熊本と島原を結ぶリーズナブルな航路『有明フェリー』(長洲港→多比良港)

長崎県

熊本県の長洲港と長崎県の多比良港を結ぶ有明フェリー。海上を渡ると、熊本や福岡から島原半島や長崎がぐっと近くなります。地元民にはおなじみのルートですが、旅行客は意外と盲点な海路。車で九州をめぐる予定の方には強くおすすめします!

2021/5/3(月)

有明海をショートカット

九州北部を車でまわっているときに悩むのが、有明海の横断。長崎県の島原半島には雲仙温泉や島原の城下町など魅力的な観光スポットが集まっていますが、ここまで来ると、その後熊本や福岡へ向かうのにぐるっと回り道をしなくてはなりません。同様に、福岡や熊本から雲仙へ向かうにもかなりの距離を走ることになります。

そんなときに便利なのがカーフェリー!海上交通を利用すれば、かなりのショートカットをすることができます。

有明フェリーの魅力

有明海を渡る航路は複数の船舶会社があり、それぞれ発着港が異なっています。今回は福岡サイドから向かったため、乗船場が一番近い有明フェリーを利用しました。

最短の航路

有明フェリーは熊本県の長洲(ながす)港から、長崎県の多比良(たいら)港を結ぶ航路。ほぼ最短距離となるため、所要時間は約45分。地図で見ていただくとわかりやすいのですが、ワリオスタジアムばりにショートカットしています。

仮に、長洲港から多比良港まで陸路で進んだ場合は、約200km、4時間ほどかかる道のり。この航路があって本当に良かったです。

ちなみにこのルートは、福岡県大牟田市から島原半島、天草下島を通り鹿児島県阿久根市へと繋がる国道389号線の海上区間となっています。

利用しやすい本数の多さ

有明フェリー最大の特徴はその本数の多さ。A期間とB期間に分かれていますが、A期間で1日19便、本数の少ないB期間でも1日16便とかなりの多さを誇ります。1時間に1~2本出ているため、非常に利用しやすいです。

また、始発便は6:00・最終便は20:00と早朝から夜まで運行しているのもポイントです。

詳しくは公式HPにてご確認ください。

リーズナブルな料金

有明フェリーの運賃は旅客1名450円。ここはそれほど驚くような金額ではありませんが、特筆すべきは車両航送料金。

一般的な軽自動車やコンパクトカー(Fit、Vitzなど)である4m未満2,060円という安さ。さらに、プリウスやエスティマなどを含む5m未満でも2,500円。さらに料金には運転手1名分も含まれています。

もし陸路で走った場合は、ガソリン代と有料道路代で2,000円超えてしまいそう。距離的なメリットだけでなく、金銭的にも損することはほとんど無さそうです。

※掲載の金額は2021年6月のものです。最新情報は公式サイトにてご確認ください。

熊本港と島原港を結ぶ「熊本フェリー」もあります。熊本市街地方面から発着の場合は、こちらの方が利用しやすいですが、本数が1日7便ほどと有明フェリーに比べると少なめ。お値段は4m未満+運転手1名で3,350円となっています。所要時間は30分とかなり高速です。
時刻・運賃表 | 熊本フェリー|長崎(島原・雲仙)と熊本を最短時間で結ぶ高速カーフェリー『オーシャンアロー』
同じく熊本港と島原港を結ぶ「九商フェリー」もあります。1日10便で、お値段は4m未満+運転手1名で3,030円となっています。所要時間は60分です。
九商フェリー|熊本と島原(長崎)を結ぶ、のんびりクルーズ。

超ラクな乗船手続き

さて、ここからは実際に利用した乗船記になります。今回は長洲港→多比良港へ。港の近くにはファミリーマートもあります。

港に付いて驚くのは、乗船手続きのスムーズさ。通常カーフェリーに車を載せる場合「車から降りて車検証を持って受付に行き乗船券を購入」という一手間が必要なのですが、ここではそんな必要がありません。

港入口から航送車のレーンに進むと、高速道路のICのようなゲートがあるので、窓から料金を支払えば乗船手続き完了。車から降りる必要のない、ドライブスルー形式というお手軽さなのです。

ユニークな乗船レーン

長洲港の特徴といえば、こちらのカーブを描く乗船レーン!

有明フェリーの車両は2フロアに分かれています。下のフロアは地上から、上のフロアはこのカーブ橋でつながっており、2フロア同時に上下船が行われるのです。

下船が行われるのを近くで見学していたのですが、上と下から次々に車やバイクが放出されていく様子は、戦艦がカタパルトから艦載機を射出しているようでとてもカッコイイです!

船内の設備

今回割り当てられたのは上の階。ぐるりとカーブ橋を渡り、船内へ到着です。

船内はとってもキレイ!屋内席の座席は、おしゃれなファーストフード店、もしくはコーヒーショップみたいな雰囲気のラグジュアリーなシート。わずか45分の乗船とはいえ、リラックスして過ごすことができます。

売店や自販機も備えており、お菓子屋や飲み物なども購入できます。

もちろん屋外席もあります。潮風を浴びて船旅気分を味わいたい方は、こちらがおすすめ。

日没とともに出発

今回は18:10発の便を利用したので、ちょうど夕陽のタイミング。夕暮れに乗るフェリーは、何だか妙に情緒深いです。

トワイライトの中、目の前に見えてくるのは雲仙岳。巨大な山が徐々に近づいてくる様子は、ずっと眺めていられそう。風は強いですが、ずっと屋外デッキで過ごしました。内海を運航しているため、波が穏やかで揺れが少ないのもポイントです。

多比良港に着く頃には、辺りは真っ暗。下船した後は、今晩宿泊する雲仙温泉まで向かいます!夜の山道は少し不安でしたが、とても走りやすい道なので、想像よりずっと快適でした。

有明フェリー公式HPhttp://www.ariake-ferry.com/

コメント

  1. […] 車の場合は、長崎市内より約80分。熊本や福岡方面の方はフェリーもおすすめです。 温泉街にある駐車場は、基本1日500円。10分ほど歩く第四駐車場(古湯駐車場)は300円で利用できます。 […]

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。
タイトルとURLをコピーしました