様々な仕掛けが楽しめるからくり屋敷や、忍者の道具が展示されたミュージアム。知られざる忍者のヒミツをたっぷりと知ることができます。園内で開催される忍者ショーは非常に完成度が高く、訪れたならばぜひとも見ておきたいパフォーマンスです。
忍者がテーマのミュージアム
忍者の里としての伝承が残る地域は日本各地にありますが、現代においてもその知名度が高い場所と言えば「伊賀」。山に囲まれた盆地であるこの土地では、独自の兵法である忍術が発達しました。
そんな伊賀の地、伊賀上野城の建つ上野公園内にあるのが忍者をテーマにした「伊賀流忍者博物館」。忍術研究家である奥瀬平七郎が開設した忍者屋敷がルーツであり、1998年にリニューアルされ伊賀流忍者博物館となりました。
随所に様々な仕掛けが施された「からくり忍者屋敷」、道具や武具などが展示された「忍術体験館」、忍者の歴史や技が紹介された「忍者伝承館」、迫力のパフォーマンスが繰り広げられる「忍術実演ショー」、そして子供に大人気な「手裏剣打ち体験」といろいろな楽しみ方ができるスポットです。
仕掛けたっぷり!からくり忍者屋敷
園内を進むと、最初に見えてくるのが小さな座敷の日本家屋。こちらは忍者屋敷となっており、あちこちに仕掛けがたくさん隠れています。ほとんどの仕掛けは自由にさわって体験できるという、とっても楽しい施設です。
こちらははじっこを押すと回転する「隠し扉」。右手は武器を持っているため、左手で開けるような工夫がなされています。
床板の一部に仕掛けられた「刀隠し」。敷居のそばを踏むと板が浮き上がり、開くことができます。敷居は踏んではいけないという習わしがあったので、気づかれにくかったそうです。
こちらは、紐をひくと現れる「隠し階段」。階段の上に登ることはできませんが、隠し部屋から部屋を監視する忍者の姿がちらりと見えます。
忍具がたくさん!忍術体験館
忍者屋敷から続くのが、忍術体験館。地下へと続く階段は、わくわくする演出です。ここでは、忍者の道具である「忍具」が多数展示されています。
知名度の高い「水蜘蛛」。履いて水面を歩くイメージがありますが、実際は1つだけを使用して、浮き輪のように使ったそうです。
こちらの金具は「戸締器(とじめき)」。見た目は地味ですが、障子やフスマに取り付けて開かなくするという、非常に効果が高そうな道具。逃走を防いだり、敵が入れないようにするということですが、取り付け・取り外しはどうやるのか気になるところです。
こんな大きな道具もあります。こちらは「大筒(おおづつ)」という大砲。鉄の球ではなく、破片や小石を詰めて散弾銃のように使っていたそう。木でできているため、運搬しやすさがポイントです。
忍者の秘密を学べる!忍者伝承館
続く忍者伝承館では、忍者の秘密をより詳しく学ぶことができます。忍者の記憶術、天気予報など様々な知識やテクニックを紹介、さらに体臭を消すための食生活、まめに洗濯・入浴していたなど、知られざる忍者の暮らしぶりについての展示も。先程の忍術体験館に比べると、大人が見て楽しめる内容が多いです。
この不思議な文字は「秘密文字」。漢字が伝来する以前に日本にあった神代文字であり、忍者はこれを暗号として利用していたそうです。
こちらのカラフルなものは「五色米」。こちらも暗号であり、この5色の組み合わせで文字を表したりしていたそうです。こんな米粒が落ちてても、そもそも文字だなんて思いもしませんよね。
必見!忍術実演ショー
園内を進んで行くと奥にあるのが忍術実演ショーの会場。別料金500円が必要ですが、ここに来たらゼッタイに見ておくべきです!
演じるのは伊賀忍者特殊軍団「阿修羅」。日本はもちろん、アメリカやヨーロッパでも実演を行っている忍術集団で、最近ではピタゴラスイッチのアルゴリズム体操にも出演したそうです。
ショーの出演者および内容はその日によって変わるようですが、私が見たときはカタナの居合い切りや、クサリガマを使った戦闘、手裏剣の遠投などが行われました。子供向けのヒーローショーぽい感じかと思いきや、しっかりした技術の披露・・・かと思いきやところどころしっかりと爆笑もとってきます。この緩急のバランスが物凄く巧妙。テンポも良く、ショーとしての完成度が高すぎます!!!
こちらはぎりぎりの的を射抜いた手裏剣。「三苫の1mm」ならぬ「忍者の1mm」と呼んでいました・・・!(上演中は撮影NGでしたので、終演後に撮らせていただきました。)
上演時間の約30分はあっという間でした。なお、日によってスケジュールが変わります。平日は1日1公演であったり、休演していることもあるので、公式サイトでの確認をお忘れなく。
アクセスと営業情報
伊賀鉄道の上野市駅から徒歩約8分。
車の場合は、名阪国道の中瀬ICおよび上野ICより10分ほど。駐車場は上野公園入口にある「だんじり会館」にて、普通車600円で利用できます。
開館時間 | 10:00~16:00 ※土日祝は16:30まで |
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休館日 | 12/29〜1/1 |
料金 | 800円 ※ショーは別途500円 |
公式サイト | https://www.iganinja.jp/ |
※掲載の情報は2023年4月時点のものです。最新情報は公式HPにてご確認ください。
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