様々なカタチの鍾乳石を多数見ることができる鍾乳洞。それぞれ名前が付けらえており、かっこいいものからツッコミを入れたくなるようなものまで、様々なネーミングで楽しませてくれます。最奥には100本以上の鍾乳石が並ぶ「龍宮城」という空間が広がります。
天然記念物の鍾乳洞
大分県の臼杵市や佐伯市の中心部から車で30分ほど山へ進んだところにある風連鍾乳洞。国の天然記念物に指定されており、「日本で一番美しい鍾乳洞」と称されることもある鍾乳洞です。
受付から入口までは坂道を進んでいきます。
こちらが入口。実はここは人工的に造られた入口。
入口の隣には、通称「探検口」と呼ばれる穴が。この風連鍾乳洞は大正15年(1926年)2月14日に発見され、そのときの入口であったのがこちらなのです。
現在は地下水で入れないため、人工的に掘って別の入口を造ったそうです。
探検気分で洞内散策へ
ということで最初は人工の洞窟。足場こそ整備されていますが、むき出しの岩肌は迫力満点。
探索できる距離は500mほど。洞内の気温は年間を通して15度と一定なので、夏は涼しく冬は暖かいです。カラー照明などはないため、どちらかというとリアル志向な鍾乳洞です。
次々と現れる滝
岩肌を水が流れ出す「不動の滝」。スライダータイプの爽やかな滝です。見えないくらい高いところから流れ出しているようです。
こちらは、まるで滝のように鍾乳石が連なる「瑞雲の滝」。高さはなんと10m。ひとつひとつの鍾乳石も大きく、かなり見応えがあります。
4つの滝が連なるポイント。いずれも水はなく、鍾乳石の滝。
段瀑のような「腰折の滝」、スライダーのような「布引の滝」、垂直落下の「不老の滝」、なめらかな流れを感じる「音無の滝」と、それぞれ見比べると質感や形状が異なっており面白い。
巨大なホール・龍宮城
奥地に広がるのは大きなホール状の大空間。「龍宮城」と名付けられた15aもの広場があります。細い洞内を進んだ先にこんな空間があると、思わず「おお~!!」という声が出てしまいます。
石筍が積み上がったような「競秀峰」。高さ10mという巨大な石筍は、100万年以上の時を経て形成されたそう。
上からのつらら石と、下からの石筍がつながった石柱「霊妙閣」。その高さは7mにも及びます。長い年月がかかっていることはもちろん、上と下のポイントが一致しないと完成しない、そう考えると奇跡的です。
龍宮城の奥の階段の先にあるのが「瑠璃の殿堂」。ここが風連鍾乳洞の最奥地。ここで折り返しとなります。
ユニークな鍾乳石
風連鍾乳洞は、出入口がひとつしかない洞窟。そのため、行きと帰りは同じルート。来た道を帰るのでサクサク進めますが、行きには気が付かなかった見どころが見つかることも。
ということで、最後はちょっと変わったネーミングな鍾乳石をご紹介させていただきます。
ジャバ・ザ・ハットみたいな鍾乳石は「大だるま」。二段になっているポイントがだるま感を高めていますね。
こちらは「恐竜の横顔」。どれが恐竜だろうと思ったのですが、おそらく写真の左上の少し影になっている鍾乳石。覗き込むティラノサウルスみたいに見えてきます。
寄り添う2つの鍾乳石、その名も「おじいさん おばあさん」。肩を寄せあい仲睦まじい姿です。
鍾乳石ではありませんが、出口付近でコキクガシラコウモリを見つけました!実はこれ、偶然見つけたわけではなく、しっかりと案内板があります。行きはちょっと気づきにくいポイントですので、お帰りの際にお見逃しなく!
アクセスと営業情報
営業時間 | 3~9月:9:00~17:00 10~2月:9:00~16:00 |
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料金 | 1,000円 |
公式サイト | https://www.furen-shonyudo.com/ |
※掲載の情報は2024年4月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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