小さいながらも見ごたえアリな淡水魚水族館『番匠おさかな館』(佐伯市)

大分県

​九州屈指の清流といわれる「番匠川(ばんじょうがわ)」を再現した小さな水族館。淡水魚中心ですが、個性的な生き物とユニークな展示でなかなか見ごたえがあります。

訪問日:2024/2/23(金) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

道の駅の水族館

大分県佐伯市にる「道の駅やよい」。「お食事処くうちくり」や、温泉施設「やよいの湯」、「Cafe Rin(カフェリン)」などが集まるスポットです。

ここには番匠おさかな館という小さな水族館が併設されています。

​九州屈指の清流といわれる番匠川(ばんじょうがわ)を再現した水族館で、約100種2,000匹を展示。大きな水槽も備えており、小さな水族館ですが本格的な仕上がりです。

各水槽には写真付きの解説パネルが添えられています。とってもわかりやすく、大人も子ども楽しめる内容。情報もたっぷりで読み応えがあります。

再現された番匠川

こちらの大きな水槽は、番匠川を再現した水槽。上・中流と下流域と2つに分かれています。

上流〜中流域に暮らすアユやカワムツといった小ぶりなサカナ、下流はコイやギンブナなど大きなサカナがたっぷり。底の方をよく見ると、黒いナマズの姿も。

水槽自体は屋外にあるため、より自然に近い状態で暮らす生き物を見ることができます。太陽光が降り注ぎ、ときには野生の鳥がサカナを狙ってやってくることもあるそうです。

キラキラした小魚

こちらの小さな魚はシロウオ。「シラウオ」とは違うハゼ科の魚です。2〜3月に産卵のため海か川へ登ってくるので「春を告げる魚」とも呼ばれています。生きたまま食べる踊り食いが有名らしいです。

シロウオそっくりですが、こちらは「アイス・フィッシュ」。氷のように透明なことからこのような名前で呼ばれていますが、その正体ははアユの稚魚。シロウオに混じっていることもあるそうです。

LEDライトでキラキラと輝く「メタル・フィッシュ」。その正体は「ハク」と呼ばれる2~3cmのボラの幼魚

これらの生き物は、おそらく季節限定の展示。見ることができたらラッキーです!

個性的ないきものたち

立派なオオウナギ。夜行性であり、たまに仰向けになって寝ていることがあるそうです。心配になる姿ですが、オオウナギにとっては普通の姿勢のようです。

大きなアカメ。日本の固有種であり、番匠川で見られることもあるそう。2匹で寄り添う姿がなんだか微笑ましいです。

こちらはオオイタサンショウウオ。大分県を中心に、熊本県と宮崎県の一部に生息する固有種。日本って非常に多くの種類の小型サンショウウオが生息しており、地名を冠しているものも多数。私は勝手にご当地サンショウウオと呼んでいます。

黒くないアカハライモリもいます。佐伯市にある国木田独歩館にて発見されたため、「どっぽくん」と呼ばれているそうです。

一方、こちらは黄金色のスッポン。アルビノかと思いきや眼が黒いため色素異常によるものであるそう。金色の亀なんてとっても縁起が良さそうですね。

世界の熱帯淡水魚

館内の奥は温室。​南米やアフリカといった世界の熱帯淡水魚を多数展示しています。

レッドテールキャット、レッドコロソマ、オキシドラスなど、おなじみの大型淡水魚たちがたくさん。

砂にもぐる不思議な姿は、淡水フグのテトラオドン・リネアートゥス(ファハカ)。ヒラメやカレイなら普通ですが、フグが潜るというのは不思議な光景。どうやって潜るのかが気になります。

こちらはコクハンカワウツボ。淡水まで遡上するという珍しいウツボ。近年、八重山諸島の西表島でも発見されたそうです。

特別展・黒潮ライダー

館内では特別展も開催しています。訪問時はこちらが開催されていました。

黒潮ライダー ~黒潮由来の川の生きもの in 佐伯~
展示期間:2023年12月23日~2024年5月12日

佐伯市の川で記録された黒潮由来の生きものを紹介する特別展。解説パネルはびっしりと熱量たっぷり。どちらかというと、大人向けな内容です。

水槽で生き物の展示もあります。ギンガメアジ、ワタリガニ、ハタタテダイなど、海のイメージが強い生き物が多数。

こちらの細い魚は、なんとオニカマス。番匠川河口にて一度だけ見つかった記録があるそう

単調になりがちな淡水魚水族館ですが、展示のバリエーションが豊かでまったく飽きることなく楽しめました!アカメ、オオウナギ、レッドテールキャットなど大きいサカナもおり、ちいさな水族館ですがとっても見ごたえありました。

ちなみに道の駅のレストランでたべた「炙り本まぐろ丼」がめっちゃ美味しかったです!!!ほろほろのマグロと甘口醤油ダレが絶品。希少部位につき数量限定なので、食べられたらラッキー。

サカナを見た後にサカナを食べるのもちょっぴり罪悪感がありますが、マグロはいなかったので許してください!

アクセスと営業情報

佐伯ICから約10分。入館チケットは、「やよいの湯」とのセット券も販売しています。

開館時間 10:00~17:00
休館日 第2火曜日、年末年始 ※8月は休館なし
料金 500円
公式サイト https://www.michinoeki-yayoi.com/banjou-osakanakan

※掲載の情報は2024年4月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。

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