサキやカブトムシ、ヒキガエルなどの生き物。手前には昆虫標本の展示も。

展示されている日本刀は、赤羽刀。戦後、GHQにより民間所有の日本刀は回収され、赤羽兵器補給廠に保管されます。その後に返還された日本刀を「赤羽刀」と呼ぶそう。平成8年(1996年)に全国各地の公立博物館・美術館に無償譲与されており、この資料室は97振を所蔵。数ヶ月ごとに展示を変えているようです。

製糸から続く片倉シルク号

展示室の中央にあるのは自転車。だいぶ古いものですが、何か価値があるのでしょうか?

この自転車、「片倉シルク号」と名付けられています。明治から大正にかけて、重要な輸出品であった生糸。日本各地で養蚕業や製糸業が盛んになります。熊川村で生まれた森田浪吉は、明治6年(1873年)に東京府初の製糸所・森田製糸を創業。最盛期には400人以上が働き、年間27トンも生糸を生産する大工場へと発展していきました。

しかし、生糸繭価暴落や恐慌の影響もあり、森田製糸は昭和2年(1927年)に倒産してしまいます。その後、日本最大の製糸会社であり、後にあの富岡製糸場の民間最後のオーナーとなった「片倉製糸」がその事業を引き継ぐことに。

戦時中に生糸の生産が中止になると、多摩航機製作所として航空機製作の下請け工場に。戦後はその技術を生かして自転車生産を開始。ここで製造された自転車が「片倉シルク号」と名付けられたのです。

頑丈、軽量な高品質自転車として人気を博し、昭和39年(1964年)の東京オリンピックの自転車競技にも使用されたそう。それを記念したペナントも展示されていました。

懐かしい昔のくらし

展示室の一角は、昔のくらしの再現展示。「明治・大正」「昭和30〜40年代」「昭和60年〜平成初頭」と3つに分かれており、その変遷を感じることができます。

昭和後期になると家電製品が進化。ファックス付電話機、炊飯ジャー、オーブントースター、電磁調理器、ファミリーコンピュータなど、現代にも通ずるものがたくさん。

昔の道具にさわってみようコーナーもあり、CDダブルラジカセ、炭火アイロン、黒電話が置かれていました。CDダブルラジカセはいけますが、炭火アイロンと黒電話は初見で操作するには難易度高いですね!

アクセスと営業情報

JR青梅線の「牛浜」駅より徒歩7分ほど。ベースサイドストリートからは10分ほど。

開館時間 10:00〜17:00
休館日 月曜
料金 無料
公式サイト https://www.museum.fussa.tokyo.jp/

※掲載の情報は2026年1月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました