巨大なオオサンショウウオがたくさん!『はんざきセンター』(真庭市)

岡山県

湯原温泉街にたつはんざきセンターは、”はんざき”ことオオサンショウウオの展示施設。生体の展示はもちろん、古来より伝わる「大はんざきの伝説」や、はんざき祭に使用される「はんざき山車」など、文化的な面でも学ぶことができます。

訪問日:2022/5/7(土)

温泉街の展示施設

世界最大の両生類・オオサンショウウオ。湯原温泉では、半分に裂かれても生きているという言い伝えから「はんざき」と呼んでいます。

そんな湯原温泉街にあるはんざきセンターは、オオサンショウウオの展示施設。入館料は不要、無料で見学ができます。

水槽が並ぶ館内はまるで水族館。水の中には立派なオオサンショウウオがゆったりと暮らしています。

こちらの標本は、全長148cm、体重38kgという巨大なオオサンショウウオ。温泉街のお土産屋さん「うえき本店」で飼育されており、「マーちゃん」という愛称のもと看板娘として人気者であったそう。1993年に永眠、その後標本となってここで展示されています。

驚きの繁殖行動

こちらは繁殖行動の模型。8月中旬から9月上旬の繁殖期になると、特定の繁殖巣穴に集まってきます。

巣穴には、ヌシと呼ばれるオスが待機しており、入ってきたメスと交尾。さらに、このときヌシ以外のオスも一緒に入ってきて、多くのオオサンショウウオがもつれながら産卵が行われるそう。

産卵が終わると、オオサンショウウオ達は解散!ヌシだけが巣穴に留まります。成長した子供が巣穴を出るまでの5ヶ月間、ヌシはそこで卵と子供を守り続けるのです。

呼んでもいない他のオスも受け入れ、さらに全員の卵を守る役目まで果たすヌシ。懐広すぎじゃないですか・・・?

こちらは5歳のオオサンショウウオ。体長は15cmくらい、ウーパールーパーみたいでかわいらしいです。

はんざき大明神にまつわる伝説

はんざきセンターの近くにははんざき大明神が建てられています。ここにははんざきにまつわる伝説が残されています。

かつてこの地には龍頭の淵というおおきな淵があり、そこには10mにも及ぶ「大はんざき」が棲みついていたそう。人であろうと馬であろうと、近づくものはみな引きずり込まれて食べられてしまうため、人々に恐れられていました。

そんな中、三井彦四郎という人物が立ち上がります。腰に縄を結び、淵に近づいてわざと大はんざきに飲み込まれます。大はんざきの体内に入った彦四郎は、小刀を使って腹を切り裂き、これを退治します。

一件落着かに見えましたが、彦四郎の家には不思議なことがおこります。毎晩家の戸を叩き泣き叫ぶモノがやってくるのですが、戸を開けても何もいない・・・それが続くうちに、彦四郎の家の者は次々と命を落としてしまいました。
これを祟りと恐れた住民たちは、祠をつくり大はんざきを祀ります。それがこちらのはんざき大明神なのです。

インパクト抜群なはんざき山車

湯原温泉では大はんざきを鎮めるために祭が開催されます。その祭事は現在にも続いており、毎年夏にはんざき祭が開催されています。

はんざき山車や巨大なはんざきねぶたが登場するとのことですが、いったいどんなものなのでしょうか?

はんざきセンターのすぐ近くには、はんざき山車が展示されていました。

オオサンショウウオの姿そのままの山車はかなりのインパクト。これが町中を練り歩くのですよね?ぜひ見てみたいものです!

アクセスと営業情報

湯原大橋から約1km、徒歩15分ほどでアクセスできます。駐車場もあるので、車移動でも大丈夫。

開館時間 9:00~17:00
休館日 年末年始
料金 無料
公式サイト https://www.maniwa.or.jp/web/?c=spot-2&pk=2998

※掲載の情報は2022年7月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

 

~おまけ~
オオサンショウウオは現在では特別天然記念物となっていますが、以前は食料としても利用されていました。その料理法は、なんと「味噌煮込み」。いったいどんな味がするのか見当もつきませんね。

コメント

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