プレミアムツアーでダイナミックな石の渓谷へ『笠間石切山脈』(笠間市)

茨城県

近年SNSなどで話題となっている笠間の石切山脈。石を切り出した後にできた巨大な渓谷は迫力満点!プレミアムツアーに参加するとさらに間近で見ることが可能。通常は見ることができない非公開エリアや現役の採掘現場も見学できます。

2021/5/28(金)

巨大な渓谷

笠間石切山脈は、株式会社想石という石材屋さんが管理しています。以前は電話予約ののち事務所で受付を済ませての入場でしたが、現在は予約不要、入場料300円で見学可能となっています。

石切山脈のビューポイントは、受付目の前の第一展示場と、工場の間の道を3分ほど進んだ第二展示場の2箇所。

切りそろえられた石の壁はかなりの迫力。まるで未開の森の奥で静かに眠る古代遺跡のような雰囲気も漂わせています。水が流れる音とウグイスの鳴き声が響く、とても静かな空間です。

ここは、「稲田石」と呼ばれる花崗岩が採掘されていた前山採石所。通常はポンプで水を抜いていますが、2014年以降この場所での採掘は休止しているため排水作業も停止。雨水や湧き水がどんどん溜まっていき、その深さは40mにも及ぶそうです。サカナはまだいないようですが、オタマジャクシやカモが住み着いているらしい。

数多くのメディアに紹介された結果、石の渓谷は「茨城のグランドキャニオン」、水溜りは「地図にない湖」といったようなキャッチフレーズが付けられたとのこと。働いている人にとっては日常の景色だったため、絶景として扱われていることも、このようの壮大なコピーが付けられたこともちょっと驚きだったそうです。

石の彫刻作品

それぞれの展示場にはたくさんの彫刻作品が並んでいます。これは、デザイナーと石材屋がコラボして作り上げたもの。石切山脈ばかりに目が行ってしまいますが、個性的な作品ばかりなので眺めていてとても楽しいです。

包容力抜群な作品。腰掛けてみると、不思議なほどフィット。石なのに不思議な温かみを感じます。頭部が無いため、後ろにまわって顔ハメ的な撮影も楽しめそうです。

「かくれんぼ」と題された大きな象。よく見ると、ヒト、ウマ、イヌなど様々な生きもが隠れています。とってもユニークな作品です。

石切山脈の写真が映し出された作品には、LAFORET GRAND BAZAR 7.19-23の文字が。検索しても見つけることができなかったのですが、もしかしてラフォーレの広告に使用されていたのでしょうか?

プレミアムツアー

通常は非公開の採掘現場を案内してくれるガイドツアーも開催しています。開催時間は9:30/11:00/13:30/15:00の1日4回で、所要時間は約1時間、料金は入場料300円+1,000円。事前予約が必要で、公式HPからWeb予約が可能となっています。(オンライン予約は前日まで可能です。また、空きがあれば当日電話でも予約できることもあるようです。)

ヘルメットをかぶり、車に乗って採石場へと移動開始。途中、笠間の石の歴史や、採掘される石の特製などたっぷり解説してくれます。

さきほど見学した前山採石場の上部へ。転落防止用のロープは貼られていますが、高さ40mのがけっぷちはスリル満点です。

さらに、通常のエリアからは見ることができない奥山採石場へ。こちらは現役なので、ショベルカーやワイヤーカッターで作業をしている姿も見ることができます。さらに石切山脈の目の前まで急接近。こちらでは、数多くのPV撮影も行われたそうです。

最後は再び前山採石場へ。今度は、水辺まで降りて行きます。濃いグリーンの水面に浮かぶ石切山脈も美しい姿。

これにてツアーは終了。約1時間、たっぷりと解説してもらいました。最後に、話した内容をまとめた資料と、採石場での撮影実績がまとめられた紙がもらえます。一覧になっているアーティストやテレビ番組の中には、絶対知っているものがあるはず。

名物モンブラン

さてさて、そんな石切山脈ですが、実はカフェ営業も行っています。

写真左に写っている入場受付の小屋がカフェも兼ねています。ツアー時間より早めに付いた場合は、こちらで一休みしながら待っているのが良さそう。

名物は笠間産の栗を使用したモンブランと、特製石臼で挽いたコーヒー。モンブランは全部で3種類あります。

①モンブランケーキ(1,000円)
②モンブランソフト(880円)
③プレミアムセット(1,800円)
※2021年5月現在

①はモンブランの乗ったケーキ、②はソフトクリーム、3はモンブランケーキのダブルサイズにコーヒーが付いたセットメニュー。モンブランはいずれも同じものです。

今回はお手軽サイズの①にしました!程よい甘さと、栗の風味が豊かな美味しいモンブラン。まるで糸のような細さもポイントです。
なお、③はかなりのボリュームなので、1名で食べるのはちょっとタイヘンそうでした。2人くらいでシェアしても良いかもしれません。

アクセスと営業情報

JR水戸線の稲田駅から徒歩20分ほど。車の場合は北関東自動車道の笠間西ICから10分ほど。駐車場は無料で利用できます。

開館時間 9:00~16:00
休館日 不定休
料金 300円
公式サイト https://www.ishikiri-sanmyaku.com/

Google Mapの口コミを見ていると、「入場エリアだけだと物足りなかった」といったような内容を多く見かけました。確かに、以前に比べると水が溜まっているせいか、壮大さは少し低下したように感じます。

初めて行くという方は、ぜひプレミアムツアーに参加して非公開エリアまで行くのがおすすめです!

採石場といえば、コチラもおすすめ。

圧巻のアンダーグラウンドスペース『大谷資料館』(宇都宮市)
採石場跡に作られた大谷(おおや)資料館では、かつて石を切り出していた地下坑道の見学が可能。地下神殿、古代遺跡、地下迷宮など様々に形容されるミステリアスな地下空間が広がります。近年では、ドラマや映画、音楽のPV撮影スポットとしても頻繁に利用されています。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました