東京都でありながらも豊かな自然が楽しめる秋川渓谷。川遊びなどレジャーのイメージが強いですが、周辺を歩いて散策してみても楽しめます!渓谷に架かる吊り橋や巨大な杉の木が生える神社など、里山ならではの情緒あふれる景色に出会うことができます。
都心から近い渓谷
多摩川に流れる支流で最も広い流域面積を持つ秋川。37.6kmにも及ぶ秋川の中で、檜原村から五日市町にかけての20kmを秋川渓谷と呼びます。
八王子から車でわずか30分という距離で、キャンプやバーベキュー、川遊びやマス釣りなど様々なアウトドアが人気。特に夏場は多くの人でにぎわうレジャースポットでもあります。
「いやー、なんか自然が恋しいから秋川渓谷に行って散策してみよう!」そう思ったのですが、どこへ行って何を見れば良いかわかりません。ネットで調べてもアウトドア情報がほとんどで、なんとなく観光したい人には少しとっつきにくい印象。
ということで、とりあえず十里木(じゅうりぎ)駐車場へ。40台ほど止められるスペースがあり、駐車料金は無料、トイレもあります。夏休みなどは満車になってしまうことも多く、その場合は周辺の民間有料駐車場か瀬音の湯へ停めることになりそうです。
ここには案内マップもあるので、拠点としてもぴったり。さあ、どこに行こう?
大きく紹介されていた石舟橋、徳雲院、五柱神社あたりを巡ってみることにしました。
石舟橋
十里木駐車場から石舟橋(いしぶねばし)へ向かうには、駐車場の奥にある階段を登ります。案内はあるのですが、とっても小さいためちょっとわかりにくいかもしれません。
すぐに渓谷にかかる吊り橋の姿が見えてきました。橋の全長は96m。バス停から瀬音の湯へ渡るために作られたそうですが、その素敵な景観から旅行雑誌などでもおなじみの光景。今ではすっかり秋川渓谷のシンボルとなっています。
吊り橋ですが、コンクリートのしっかりした造りなので揺れは全くありません。眼下を流れる渓流が、ザーザーと気持ち良い音を奏でます。
10月下旬の訪問だったため紅葉には少し早かったですが、あと2週間もすればイチョウやカエデが吊り橋を鮮やかに彩ることでしょう。
(※うっかり「吊り橋」と書いてしまったのですが、吊り橋であってますよね・・・?)
瀬音の湯
石舟橋を渡った先には自然あふれる遊歩道。舗装はされていませんが、比較的歩きやすい道です。
少し進むと突然ガラス張りの建物が登場。こちらは瀬音(せおと)の湯という温泉施設で、あきる野市が総工費25億円を費やして2007年に完成させた秋川渓谷の中核施設です。
温泉入浴だけでなく、コテージもそなえており、宿泊も可能。さらに、食事処やお土産屋さん、カフェも併設されているため、散策の一休みにぴったりなポイント。周辺には人が多く、とても賑わっております。
さらに無料で利用できる足湯もあります。休憩していこうかなと思ったのですが、まだ歩きはじめたばかりなのでスルー。なお、この瀬音の湯にも駐車場があります。最後に立ち寄る予定の方は、ここに停めても良さそうです。
徳雲院
瀬音の湯からは渓谷に向けての下り道。途中にある長岳橋。小さな橋ですが、渓谷が間近で見られるためなかなか楽しい。渡った先には落合キャンプ場、トイレ、自販機があります。
しばらく車道沿いの道を歩いた後、河原に降りていくと徳雲院(とくうんいん)という禅宗寺院が見えてきます。寄棟造の本堂が雰囲気良いお寺。
春はウメやサクラ、夏はホタルを見ることができるそう。ここの住職さんがとても親切で、周辺の見どころなどいろいろ教えてくれました。
五柱神社
そのあとは再び車道沿いの道へ戻り進みます。集落内の細い道を進むと、次の目的地である五柱(いつはしら)神社が見えてきました。ここまで徳雲院より徒歩で10分ほど。
五柱神社で最大の見どころがこちらの杉の木。高さは52m、幹周りは8mにも及ぶ巨大な木で、推定樹齢は400年ほどと言われています。
特に地上付近がものすごく太く、ずっしりと重厚感があります。苔をまとった姿も神秘的。地域のシンボルともされているそうで、高台に立つ姿は集落を見守っているようです。
帰りは来た道を引き返し、20分ほどで十里木駐車場へ。引き返さない周回ルートだと、五柱神社から30分ほどで瀬音の湯まで行くこともできるそう。
観光目的だと瀬音の湯以外は少し控えめな印象。のんびりと里山歩きが好きな方におすすめな場所でした。この後は、大岳鍾乳洞へ行ってみまーす!
アクセスと見学所要時間
JR五日市線の武蔵五日市駅からバスで約15分のバス停《十里木》で下車。車の場合は圏央道のあきる野ICより約20分、または中央道の八王子ICより約30分。
見学所要時間は、「十里木駐車場→石船橋→徳雲院→五柱神社→十里木駐車場」のコースで【約1時間】でした。瀬音の湯で食事や入浴をする場合は、そこにプラスして考えるのが良いかなと思います。
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