ミステリアスな赤い滝『嫗仙(オウセン)の滝』(草津町)

群馬県

岩肌をなめらかに落ちていくとても美しい滝。真っ赤なその姿は妖しくも神秘的で、一度見たら忘れられないほどのインパクト。滝へ向かう道はなかなかハードですが、多少苦労してでも見に行きたい滝です。

訪問日:2018/9/23(日) ※掲載内容および写真は訪問時のものです

準備を整えて滝をめざせ

以前草津に来た時、公共交通機関でのアクセスが悪いため諦めた嫗仙(オウセン)の滝。今回は車で近くを通りかかったので、念願叶って訪問することに。この滝はとにかく見た目がスゴイので楽しみです!

滝への入口がある駐車場は、草津温泉街から約3kmのところにあります。車ならば約10分ほど。気合いで30~40分ほどで歩いて向かうこともできます。

こちらが滝の入口となる駐車場。周辺にはトイレや自販機などの設備はありませんのでご注意ください。

ここから滝までは約1km。大した距離ではありませんが、基本的に山道になるので片道所要時間は20~30分くらいかかります。整備されているため軽装でも行けなくはありませんが、山歩きに適した服装の方が好ましいです。

時刻は15:40。念のため準備はちゃんとしていこう!今回はシューズやポールなどの登山装備は何一つ持ってきていないので、あるもので何とかします。いつものヒラヒラした服はやめて、唯一持ってきていたスキニーパンツに履き替え。足元は長靴にチェンジ。以前高知県のワークマンで買った長靴。物凄くダサいのですが、すっかり車旅のお供。あとは、虫よけミントスプレーや飲み水、非常食のパイの実。クマ避けの鈴は持ってきてないので、カギとキーホルダーでカチャカチャ言わせよう。

準備は整ったので、さあ出発だ!!

検索泣かせなのはその名前。「嫗」という漢字の読み方は「オウナ」でおばあさんを意味する言葉です。翁(オキナ)の反対語というとイメージしやすいかと思います。

滝まではひたすら下り道

「上級者向きです。」「軽装備でのハイキングはご遠慮ください」そんな警告からスタートする滝への道のり。

最初は平坦で余裕と思っていたのですが、どんどん道は険しくなっていきます。ひたすらつづらおりの下り道。道は細く急ですが、ロープがあったり、一部段が作られていたりと手入れされているので、それほど難所は無いかと思います。

これ、帰りにまた登るんですよね?先の苦労が脳裏を過りますが、帰りのことはひとまず考えないようにして先へ進みます。

途中、カップルとすれ違う。滝ってまだ先ですか?と尋ねてみたところ、『先が見えないので引き返してきました~!!』とのことでした。不安になりながらもひたすら下り続けます。

駐車場から約20分。ついに滝が見えてきました。

森の中の神秘的な滝

これが嫗仙の滝だ!!!!

真っ赤な岩肌を滑りおちるいくつもの水流。垂直落下している真ん中の滝、ゆるいカーブを描いてスライダーのように流れる右側、ゆったりとシンプルなラインで降りてくる左側と、それぞれ違う動きをしています。落差は約35m。柵などは無く間近で見ることができるので迫力満点です。

伝説がいくつも残されていそうな神秘的な雰囲気。山を抜けて最初に発見した昔の人は、相当な衝撃だったのではないでしょうか。

よくみると、滝の裏側にぽっかりと穴が空いています。滑らかな岩肌に良いアクセントです。

赤い理由は鉄分

優美な姿はもちろん、気になるのはそのカラーリング。滝の右半部、そして下流部にかけてが真っ赤に染まっています。

この赤さは、水に含まれる鉄分が岩肌に付着しているのためだそう。水は赤くないのですが、まるで赤い川のような姿。滝から下流に行くにつれてその赤色は濃くなってゆきます。

困難の帰り道

ずっと眺めていたいですが、日が暮れる前に帰ろう。16:20、帰路につきます。行きはずっと急傾斜な下りの道。これ、帰りは登るんですよね?そんな不安がずっとありました。

やっぱりきっつい!!!

途中、帰りにおすすめな迂回路なんかもあります。

16:50駐車場。休み休み登ったので30分ほどかかりました。

写真からは秘境感がただよっていますが、実際のところ訪れる人の姿は多く、道中は常に人の話し声が聴こえていました。特に若者グループの姿が目立ちましたが、もしかしてSNSで話題になったりしたのでしょうか。

見学所要時間と行ってみた感想

まず滝への往復の山道がなかなかハード。とはいえ、ちゃんとした山歩き装備をしていれば大したことはありません。ドライブついでの軽い気持ちで訪れてしまうと、一気にハードモードに切り替わります。

行きは20分でしたが、帰りは休み休みだったので30分ほどかかりました。滝での滞在も含めると、トータル1時間ちょっと、といったところでしょうか。

それなりに苦労をともなう見学ですが、美しいその姿を前にすると疲れも吹っ飛びます!草津に来たら、中心部から少しだけ足を延ばして、ぜひ訪問してほしい場所です。これまで何度も滝を見てきましたが、こんなに個性的な滝は初めてかもしれません・・・!

なお、写真を撮るのが好きな方は長靴、もしくは防水のシューズがとにかくおすすめ。滝の近くは水浸しですが、長靴ならば自由に動いて様々な角度から見ることができますよ~。

 

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