日本列島を学べる地学ミュージアム『地質標本館』(つくば市)

茨城県

ちょっと渋めのテーマが多い地学という分野に特化した博物館。地層・鉱物・化石をはじめ、火山や地震のメカニズムも学ぶことができます。様々な情報をプロジェクションマッピングできる「日本列島の立体地質図」はいろいろな楽しみ方できるコンテンツです。

訪問日:2024/2/11(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

地学系のミュージアム

地質標本館は、つくばサイエンス・スクエアとともに産総研(産業技術総合研究所)内にあるミュージアム。こちらもまた無料でなおかつ予約も不要。自由に見学することができます。

お堅い名前の施設であり、内容も地層や鉱物といった地学系のマニアックなものが中心。とっつきにくい印象ですが、模型やジオラマといった立体展示も多数。知識がなくてもそれなりに楽しめるような工夫がなされています。

2階建ての館内には4つの展示室があり、それぞれ「地球の歴史」「岩石・鉱物・化石」「生活と鉱物資源」「生活と地質現象」といったテーマの展示がそろっています。

エントランスホールの展示

入ってすぐのエントランスホールにも様々な展示が広がります。天井を見上げると大きな日本列島。ぶら下がる球体は震源分布を表しているそうです。

写真左の壁に貼られているのは岡谷断層のはぎ取り標本。糸魚川静岡構造線の活断層系の地層であり、堆積物やズレた断層から、過去の大地震や河川の氾濫が読み取れるそう。

写真右側の中庭には大きな地層が展示されています。こちらは宮城県石巻市牡鹿半島牧の崎より型取りしたジュラ紀の褶曲層のレプリカ。大規模な地殻変動によって押し曲げられた地層とのことですが、かなりの角度で曲がっています。

ここでは「水路デモ」も開催中。実際に水が流れており、河川や三角州ができる様子を観察できます。

古生物の化石も多数

マニアックな印象の地学系分野ですが、一般的にとっつきやすいのが化石。

こちらはデスモスチルスの骨格標本。恐竜みたいな名前ですが、中新世の北太平洋に生息していた哺乳類です。

傍にはイメージイラストも掲載されています。カバのような姿ですが、両生類のような脚の付き方。更に歯も特殊な形状をしています。束柱類と呼ばれるタイプですが、現在絶滅したグループであるため、生態については謎が多いそうです。

恐竜のふんの化石(レプリカ)も。隣の卵の化石とともに、自由にさわって良いそう。化石とはいえ、つい躊躇ってしまいますね。

ゾルンホーフェンの始祖鳥の化石のレプリカも見ることができます。1億5000年前の石灰岩から見つかった化石であり、教科書でもお馴染みの化石です。

地形が学べる立体模型

こちらの富士山の立体模型、スイッチを押すと手前が沈み込み、断面が露わに。きれいな円錐形の富士山ですが、実は小御岳・古富士・新富士という3つの火山が重なっている様子を見ることができます。

一方、こちらは箱根山の立体模型。くぼんだカルデラ地形には、芦ノ湖、大涌谷、駒ヶ岳などが広がっています。富士山も噴火したらこのような姿に変わるかもしれません。

館内で最も目を引くのが日本列島の立体地質図。長さ10mほどのかなり大きな展示物です。

上部には5つのプロジェクターが設置されており、タッチパネルを操作すると「海岸線」「活火山」「主要活断層」「富士火山の降灰範囲」など様々な情報をマッピングできます。

「高速道路」や「鉄道」も表示でき、他の項目と合わせての表示も可能。交通網が山岳部の谷間を通っている様子などを見ることもできます。

館長さんの解説トーク

月に数回ほど、館長による解説を聞くことができる日も。今回はたまたま開催日に訪れることができたので、聞いて行くことにしました!

先ほどの日本列島の立体地質図を使用して行われます。

館長による淡々としたトークは、意外と知らなかった情報がたっぷり。「3,000m超える山はいくつあるかわかりますか。」「じゃあその中に火山はいくつあるでしょうか。」といったように、クイズを交えて楽しく話してくれます。笑いどころも随所にあり、大人も子供も楽しめる雰囲気です。

今回話を聞いている最中にリアル地震が発生!しかもその震源が所在地の真下である「茨城県南部深さ60km」。揺れは大したことなかったので問題ないですが、ちょうど活断層の話であったためタイミングが完璧。館長さんも「ちょうど良かったです!」と、震源に関わる話も教えてくれました。

ちなみに、この解説、最初は30分程度とのことでしたが、実際は1時間近く続きました。たっぷりとお話を聞くことができて大満足です。(展示室の一角で開催されているので、気を遣わずに離脱可能ですよ。)

アクセスと営業情報

車でアクセスする場合は、産総研つくばセンター中央に入ってすぐ左手の守衛所前に停車、受付で通行証を受け取り、駐車場の案内を受けて進む必要があります。

また、つくば駅からは、つくばのミュージアムをめぐる「つくばサイエンスツアーバス」も土日祝日限定で運行しています。「地図と測量の科学館」や「筑波実験植物園」など他の施設を合わせてめぐる予定の方は、こちらの利用がおすすめです。

開館時間 9:30~16:30
休館日 月曜、年末年始
料金 無料
公式サイト https://www.gsj.jp/Muse/

※掲載の情報は2024年2月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました