尾瀬 Part 3 植物&トンボ探しが楽しすぎる山歩き(片品村)

群馬県

帰路に就いた尾瀬ハイキング。「研究見本園」に立ち寄りつつ、鳩待峠を目指します。最後の記事となる今回は、道中に見かけたお花やトンボもご紹介させていただいております!

訪問日:2024/7/14(日) ※掲載の写真・情報は訪問時のものです

研究見本園を散策

10:00
「山の鼻」まで戻ってきました。トンボを観察しながらゆっくり歩いて、「牛首分岐」から約1時間ほど。

宿泊施設や食事処もある山の鼻、ここには「研究見本園」という、尾瀬保護事業の一環として昭和41年に整備されたエリアがあります。

その名前から人工的に造られたような印象を受けますが、あくまで尾瀬の自然の一部を囲っただけの場所。湿原の様々な姿が凝縮されているため、このような名前が付けられています。

園内は、一周が約1kmのお手軽散策路。ここもまた木道が敷かれており、とっても歩きやすいです。

ところどころには「池塘(ちとう=湿原の池沼)」もあり、水生植物も見ることができます。さらにトンボも様々な種類がたっぷり。ニッコウキスゲもたくさん咲いています。

尾瀬ヶ原のルートに比べると人がほとんどいないため、とっても静か。植物や昆虫を観察するなら、ここがおすすめです!

上りが続く駐車場までの帰り道

10:40
研究見本園もひとまわりしたので、「山の鼻」から「鳩待峠」に向けて出発!帰りはずっと上りですが、来た道を戻るのでさくさく。

せっかくなので、行きはあまり意識できなかった植物探ししながら進んで行きます。ラストは上り坂。小雨がパラついてきたので少し急ぎ足です。(見つけた植物については後ほど)

11:40
鳩待峠休憩所に到着。木々を抜けると、辺りはすっかり雨になっていました。「研究見本園」に寄り道したためちょっと雨に降られる結果になってしまいましたが、楽しかったので結果オーライです!ここで帰りの乗車券を購入したら、バス乗り場へと向かいます。

緑のタープが乗り場の目印。雨の日は屋根があるのがとってもありがたいです。

11:47
鳩待峠出発!バスは11:30に出てしまっていましたが、乗合タクシー(マイクロバス)がちょうど人数そろって出発するところに間に合いました。

12:15
「尾瀬第1駐車場」に到着。朝の6:13の乗合タクシーで出発したので、トータルの所要時間はちょうど6時間。植物などを探しながらのんびり進んだので、ほとんど疲れずに快適な山歩きが楽しめました。

今回私が歩いた「鳩待峠~山の鼻~牛首分岐」というコースは、超初心者コース。尾瀬にはまだまだ様々なルートがあり、見どころもたっぷり。次来るときは、もっと先まで進むか、もしくは新潟県や福島県サイドから行ってみたいです。

尾瀬で見かけた生物

さてさて、尾瀬は植物や昆虫を観察しながら歩くと、楽しさが倍増します!ということで、私が見つけた動植物の一部を勝手にご紹介させていただきますね!

湿原で見かけた植物

まずは、「尾瀬ヶ原(山の鼻~牛首分岐間)」と、「研究見本園」にて見かけた植物からご紹介。

木道の間に茂るのは「ミズバショウ」。まるで植え込み花壇のようです。5月に訪れると、真っ白な花が一面に広がり、それはそれは美しい光景に。

ピンク色の花は「トキソウ」。小さいため探すのが非常に難しい花ですが、その分見つけたときの喜びもひとしお。

池に浮かぶのは「オゼコウホネ」。ぶたさんのヒヅメみたいな葉が印象的な水生植物です。開花時期は5~8月と広めの期間。よく見ると蕾はたくさんありましたが、花はみつけられませんでした。

赤くてワシャワシャした植物は「ナガバノモウセンゴケ」。コケでありながらも花が咲き種子も持つという独特な生態を持ちます。食虫植物でもあり、粘液で小さな虫を捕獲して消化してしまうそう。

初夏であったため、黄色い「ニッコウキスゲ」もたくさん咲いていました。「日光」を冠していますが固有種ではなく、日本各地の高山地帯で見ることができます。

山道で見かけた腐生植物

続いて、「山の鼻」から「鳩待峠」の山道にて見かけた植物のご紹介。行きはひたすら湿原を目指していたのでほとんど脇目は振らず、いずれも帰り道に見つけたものです。

木道の傍らで可憐な花をつけるのは「ショウキラン」。葉緑素がなく、菌類に寄生する「腐生植物」というタイプの植物です。基本的に地下で生育し、花期のみ地上に現れて花を咲かせるそう。

山の鼻ビジターセンターにて、「ギンリョウソウ」が咲いているという記載をみつけました。以前奈良県の大神神社で見かけたことがあるのですが、その幻想的な姿が忘れられず、またいつか見たいと思っていたところ。これはチャンスかもしれません。

山の鼻から鳩待峠へ向かう途中、注意しながら歩いているとウッドデッキの下に生えるギンリョウソウを発見しました!!

平地では4~6月くらいにしかみることができませんが、ここでは6月上旬〜7月中旬まで見ることができるそう。

さらに進むと、もう一株発見!こちらは複数の花が咲いていました。

ギンリョウソウはその白い見た目が示す通り、葉緑素を持たない植物。さきほどのショウキランと同様に、菌類に寄生する「腐生植物」。こちらもまた花が咲く時期だけ地上に姿を現します。

湿原を飛び交うトンボ

7月の訪問でしたが、とにかくトンボがたくさん!アキアカネが多いですが、よく見ると平地ではあまり見かけないような種類のトンボも。

オゼコウホネに乗ったヤンマみたいなトンボは、おそらく「コオニヤンマ」。小さいオニヤンマのような姿をしていますが、オニヤンマでもヤンマでもないという、ちょっとまぎらわしいトンボです。

黒くて小さなトンボ。頭が白く、赤い斑点のような模様があることから「カオジロトンボ」っぽい気がします。

白っぽいイトトンボは、おそらく「キイトトンボ」。それほど珍しい種類ではありませんが、見つけて写真に撮れると嬉しくなります。

体長2cmほどの物凄く小さいトンボも見つけました。こちらは「ハッチョウトンボ」という、日本一小さなトンボと言われている種。葉っぱに静止していることが多く、なおかつ発色があざやかなので、注意していれば意外と簡単に見つけられます。

 

 

というわけで、生物観察しながら歩いた尾瀬。初めて見る花やトンボがたくさんで、とっても楽しかったです!最後に1枚、たまたま見かけたヘビを置かせていただきますね!

湿原にヘビの抜け殻を見つけたので近づいてみると、すぐそばに隠れていました。黒い姿は、おそらくシマヘビかヤマカガシ。顔が見えれば判定できるのですが、するすると逃げてしまい確認できませんでした・・・。

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