「埼玉の地下神殿」という通称でもおなじみの春日部にある巨大な地下空間。そのスケールの大きさは見るものを圧倒します。駅からも離れており予約が必要と訪問難易度は高めですが苦労してでも訪れる価値のあるスポットです!
訪問難易度高めのスポット
首都圏外郭放水路(しゅとけん がいかく ほうすいろ)。漢字がいっぱいでなんだか難しそうですが、近年では埼玉の地下神殿と呼ばれており、SNSでも話題の場所です!公式の愛称は「彩龍の川」というらしいのですが、まだあまり認知されていないような気もします。
そんな外郭放水路ですが見学は平日のみ、しかも事前予約が必要ですぐに埋まってしまうという難易度が高いスポット。私もずっと気になっていたのですが、なかなか行けずにいました。
そんなとき、友人から、土曜日に1年に1度の特別見学会があって応募するけど、一緒に行かない?と声をかけてもらえました!この特別見学会は、普段の見学では見ることができないエリアも入ることができるらしい。
※応募はハガキのみだったそう
今回は一緒に行くメンバーで車を持っている方がいたため、交通手段問題も解決しました!土手に作られた臨時の駐車場には大量の車が並んでいます。砂利道で砂煙が凄かったので、車を汚したくない人はご注意ください。
周辺では屋台が出ていたりフリーマーケットが行われておりととってもにぎやか。まさにイベント会場のような雰囲気でわいわいしています。
地下に広がる巨大な空間
さて、首都圏外郭放水路といえば調圧水槽。地上からながーい階段を降りてたどりつく巨体な地下空間は、きっと誰が見ても「おおおーー!」ってなるくらいインパクトのある光景です。何度も写真で見かけてきた光景が目の前に広がり感動してきました。
あまりにも独特な雰囲気があるため、特撮やMVの撮影に使用されることも多いらしい。
人と比べると、その大きさを実感します。この調圧水槽内は自由に歩き回ることができるのですが、こんな広いところで鬼ごっこしたら楽しそう!
そんな広々とした中で、天井が低い箇所に人が集まっているポイントを見つけました。
ここで見ることができるのはインペラ(羽根車)。通常の見学会では公開されておらず、この特別見学会のときのみ目にすることができるそうです。直径3.7mの巨大なプロペラは迫力あります。
何のための施設?
地下神殿とは呼ばれていますが、決して宗教的な場所ではありません。この空間の機能については、わかりやすい忍たま漫画による解説が教えてくれました。
この辺りは、中川、倉松川といった川が多いエリア。そのため、大雨が降った際は、昔から川の氾濫に悩まされてきました。そんな浸水被害の多い地域において、人々の生活を洪水から守るために造られたのがこの施設。川からあふれた水を貯め、大きな江戸川に放水することで街を守っているのです。
第1~第5立坑に各川からあふれた水を取り込み、トンネルを通してこの巨大空間である調圧水槽へ。そこから先程のインペラを使い江戸川へと水を流すのです。
ポンプ室と龍Q館
調圧水槽から流れてきた洪水を江戸川へ流すためのポンプがある部屋も見学可能です。ガスタービンエンジンで動力を発生させ、ポンプ内部のインペラを回転させることで、水を流しているそう。
ポンプカードもらっちゃった!ダムカードやマンホールカードは有名ですが、ポンプにもカードがあるのは初めて知りました。
ポンプ室を抜けると、龍Q館に繋がります。水の流れる仕組みを映像で見せてくれるシアターや、モデルやパネルによる解説など、外郭放水路をさらに詳しく知ることができるミュージアム。
実際の操作室をガラス越しに見学できる「操作室ウォッチング」も。特撮の秘密基地みたいです。
屋上は展望フロアとなっており、遠くに筑波山がくっきりと見えます。天気が良いとスカイツリーや富士山も見えるそうです。
気になるのは龍Q館の名前の由来。「龍」は雷雨を支配する力を持ち、なおかつ地下に伸びる長い放水路を龍の姿に例えたそう。そして「Q」には、龍がもつ球、AQUA、永久などの意味が込められているらしい。アルファベットが1文字入るだけでかなりインパクトが高まりますね!音の響きも覚えやすくて秀逸なネーミングだと思います。
ここで朗報です!!!
2019年3月からは土日祝を含めた毎日、1日7回開催されています!これまでは平日のみ、しかも定員は少なくなかなか参加できなかった見学会ですが、これにて格段と行きやすくなりました!
事前予約は必要、料金もかかりますが、それでも今まで行けなかった人にはとってもありがたい情報。詳しくはコチラの公式サイトをご確認ください。
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